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髙岡豊

公益財団法人中東調査会 主席研究員

髙岡豊

新潟県出身。早稲田大学教育学部 卒(1998年)、上智大学で博士号(地域研究)取得(2011年)。2014年5月より現職。著書に『現代シリアの部族と政治・社会 : ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の部族の政治・社会的役割分析』三元社、『「イスラーム国」がわかる45のキーワード』明石書店など。

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      「日本人」なり「中村医師」なりが「狙われた」という方が日本社会にとってインパクトがあるのはわかりますが、それならばなぜ「男たちが立ち去った後車内を見ると”日本人の他は皆死んでいた”」のでしょうか?記事中のような襲撃状況で「日本人を狙った計画的犯行」なら、襲撃側は「日本人を確実に仕留めた」ことを確認してから立ち去りませんか?筆者が知る限り、現時点において襲撃側の意図や主張を示す情報は発信されていません。そんな中でいたずらに憶測を巡らせ、不安をあおるだけの記事には心底怒りを感じます。

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      「誰の犯行か」という問いに対しては、まだ「待ち」の状態です。ターリバーンは、報道官がSNSに関与を否定する投稿をしました。同派についていえば、この数年はNGOや援助団体は「統制して利用する」方針で、各種攻勢関連声明でも攻撃対象として挙げなくなっていたので、もっともな反応です。残りについては、この時点で憶測を巡らせても生産的でないので、反応を見つつ適宜分析することになります。

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      ニセの爆弾ベストについての分析・指摘がとても重要です。この種の通り魔事件の場合、実行者がその場で死んでしまった方がいろいろな当事者にとって何かと都合がいいのです。特に、「イスラーム国」のようにムスリムの非行を自派の戦果として取り込む活動を行っている主体にとって、実行者が「殉教」することこそが戦果として発表するために必要不可欠です。だからこそ、各国の官憲は万が一この種の事件が発生した際、実行者を生け捕りにすることがその後の反響を抑えたり、模倣犯を防止したりするためにとても大切になるのです。困難な任務に臨む現場の警察は本当に苦労していると思います。万が一「イスラーム国」がこの事件の利用を試みた場合、また「報復」とか「拡散」というお決まりの議論が出てくるでしょうが、「イスラーム国」自身がどのように戦果発表するかをちゃんと読んで、冷たく分析するべきでしょう。

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      イスラーム過激派対策やイスラーム過激派についての情報収集や分析は、とても大勢が人目に触れることも労苦が報われることもなく日々続けているものだと思います。もっとも現場に近いところだと、まさに自分や家族の命がかかる仕事でしょう。そのようなわけで、日ごろ苦労しているところを顕彰し、報酬を与える機会は可能な限り作ればいいと思います。それがたとえ犬だとしてもです。

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      バグダーディーの殺害が活動状況にあまり影響していないことは確かです。過去1年以上続いている著しい低空飛行を着実に維持しています。新「カリフ」が何者か、あるいは実在しているのかを実証できていないところも致命的な失態です。この点については、報道機関での受けやネット上のアクス数の見込み如何に関わらず、近々きっちり評価して公開します。その一方で、「イスラーム国」の脅威が「残る」と言い続けることにより、アメリカ軍のシリア領不法占拠を正当化したり、「テロ対策」のために肥大化した色々な機関や予算を守ったり、儲かりそうな時だけイスラーム過激派について記事を書く自称専門家のちょっとしたお小遣い稼ぎを支えたりできます。そういう「大人の事情」も踏まえた脅威論であることも意識して読みたい記事です。

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      違う国、違う人の別々の事例が何度も報道される問題ですが、根本的なところはどれも一緒です。「イスラーム国」の構成員にとっては、イラクやシリアで罰を受けたり、今まで虐待してきた地元の人民から報復を受けるよりも、身の安全が保障された欧米諸国に行く方がずっと楽ちんだということです。欧米諸国で保障されている人権やそれを支える諸般の法制度は、「イスラーム国」にとっては忌むべき異教に過ぎません。「洗脳された」「だまされた」と説明しても、なんとも釈然としません。また、性別、出身国、現在収監されている場所を問わず、この手の報道に登場する「イスラーム国」の構成員が皆ほとんど同じ釈明をし、異口同音に「やり直しの権利がある」と主張していることは本当に気になります。以前から指摘している通り「言い訳マニュアル」があるのか、何処からか処世術についての情報がもたらされて広まった、との可能性を疑っています。

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      フェミニズム、同性愛、無神論そのものへの賛否はともかく、「イスラームってそういう解釈と実践の余地があるよね」ってのは事実ですし、「そういう解釈と実践」で暮らしているイスラーム教徒の方が多いのではないかという感触もあります。また、イスラーム云々とは全く別問題で、サウジアラビア王国というところでは為政者の都合やご機嫌次第で人類の生命・財産、そして身体の自由なんて一瞬で消し飛んでも不思議ではない体制になっているのも否定はできません。どれも「イスラーム的には正しい」ことです。イスラームやサウジを理解しよう!とか、厳しいイスラームと緩いイスラームがある、などなどの弥縫策的な言辞やその場しのぎの「理解と配慮」はもう通用しないと覚悟を決めるべき時が来たように思います。

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      記事の指摘通り、「問題がある」どころか「正当化の材料がない」占領・不法占拠です。まあ、シリアでたくさん「テロ」を起こしているはずの「イスラーム国」もアメリカ軍を攻撃することはめったにありませんから、現場の当事者間で何かのなれ合いがあるのかもしれません。いずれにしても、アメリカ軍がシリアの領域を占拠することは、テロリストが大好きな「国家の統制が及ばない領域」をいつまでも温存するとともに、シリア人民の生活水準の回復を邪魔する効果が絶大です。

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      ここまでの材料を総合すると、アブー・イブラーヒーム・ハーシミー・クラシーは「誰だかわからない」なので、実証もできなければ反証可能性も担保されていない諜報情報を頼りにいろいろ憶測を巡らせてもあんまり生産的ではありません。「イスラーム国」の広報についても、ちゃんと情報を出すまで「相手にしない」で十分です。ここ数日、いろいろな「州」から新たな「カリフ」に忠誠を表明すると称する画像が発信されていますが、しょせんは画像であり、いつ誰に忠誠を表明している作品なのか立証できません。つまり、今日までの段階で「イスラーム国」の下部団体が、ちゃんと忠誠を表明する決まり文句を唱える動画は出回っていないのです。誰もが簡単に動画をやり取りできるこのご時世、しかも「イスラーム国」自身が動画による広報を活用していたことに鑑みると、とてもおかしなことです。

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      当該の事件2件について「イスラーム国」が戦果として発表したのは事実です。しかし、当の声明には新「カリフ」の選任や旧「カリフ」の殉教について一言も書いていません。もし「報復テロ」とやらなら、それについていくつか単語を書くだけの簡単なことですし、そういう攻勢を行う旨数行の文書を発信すればいいだけです。そうした簡単なことすらできないでただ戦果を発信しているだけです。それを受けた側が「報復テロ」の可能性と勝手に解釈し、「イスラーム国」の実力や「脅威」について過大に報道することこそが何よりのテロ支援です。テロ組織の脅威というのは、案外組織自身ではなくて、読者や報道機関が作り出すものなのです。

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