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Y!オーサー

園田寿

甲南大学法科大学院教授、弁護士

園田寿

1952年生まれ。関西大学大学院修了後、関西大学法学部講師、助教授をへて、関西大学法学部教授。2004年からは、甲南大学法科大学院教授(弁護士)。専門は刑事法。ネットワーク犯罪、児童ポルノ規制、青少年有害情報規制などが主な研究テーマ。現在、兵庫県公文書公開審査会委員や大阪府青少年健全育成審議会委員などをつとめる。主著に『情報社会と刑法』(2011年成文堂、単著)、『インターネットの法律問題-理論と実務-』(2013年新日本法規出版、共著)、『改正児童ポルノ禁止法を考える』(2014年日本評論社、共編著)、『エロスと「わいせつ」のあいだ』(2016年朝日新書、共著)など。趣味は、囲碁とジャズ。

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      戦争というものは、明日すぐに始めましょうというわけには行かない。戦争をするには、何もない平和なときから、軍艦・戦闘機・戦車・ミサイル・銃器・爆弾などの戦争の道具を調達し、日常的にメンテナンスを繰り返し、いざそれらを使う段になればすぐに使えるようにしておかなければならない。また、内外に対する諜報活動も怠ってはならない。兵士も、平時から訓練に訓練を重ねて、激しい戦闘にも耐えて、いつでも命令があれば敵兵を殺すことができるようにしておかなければならない。当然、それらには莫大な金と手間がかかるし、何よりも、平時からのそのような日頃の準備・訓練を可能とするような(強固な)法制度、戦前の陸海軍刑法や軍法会議などの法体系を構築しておく必要がある。戦争、戦争という人は、そのようなことを当然考えてのことだろうと思う。北方領土を戦争で取り返せという人も、当然そのようなことを考えてのことだろう。

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      児童買春・児童ポルノ処罰法は、18歳未満の「児童」への買春行為を処罰しているが、子どもの性虐待そのものを処罰するという構造にはなっていない。児童ポルノについては、一般人の性的感覚を刺激するかどうかが基準になっており、小児性欲者の異常性欲に焦点を合わすことが難しい。
       児童虐待防止法は、「保護者」がその監護する18歳未満の児童に対して、わいせつな行為を含む虐待行為を行うことを処罰している。
       児童福祉法や健全育成条例は、青少年の健全育成という観点から、性道徳から外れた「みだらな性的行為」の処罰を目的としている。
       刑法は、13歳未満の子どもに対しては暴行脅迫がなくとも強制性交は処罰できるが、強制わいせつの場合は、行為が「わいせつ」、つまり普通人の性的感覚を刺激・興奮させるものでなければならない。
       結局、日本では、さまざまな法律を駆使して記事にあるような児童に対する性犯罪に対処している。

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      故意とは、単純に人の心の状態や心の動きという事実ではなく、それを「故意」と呼べるかどうかという刑法的な問題である。生命に危険な行為が行われて、それを「殺人行為だ」と認定するのと基本的には変わらない。つまり、故意とは、行為時の行為者の心理的事実を、客観的な情況証拠に基づいて経験則から合理的に推認することで得られた法的判断である。
      以前、マンションの12階から自転車を投げ落とした男は、殺意なしとされた。他方、道にロープを張っていたケースでは、傷害の故意以上の殺意が認められている。バイクに乗った人が通り、転倒して死亡する危険性が高いことが理由だと思う。本件では、現に人を認識していなくとも、下を人がよく通るということは知っていたということで、故意が認められるのか? だとすると、自転車を投げたケースでは、故意が特に否定される特別な事情(たとえば滅多に人が通らない場所であったとか)があったのだろうか?

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      昭和世代にとって、お札といえば「聖徳太子」の千円札。発行されたのは昭和25年で、当時は、一般公務員の月給が1万円前後だったので、聖徳太子にはなかなかお目にかかれなかった。
      昭和36年に聖徳太子(千円札)の偽札が出回り始め、大騒ぎになった。警視庁は「チ37号事件」として大規模な捜査を展開するも、昭和48年に時効が成立し、迷宮入りとなった(なお、この偽千円札は日本の偽札史上「最高傑作」と言われている)。そこで、偽造防止として登場したのが、「伊藤博文」の千円札。このお札では、数種のインキを混色させて虹のように見せる「レインボー印刷」という高度な偽造防止技術が使われていた。そのため、その後は大規模かつ組織的な偽札事件は起きていない。なお、通貨偽造罪は、たとえば10万円札のように、存在しない紙幣であってもそれらしく見せれば成立する。だから、今度の新紙幣も、発行前に偽造すれば、通貨偽造罪が成立する。

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      判決文を入手していませんので、詳細が分からず何ともいいがたいですが、強制性交における「暴行・脅迫」の程度は、被害者の抵抗を完全に封じるほど強いものでなくとも成立します。準強制性交も、これと同じように解釈されており、被害者が完全に意識を失うとか、抵抗が完全に不可能であったことまでは要求されていません。
      力の程度を弱めることで、一見すると被害者保護に働くように見えますが、実際には逆で、「抵抗可能であったのに何故抵抗しなかったのか」、「抵抗可能なのに抵抗しなかったのは、同意していたのではなかったか」という判断につながりやすいわけです。
      本件でも、そのような論理が働いたのではないかとの疑問が残ります。
      結局、性犯罪という犯罪行為の判断に際して「同意」を中心に絡ませて議論することの不毛さが、この判決にも現れているのだと思います。
      「同意」の要件は、性犯罪の議論の中心に置くべきではないと思います。

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      確かに、「令和」の「令」は、「命令」や「司令」、「勅令」、「令状」などの言葉に用いられているように、上からの強制的な意味を連想させますが、法律家にとってはむしろ奈良時代の律令制の「令」に通じる文字だというイメージが強いです。出典が万葉集というのも、これとつながるような気がします。
       この「令」にも強制的な意味があることは否定できませんが、律令制の「令」とは行政法や民事法のことで、刑事法である「律」とは異なり、強行的なイメージは和らいでいます。「令」と「和」があいまって、力による統治や秩序維持といった発想は控えるべきだという価値観の現れと読み取りました。
       個人的には元号に何もこだわりはありませんが、新元号は、信頼と調和、平和、寛容といった日本国憲法の精神にも合致しており、良い言葉だと思います。
       読み方ですが、私は「れいわ」よりも「りょうわ」とした方が良かったのではないかと思います。

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      「みだりに廃棄物を捨てた」という行為が、廃棄物処理法16条(投棄禁止)違反とされたのでしょう(罰則は25条14号)。確かに「廃棄物」とは、〈ごみ、燃え殻、ふん尿、廃油、動物の死体その他の汚物〉など(2条)ですから、「鼻をかんだティッシュ」は形式的には「廃棄物」だといえそうです。しかしこの法律は、「廃棄物の排出を抑制し、及び廃棄物の適正な分別、保管、収集、運搬、再生、処分等の処理をし、並びに生活環境を清潔にすることにより、生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図ること」という社会的な利益を保護することが目的ですので、特定の家に〈ごみ〉を投げ込むことが本法違反だと解することには無理があります。軽犯罪法1条27号も「ごみ」をみだりに捨てる行為を処罰していますが、「公共の利益に反すること」が要件ですから、本件はこれにも当たらないのではないかと思います。
      ぴったりとくる法律はあるのでしょうか?

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      最高裁は、平成29年の大法廷判決で判例変更を行い、強制わいせつ罪において必要だとされていた「性的意図」を原則不要だとしました。ただし、(1)外観から性的行為であることが明らかな場合は、行為者に特別な「性的意図」がなくとも強制わいせつ罪が成立し、(2)外観から性的行為かどうかが不明な場合は、「性的意図」を一つの判断要素として考慮できるというものでした。
       本件は、後者のケースかと思います。裁判所が本件をどう判断するかは明らかではありませんが、多くの学説はおそらく暴行罪や器物損壊罪にとどめることでしょう。しかし、私は、本件行為が、(1)性的意図によって導かれていること、(2)被害者は性的な嫌悪感を感じており、その被害は暴行や器物損壊とはまったく異質であること、(3)性的意図を正面から認めることは、その後の処遇においても有益であることなどから、強制わいせつ罪を認めるべきだと思います。

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      「女性の勤務先に自分の体液が入った避妊具を投げつけた」という行為が、ストーカー規制法第2条1項6号の「汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと」に当たると判断されたものと思われます。
       「体液」は、「著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物」に該当するといえますが、ストーカー行為は、「特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的」(第2条1項)で、「当該特定の者」などに対して行われることが必要です。勤務先に女性を名宛人として送付するような場合は、「特定の者」に対する行為であることは明白ですが、「勤務先に投げつけた」という場合は、「誰が」「誰に対して」行ったのかが不明です。この点で、本件行為が「ストーカー行為」に該当するかどうかは、議論の余地があります。

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      【事実の概要】
      父親が心愛(みあ)ちゃんのアンケートの開示を要求。市教委は、個人情報であり「本人の同意がない」として拒否。その後、父親が本人の字で書かれた「同意書」持参。市教委が、開示。
      【改めて野田市の個人情報保護条例を読む】
      未成年者は、法定代理人による代理請求が可能(第15条2項)。ただし、開示が「当該未成年者の利益に反すると認めるとき」(第17条5号)には、開示しないことができる。野田市の〈運用の手引〉によると、第5号について、「対象文書の内容によっては代理人との利益相反も有り得ることから、〈略〉注意すること。〈略〉利益相反が少しでも疑われる場合は、本号を適用すること」とあり、例として「代理人から未成年者への虐待が疑われる場合の『未成年者から市への虐待に関する相談記録』」があるとされている。今回は、これに違反している可能性がある(罰則は、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金)。

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