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髙岡豊

公益財団法人中東調査会 主席研究員

髙岡豊

新潟県出身。早稲田大学教育学部 卒(1998年)、上智大学で博士号(地域研究)取得(2011年)。2014年5月より現職。著書に『現代シリアの部族と政治・社会 : ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の部族の政治・社会的役割分析』三元社、『「イスラーム国」がわかる45のキーワード』明石書店など。

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      イランに限らず、この地域の政治体制の転換や「民主化」についての問題点は、関係諸国をはじめ多くの当事者が「本当はそんなことになったら困る」と思っている点です。「アラブの春」が人類史に残るくらいの惨禍をもたらしている現状に鑑みると、「悪い」政権でも国内の治安を抑え、紛争や暴力や混乱の水準を一定の範囲内で制御してくれた方がまだまし、という判断も当然ありです。「悪い」政権を打倒するのは大いに結構なのですが、「独裁政権打倒」の後に少なくともそれよりはマシな政権を作り、それを維持するというのは全く別問題なのです。「政治にダメ出し」は格好いいですが、その後の政治を担う意思と能力を涵養することにも労力を使ってほしいものです。

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      意図的にやっている可能性も大なのですが、いろいろな事実をごちゃまぜにして新しいストーリーに基づいて世論を誘導しようとする発言に見えます。「イスラーム国」とそれに類する現象の再流行を阻止するのは非常に重要なことなのは確かですが、シリアのイドリブ県にいる戦闘員はイスラーム過激派とはいえ皆トルコの統制下にある傭兵みたいなもので、「イスラーム国」と混同すると、「イスラーム国」対策も、リビア情勢も、シリア情勢も、対策が支離滅裂になってしまいます。アブドッラー国王、イラク戦争直後に「シーア派三日月地帯」なる言い方を流行らせた実績もあることから、彼が地域の紛争や厄介ごとにどのようなレッテルを張ろうとしているのかを見極めるのは大切です。

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      カーブース国王、オマーン近代化の父としての業績がある人物ですが、実はオマーンには「皇太子」がはっきりと決まっておらず、そもそも同国王がなくなったあとにスルターン性を維持するかどうかも確たることがわからないのです。カーブース国王は長年健康状態がよくなかったので、「その後」のことに何の備えもないとは考えにくいですし、オマーンの社会が急速に不安定化する心配もあまりありません。その一方で、オマーンも他のアラビア半島の諸国と同様、新時代の経済開発、国家と人民との間の権利義務関係の再編などの課題に直面しています。いろいろな課題を穏当に解決できるか、オマーンの社会全体の力量が試されていると言えるでしょう。

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      「つつましく暮らしている」というパフォーマンス云々ではなく、本当に現在のレバノンでは人民が自分の給与や貯蓄を引き出すことができないくらい経済状況がよくないという記事ですね。本当に読むべきところは、この記事の末尾の方に出てくるレバノン政府の不効率や腐敗ということろと、記事には出てきませんがそれに対する不満が昂じたレバノン人人民が2019年10月から大規模かつ長期の抗議行動を行っているというところです。ゴーン氏自身も、レバノンの経済不振や財政破綻の主な原因となった既存のエリート階層の一員だということを踏まえた上で読みたい記事です。

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      にわかには信じがたい数字に思います。アイン・アサド基地に部隊を駐留させているノルウェー軍は「損害なし」と発表していますし、イラク軍も被害はなかったと発表しています。アメリカの発表では被害は調査中の由ですが、迎撃の有無や成否も含め詳報を待ちたいところです。

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      「ひどい」のひとことですし、「イスラーム国」対策や中東駐留アメリカ軍削減傾向とやらに鑑みても支離滅裂でまさにフルアクセル、フルブレーキの状態です。その一方で、「ではイラン側は何ができるの?」と考えた場合、巷で噂になるような行為の大方は、イラン悪玉のストーリーを固定化するのみならず、アメリカらかさらなる攻撃を受けるという自殺行為につながる可能性が高いように思われます。つまり、イラクであろうが中東のどこであろうが、アメリカとイランとの間の力の差は歴然としており、大局的には何かの応酬ではなくアメリカが一方的にいろんな攻撃をしているという局面です。

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      見出しでどっきりしましたが、記事の本文のとおり「シーア派の信徒が何か宗教的な理由に基づいてアメリカ大使館で抗議行動をした」のではなく、「民兵組織の構成員や支持者が、アメリカ軍による爆撃という政治的・軍事的活動を受けてアメリカ大使館で抗議行動をした」といことです。このあたりの整理ができないと、イラクだけでなく中東全体の情勢を誤解してしまうことになるでしょう。

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      「必要な理解を得る」のが外交の仕事なので、ぜひ頑張ってほしいです。レバノンは現在、生活水準の低下に苦しむ人民が既得権益者が牛耳る政府に抗議行動を行い、政治がマヒしている状況です。抗議行動をするレバノン人民から見れば、ゴーン氏は社会的上昇に必要な資源(人間関係や機会みたいなもの)を独占し、レバノン人民を虐げる特権階級の一員にほかなりません。この観点からの解説や働きかけを発信する、という意味で、ことは政府だけでなく日本の専門家や報道機関の仕事でもあります。

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      世界中をまたにかけて越境移動を繰り返し、「ビジネス」を営むというレバノン人の対外的イメージの典型みたいな様相になってきました。とはいえ、客観的な事実としてはそのようなレバノン人像を体現しているのは、ゴーン氏とその仲間のようなものすごい大金持ちだけです。そして、現在レバノンでは、そういう特権階級が牛耳る政治・経済の運営に対し抗議行動が起きています。このあたりのつながりも非常に興味深いです。

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