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竹内豊

行政書士

竹内豊

1965年東京生まれ。中央大学法学部卒業後、西武百貨店入社。2001年行政書士登録。専門は遺言作成と相続手続。著書に『親に気持ちよく遺言書を準備してもらう本』(日本実業出版社)『行政書士のための遺言・相続実務家養成講座』(税務経理協会)等。家族法は結婚、離婚、親子、相続、遺言など、個人と家族に係わる法律を対象としている。家族法を知れば人生の様々な場面で待ち受けている“落し穴”を回避できる。また、たとえ落ちてしまっても、深みにはまらずに這い上がることができる。この連載では実務経験や身近な話題を通して、“落し穴”に陥ることなく人生を乗り切る家族法の知識を、予防法務の観点に立って紹介する。

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    • 竹内豊

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      民法は、結婚した夫婦に「同居」「協力」「扶助」の3つの義務を課しています。

      民法752条(同居、協力及び扶助の義務)
      夫婦は同居し、お互いに協力し扶助しなければならない。

      立法者は、結婚生活を維持するのは難しいのが分かっていたから、3つの義務をあえて課したのかもしれません。

    • 竹内豊

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      自分の財産を死後も自分の思うとおりに残したい方は遺言を残してください。肉体は滅んでも、遺言が「自分の分身」として遺産を配分してくれます。

      なお、遺言は法的成立要件を満たすことはもちろんですが、「遺言執行しやすい内容」にすることが肝要です。

      また、遺言を信頼を置ける方に託しておくこと。そうしないと、遺言の存在を知らずに遺産分割されてしまうおそれがあります。十分気を付けてください。

    • 竹内豊

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      人が死亡すると相続が発生します。そして、死亡した人(被相続人)の一切の権利義務(ただし、一部例外有)は相続人が承継します。
      そのため、被相続人が所有していた土地・建物の所有権は各相続人に法定相続分の割合で移転します。その結果、土地・建物は共同相続人の「共有」になります。
      共有は厄介です。たとえば、共有の土地・建物を処分するには相続人全員の合意が必要です。

      共有状態の遺産を具体的に分け合うための話し合いが「遺産分割協議」です。遺産分割協議の成立には相続人全員の合意が必要です。つまり、相続人の内一人でも反対すればばいつまで経っても遺産を処分できません。

      相続が原因で手が付けられない不動産は相当な数に上ります。不動産を所有している方は、自分の死後に遺産分割協議が速やかに成立しないと思われるなら、「遺言書」で不動産を承継する方を指定しておく等の何らかの対策を講じることをお勧めします。

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      結婚をすると、同居義務が課せられます(民法752条)。
      民法752条(同居、協力及び扶助の義務)
      夫婦は同居し、お互いに協力し扶助しなければならない。

      同居義務は、結婚の成立(婚姻届を届出た時から)発生し、結婚の解消まで存続します。
      しかし、夫婦の事情は千差万別です。事情によりお互い話し合った上で同居する・しないを決めても構いません。
      つまり、民法752条は、夫婦はその性格上同居することを原則とする。しかし、同居するかどうかは、夫婦間の協議で決めることができる。そして、「お互いに同居する」と合意した場合は、正当な理由(転勤、入院等)がない限り同居の義務を負うと考えるべきでしょう。
      正当な理由なくして同居を拒否した場合、他方は相手に対して家庭裁判所に同居を命ずる審判を求めることができます。
      なお、稲川ご夫妻はお互い別居を容認されていますので、民法上の問題はもちろんございません。

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      結婚すると次の3つの条文から貞操義務を負います。

      1.重婚の禁止(民法732条)
      2.「同居」「協力」および「扶助」の義務(同752条)
      3.不貞行為が離婚原因になる(同770条1項1号)

      貞操とは、一般に「配偶者以外の者(夫または妻以外の人)と性的関係を結ばないこと」を言います。つまり、「結婚したら浮気はダメ」ということです。

      貞操義務に違反すれば慰謝料の支払いなど法的制裁を受ける場合があります。加えて家庭が崩壊することも当然あります。
      また、貞操義務違反は倫理的な問題に係るため、社会的に信用・信頼を失い仕事に影響を及ぼすなど社会的制裁も伴うことがめずらしくありません。

      不貞行為を行う場合は、法的・社会的の両方の制裁を受け入れる「覚悟」と「資力」があるかを自分に問いかけてみましょう。自信がないならおやめになった方が無難です。

    • 竹内豊

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      >仏教において守るべき「五戒」の一つに、夫婦以外の相手と関係を持つことをいましめる「不邪淫(ふじゃいん)」という戒律がある。

      民法も次の3つの条文で夫婦以外の相手と関係を持つことを禁止しています。つまり、夫婦に貞操義務を負わせています。

      1.重婚の禁止(民法732条)
      2.「同居」「協力」および「扶助」の義務(同752条)
      3.不貞行為が離婚原因になる(同770条1項1号)

      >薬師寺は14日に、村上管主から「宗教者として不適切な女性関係について、週刊誌から取材を受けた」と説明があり、辞任届と寺から離れる「退山届」が提出されたという。

      貞操義務違反は慰謝料の支払いなど法的制裁を受ける場合があります。また、極めてプライベートな問題ですが、社会的地位からの辞任など社会的制裁を伴う場合もあります。これは、貞操義務が倫理的問題と密接な関係にあるからです。一線を越えるには「覚悟」が必要です。

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      >相続による住宅の所有者変更など支給後の状況変化については、釧路市は定期的な確認を行っておらず、職員から申し出があるまで支給を続ける。登記簿などで所有者の変更を確認している市はなかった。

      相続が発生したら報告義務を課す必要があると思います。また、遺産分割協議や遺言執行により所有者が変更したら履歴事項全部証明書(登記簿)の提出義務も必要でしょう。そうしないと、相続が不正受給の隠れ蓑になりかねません。
      まずは、親族間で賃貸借契約を締結しているケースの「実態調査」を行い、事実関係を明確にすることが求められます。

    • 竹内豊

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      >交通局の50代男性は1996年11月から2世帯住宅に住むため、所有者である親と契約したが、翌月から家賃を支払わなかった。両親が死亡して住宅を相続し、手当の対象外になった際も届け出ず、今年1月まで519万円を受け取り、停職3カ月となった。
      >消防局の50代男性は住宅所有者の義父と契約。義父の死後も、義母に家賃を払い続けた。しかし住宅の所有権の一部は、扶養手当の対象になっていた妻が相続していた。本人に所有権がなくてもこの場合、住居手当については受給できないルールなのに、102万円を受け取ったため戒告処分となった。

      いずれも相続が不正受給の原因です。
      再発防止に向けて、住宅の所有者が本人(公務員)や本人の家族(配偶者等)の場合は、定期的に相続の発生の有無等の「現状の報告義務」を課すなどの対策が必要ではないでしょうか。そのようにしないと、「身内に甘い」という非難を受けても致し方ないでしょう。

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      >だが、同じシングルマザーでも、夫と死別した妻の風景は全く違う。人生の最後まで、「遺族年金」が支払われるのだ。

      婚姻中に夫が死亡した妻(「夫と死別した妻」)は、夫の相続人になります。したがって、夫の遺産を承継することができます。

      一方、夫と離婚すると元妻は元夫の相続権を失います。つまり、元夫が死亡しても遺産を引き継ぐ権利(相続権)はありません。
      ただし、元夫との間に生まれた子どもには、たとえ親が離婚しても元夫の相続権を失うことはありません。親が離婚しても「子どもである」ことには当然変わりがないからです。

      子どもの相続権を守る観点に立つと、元夫に資産がある場合は、元夫が死亡したときに子どもが遺産を速やかに承継できるようにするために、元夫の情況を把握できる環境を維持しておく方がよいでしょう。

    • 竹内豊

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      認知症による意思能力の低下は、遺言・相続に影響を及ぼします。

      遺言を作成するには、遺言を作成するときに「遺言能力」が求められます(民法963条)。
      遺言能力とは、自分が残した遺言の内容を理解し、遺言の結果(死後の
      遺言による法的効果)を理解できる意思能力のことを言います。

      認知症等で意思能力が低下した時に遺言を残すと、法的に問題がない遺言を残しても有効・無効を争う原因になります。「元気な時に遺言を残しましょう」と言われるのはこのためです。

      また、相続人の中に認知症等で意思能力が低下している方がいる場合、遺産分割協議(遺産分けの話合)をする前にその方の権利を守るために家庭裁判所に後見人の選任を申し立てる必要があります。そのため、直ちに遺産分割協議を行えません。なお、遺産分割協の成立には相続人全員の合意が求められます。

      認知症の進行抑制の医療研究成果は円満な相続の実現にも寄与します。

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