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巣内尚子

ジャーナリスト

巣内尚子

ジャーナリスト。インドネシア、フィリピン、ベトナム、日本で記者やフリーライターとして活動。2015年3月~2016年2月、ベトナム社会科学院・家族ジェンダー研究所に客員研究員として滞在し、ベトナムからの国境を超える移住労働を調査。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了(社会学修士)。現在はカナダ在住で、ケベック州のラバル大学博士課程に在籍。著書に『奴隷労働―ベトナム人技能実習生の実態』(花伝社、2019年)。

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      Yahoo!ニュース オーサー| 報告

      縫製部門の技能実習生の問題は以前からあります。縫製部門は実習生が支えている部分が少なくないのですが、その中で受入れ企業による違反行為や人権侵害が後をたちません。縫製の実習生の大半は女性とみられますが、長時間労働ゆえ日本語を学ぶ時間もなく、社会的にも孤立しています。女性実習生の中には経済的理由から故郷に子どもをおいて来日した母親もいます。シングルマザーもいます。こうした女性たちが酷使されメイドインジャパンの縫製品が作られています。背景には、大手が下請けに発注する際の「工賃」が低いため中小・零細企業が実習生を長時間労働させつつ、時に最低賃金を下回る低賃金を強いて、「数」で稼いで利益確保を図る業界の構造があります。大手は下請けに通知するだけでなく、工賃を引き上げて業界の構造を正すことが急務です。同時に問題の多い技能実習制度の廃止とまっとうな移民政策を促すことが企業の社会的責任です。

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      Yahoo!ニュース オーサー| 報告

      今起きている問題に蓋をし、入管法改正を拙速に進めることは人権侵害にあう外国人労働者をさらに生み出し、最終的に日本にくる外国人労働者がいなくなり、地域の産業を疲弊させることにつながると危惧します。技能実習生、留学生、日本人の配偶者、日系人など外国人労働者の使い捨ては今に始まったことではないです。特に技能実習制度では日本と送り出し国の間に労働者の送り出し・受け入れを担うブローカーシステムを核とする官民が利権を握る移住産業が構築され、実習生の多くは借金をし高額の渡航前手数料を仲介会社に払い、借金漬けの状態で来日します。私の実習生への聞き取りでは長時間労働や賃金未払い、暴力、暴言、セクハラなどが起きていました。企業の中には実習生を大切にする例もありますが、実習生は制度上、企業を変更できず、どんな企業で就労できるかは運です。国家がお墨付きを与える制度こそが外国人への搾取と人権侵害をうんでいます。