園田寿

甲南大学法科大学院教授、弁護士 報告 オーサー

もちろんこれは犯罪事件ではありませんが、「有罪の推定」で物事を運び、疑いだけを前提に何らかの処分をしてしまった場合、その疑いが晴れた場合にはとんでもないことになるという典型例です。
本件の場合は将棋連盟ですが、公の機関からマイナスの評価が下されれば、その評価に相応しい実体がなくともその〈烙印〉は権威をもち、それが虚構であっても〈リアルな虚構〉となります。中世の魔女裁判などはその典型ですが、マイナスの評価を剥がすにはどんなに大変なことなのかは、特にSNSなどが一般化したこの時代においては、すべての人が肝に銘じておくべきです。
今回のことは、プロ棋士にとっては死にたいくらいの不名誉な〈烙印〉だったと思います。将棋連盟は、三浦九段の名誉回復のためには、どんなことでもすべきだと思います。

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園田寿

甲南大学法科大学院教授、弁護士

1952年生まれ。関西大学大学院修了後、関西大学法学部講師、助教授をへて、関西大学法学部教授。2004年からは、甲南大学法科大学院教授(弁護士)。専門は刑事法。ネットワーク犯罪、児童ポルノ規制、青少年有害情報規制などが主な研究テーマ。現在、兵庫県公文書公開審査会委員や大阪府青少年健全育成審議会委員などをつとめる。主著に『情報社会と刑法』(2011年成文堂、単著)、『インターネットの法律問題-理論と実務-』(2013年新日本法規出版、共著)、『改正児童ポルノ禁止法を考える』(2014年日本評論社、共編著)、『エロスと「わいせつ」のあいだ』(2016年朝日新書、共著)など。趣味は、囲碁とジャズ。

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