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竹内豊

行政書士

竹内豊

1965年東京生まれ。中央大学法学部卒業後、西武百貨店入社。2001年行政書士登録。専門は遺言作成と相続手続。著書に『親に気持ちよく遺言書を準備してもらう本』(日本実業出版社)『行政書士のための遺言・相続実務家養成講座』(税務経理協会)等。家族法は結婚、離婚、親子、相続、遺言など、個人と家族に係わる法律を対象としている。家族法を知れば人生の様々な場面で待ち受けている“落し穴”を回避できる。また、たとえ落ちてしまっても、深みにはまらずに這い上がることができる。この連載では実務経験や身近な話題を通して、“落し穴”に陥ることなく人生を乗り切る家族法の知識を、予防法務の観点に立って紹介する。

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      不貞の相手方に対する慰謝料請求について、最高裁は、ふたつの判決を下しています。
      ひとつは、慰謝料請求の消滅時効(民法724条)にかかわるもので、不貞行為が継続的である場合、夫婦の一方が配偶者の不貞を知った時から、それまでの間の慰謝料請求権の消滅時効が進行するとしました。したがって、不貞を知った時から3年が経過すると、それまでの不貞の慰謝料は請求できなくなります(平成6年1月20日判決)。
      もうひとつは、不貞行為が不法行為となるのは、それが「婚姻共同生活の平和の維持という権利又は法的保護に値する権益」が侵害されるからであり、婚姻関係がすでに破綻した場合は、婚姻共同生活の平和も失われているから、その後に不貞があっても法益侵害はなく、不法行為にはあたらないとしました(平成8年3月26日判決)。この判決以降、裁判においては、婚姻関係の破綻の有無、その時期が重要な争点となっています。

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      夫婦は、婚姻の際に、夫又は妻の氏を称しなければなりません(民法750条)。このことを「夫婦同氏の原則」といいます。法律の上では、「夫妻どちらの氏でもよい」という平等の形をとっていますが、現実には、約96%近くが夫の氏を選択しています。
      氏は名と結合することで社会的に自己を認識させるものであり、自己の人格と切り離して考えることはできないという側面も備えています。しかし、現行法では、夫婦の氏を定めなければ婚姻届が受理されません。そのため、選択的夫婦別姓制度の検討の議論が高まっています。
      なお、住民票、マイナンバーカード等へ旧姓を併記できる「住民基本台帳法施行令等の一部を改正する政令」が昨年11月5日に施行されました。
      この政令改正は、社会において旧姓を使用しながら活動する女性が増加している中、様々な活動の場面で旧姓を使用しやすくなるようとの累次の閣議決定等を踏まえて行われたものです。

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      >「家族に遺書を書きました。艦長からも『危険な任務』との訓示があり、不測の事態に備えなければと……」

      「遺言」と「遺書」は混同される場合があるようです。

      一般に、「遺書」は、死を強く意識している場合に用いられます。たとえば、自殺の記事で、「『遺書』の有無」と書かれますが、「『遺言』の有無」とは書かれません。

       一方、「遺言」は、自分の死後に残る者が困らないようにとか、相続を争いごと(いわゆる“争続”)にしないためなどに、主に遺産の配分を記しておく法的文書です。
      「遺言は縁起が悪い」と思う原因は、「遺書」と「遺言」の区別ができていないことにあると思われます。

       この記事は、海上自衛隊の護衛艦「たかなみ」の乗組員である20代の1等海士の方が、「遺書」を書いたと報じています。この「遺書」という言葉からも、この方が任務遂行において、命の危険を強く意識していることが伝わってきます。

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      >スポニチ本紙の取材では男の子で、昨年11月に出産。子供の父親は年下の一般男性で、結婚はしておらず、今後もその予定はない。

      民法には、法律上の母子関係に関しては、婚姻外の子どもについては、「認知(自分の子どもであることを決めること)することができる」という規定があります(民法779条)。

      この認知の規定は、父または母が認知することを前提としています。しかし、出生の届出には、出産に立ち会った医師、助産師等による出生証明書の添付が原則として要求され(戸籍法49条3項)、そこには分娩者である母の氏名が明記されます。このようなことから、判例は、婚外子の母子関係は、分娩の事実によって当然に発生するとされています。

      平成15年以後の厚生労働省の人口動態統計によると、婚外子出生数は2万2000人前後でほぼ一定しています。また、平成26年の婚外子出生の割合は2.28%に達し、年々増加傾向にあります。

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      入籍、すなわち、婚姻届を役所に提出することで、法律上、結婚が成立します(民法739条1項)。このように、民法は「届出なければ結婚なし」という届出婚主義を採用しています。届出は、当事者双方及び成年の証人2人以上から、口頭または署名した書面でしなければなりません(民法739条2項)。
      そして、婚姻届を届け出ると法律上、次のような権利と義務が生じます。
      ・夫婦同氏(750条)~夫又は妻の氏のどちらかを夫婦の氏として選択します。
      ・同居協力扶助義務(752条)~夫婦は同居し互いに協力し扶助し合わなくてはならない。
      ・貞操義務~不倫はNG
      ・姻族関係の発生(725・728条)
      ・子が嫡出子(婚姻関係にある夫婦から生まれた子、つまり夫の子)となる(772・789条)
      ・配偶者の相続権が認められる(890条)
      などがあります。
      このように、婚姻届の提出前後では、状況がガラッと変わります。

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      >31日にも離婚届を提出するとみられる。

      民法は、夫婦の間に離婚の合意がまとまり、それを戸籍法の定めるところに従い「離婚届」を届け出ることによって成立する協議離婚と民法の定める一定の離婚原因がある場合に離婚の訴えが認められ、判決によって成立する裁判離婚の二つの離婚を定めています。日本では、離婚の内、協議離婚は約90%を占めます。

      >知人の一人は「若くしてママドルと言われるのも重荷になっていたようです。離婚をきっかけに心機一転、やり直せれば」と振り返っていた。

      結婚生活に不仲は起こりうるし、円満な夫婦生活に回復するように努力を強いることが不可能なことも当然あります。破綻した、形式だけの婚姻は、婚姻外の性的関係を生むこともありうるなど婚姻の価値を否定することにもなりかねません。破綻した婚姻から当事者を開放し、再婚や自立の自由を保障することが、民法が掲げる離婚の第一の目的です。

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      民法には貞操義務、すなわち「配偶者以外の者と性的関係を結ばないこと」、は明記されていません。しかし、重婚禁止(民法732条)、同居・協力・扶助の3つの義務の規定(同752条)、そして不貞行為が離婚原因になる(同770条1項1号)の以上3つの条文と「一夫一婦制」という結婚の本質から、夫婦はお互いに貞操義務を負うとされます。
      したがって、婚姻届を役所に届出て、法的に結婚をしたら、法的に「貞操義務を負う」、「不倫はしてはいけない」ということを認識すべきです。

      また、不倫は、一般に、社会的倫理と結びついて考えられる傾向にあります。そのため、本来であれば、当事者及びその家族の範囲で解決すべき問題ですが、仕事などにも影響を及ぼすことも多々あります。このように、不倫は大きな代償を伴うのが常です。
      【追記】お二人は記事の内容を否定されています。以上は、不倫の一般論を述べました。

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      お付き合いしている方と結婚、すなわち婚姻届を届け出ると、民法上、夫婦には次のような権利と義務が生じます。

      ・夫婦同氏~夫婦は、結婚の際に夫または妻の氏のどちらかを夫婦の氏として選択しなければなりません。
      ・同居協力扶助義務~夫婦は同居し、互いに協力し扶助し合わなくてはいけません。
      ・貞操義務~夫婦は貞操義務を負います(つまり、不倫はダメということ)。
      その他にも、夫婦間の契約取消権、姻族関係の発生、子が嫡出子(婚姻関係にある夫婦から生まれた子、つまり夫の子)となる、配偶者の相続権が認められるなどがあります。

      一方、民法は、破綻した夫婦を前述の権利・義務から開放し、「やり直しの機会」を提供するために、離婚制度を設けています。やり直しは何度でもできます。したがいまして、離婚には当然、回数制限はありません。

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      >関係者は「実はあびるさんは離婚成立を知らなかったようだ。記入済みの離婚届を以前から用意していて、それを才賀さんが相談なく提出した様子。“混乱してる”と言っていた」と明かした。

      協議離婚は、市区町村役場の戸籍係に離婚届を届け出ることによって成立します(民法763条)。
      しかし、戸籍係には実質的審査権はありません。そのため、当事者双方の離婚意思を確認する手段がないため、一方的な離婚の届出がされてしまうこがあります。

      そこで、本人の意思に基づかず、一方的に不当な離婚を防止する制度として、離婚届などの不受理申出制度があります(戸籍法27条の2第3項~5項)。
      不受理申出後、申出をした本人が窓口に来たことが確認できなかったときは離婚届等の届出は受理されません。

      なお、この制度は、協議離婚届の他にも、婚姻届、認知届 、養子縁組届 、協議離縁届を対象としています。

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      >そんな幸せな家庭に暗雲が立ち込めたのは同年10月のことだった。才賀が美人モデル宅に宿泊したと写真週刊誌に報じられたのだ。

      結婚をすると、夫婦は互いに貞操義務(配偶者がいる者が、配偶者以外の者と性的結合をしてはいけないこと)を負います。そして、不貞行為(配偶者以外の人と性的関係を持つこと)は、離婚原因となります(民法770条1項1号)。

      >ほぼ毎日夜遅くまで飲み歩くあびるさんに我慢の限界を迎えたようです。

      夫婦は、夫婦生活を営むための本質的義務として、「協力義務」を負います(民法752条)。その内容も程度も各当事者によって当然異なります。夫婦それぞれの職業、資産、社会的地位、その他一切の事情に応じて、夫婦の間で決めるしかないというのが実際のところです。

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