田中宝紀

NPO法人青少年自立援助センター定住外国人支援事業部責任者 報告 オーサー

ラグビー日本代表の素晴らしい戦いぶりもさることながら、7カ国15人の海外出身者を含む日本の代表選手が、文字通り"ONE TEAM"として走り抜けた姿は、選考理由の通り多様化が進む「近い未来の日本の在り方」を示す重要なメッセージとなった。海外ルーツの方々と共に生きる未来は不可避であることが自明となった現在においても、日本政府は「共生社会とはいったいどのような社会であるべきか」、明確なビジョンを示せていない。あくまでも「日本に移民は不在」であり、「外国人は労働力」であるといった姿勢を固持しているようにすら見える。最前線で対応する自治体や学校現場には不安が広がり、海外ルーツの住民との軋轢を心配する声もある。そんな状況に、多様なルーツを持つ人々が共に力を合わせることの美しさ、力強さを示してくれた。今、日本社会に必要なメッセージをラグビーを通して体現してくれたからこそのあの熱狂ではなかったか。

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田中宝紀

NPO法人青少年自立援助センター定住外国人支援事業部責任者

1979年東京都生まれ。16才で単身フィリピンのハイスクールに留学。 フィリピンの子ども支援NGOを経て、2010年より現職。「多様性が豊かさとなる未来」を目指して、海外にルーツを持つ子どもたちの専門的日本語教育を支援する『YSCグローバル・スクール』を運営する他、日本語を母語としない若者の自立就労支援に取り組む。 現在までに35カ国、750名を超える子ども・若者を支援。日本語や文化の壁、いじめ、貧困などこうした子どもや若者が直面する課題を社会化するために、積極的な情報発信を行っている。2019年度、文科省「外国人児童生徒等の教育の充実に関する有識者会議」委員。

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