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園田寿

甲南大学法科大学院教授、弁護士

園田寿

1952年生まれ。関西大学大学院修了後、関西大学法学部講師、助教授をへて、関西大学法学部教授。2004年からは、甲南大学法科大学院教授(弁護士)。専門は刑事法。ネットワーク犯罪、児童ポルノ規制、青少年有害情報規制などが主な研究テーマ。現在、兵庫県公文書公開審査会委員や大阪府青少年健全育成審議会委員などをつとめる。主著に『情報社会と刑法』(2011年成文堂、単著)、『インターネットの法律問題-理論と実務-』(2013年新日本法規出版、共著)、『改正児童ポルノ禁止法を考える』(2014年日本評論社、共編著)、『エロスと「わいせつ」のあいだ』(2016年朝日新書、共著)など。趣味は、囲碁とジャズ。

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    • 園田寿

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      賭け麻雀(賭博)ばかりが強調される風潮だけど、賭博じたいは法定刑も罰金で、それほど違法性が高いというわけではない。競馬競輪、ボートなど、世間には合法なギャンブルが存在しており、賭博罪という罪が何のために刑法典に存在するのかがはっきりしない。
      森法相の答弁にあったように、いわゆるテンピンならば構わないとか、賭け金の多寡によって犯罪性が決まるかのような議論があるが、これもよく考えてみるとおかしな話である。賭博罪は善良な風俗を守っているというのも虚しい理屈だし、そもそも自分の財産をどのように処分しようと自由なはずである。
      黒川氏の場合も、賭博行為を強調することは彼の行為の犯罪性をぼやかせ、方向違いの議論に進む可能性がある。全体としてみれば、マスコミと検察の癒着、違法な饗応接待と便宜供与が問題であり、汚職という観点から議論すべきである。そうすることによって、訓告という処分の不当性も明らかになる。

    • 園田寿

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      まったく正論です。その上で、補足的に一言。
       確かに賭博が問題になっていますが、賭博じたいの違法性あるいは当罰性は、実はそれほど大きいものではありません。今回の賭け麻雀じたいは、それほど問題ではないと思っています。賭博は、かつては勤労の美徳を害するから処罰するという意見が多数でしたが、悪習を広めるとか、依存症の予防といったことに刑罰を使うべきではありません。
       問題は、現役の検察官が刑法に違反したという、法を軽視する態度そのものです。最近、大阪府警で交番勤務の巡査が子どもから預かった落とし物(1万円)を横領して懲戒免職になっています。彼が懲戒免職で黒川氏が厳重注意(訓告処分)なのは理解不能。黒川氏が傷つけた捜査機関に対する国民の信頼は、より深くてより深刻です。彼が賭博をしたからではなく、その処理が昨今の法務・検察の法を軽視、あるいは侮辱する政府の態度から出ていることこそが問題です。

    • 園田寿

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      これは結局、こういうことなんですか。

      【誤】官邸は、稲田伸夫検事総長が退官を拒絶し、後任に林眞琴名古屋高検検事長が就任する可能性が出てきたので、2月7日に63歳の定年を迎える(政権に近しい)黒川弘務東京高検検事長に対して、政府が堅持してきて法解釈を変更して、黒川検事長の定年を無理やり半年延期して黒川次期検事総長の可能性を残した。
       ↓
      【正】黒川検事長の定年延長は、法務省・検察庁が提案したことであって、官邸には一切責任はない、むしろ私(安倍)は、検察の独立性を尊重して、政府が堅持してきた法解釈を検察の意向に沿って解釈変更したのであって、検察人事はまったく介入していないのだ。

      これがもしも事実ならば、今まで長時間議論してきたことが前提からすべてひっくり返るような大変なことですよ! 検察庁のトップが職務上の義務違反を問われ、場合によっては検察官を懲戒免職になるような、驚天動地の事件ですよ!

    • 園田寿

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      パーソナリティ障害だったと言われている被告人ですが、これと刑事責任能力は無関係だとする考えが裁判実務の主流です。したがって、動機がたとえ異常なものであっても、逸脱の程度が重大ではなく「了解可能」であれば、事理弁別能力および制御能力は肯定されることになるだろうと思います。
       ただ、パーソナリティ障害は異常(病気)と正常の中間にある量的な問題であるとして、パーソナリティ障害のケースでそれが責任能力の減免に働くことを認めている裁判例もあります。この立場からだと、脳に器質的な異常(病気)があれば、完全責任能力に疑問が出てきます。これが弁護側の主張の核心です。
       大麻の常習者であった被告人について、「大麻精神病」(と言われているもの)が脳に器質的な変化をもたらすのか否かは、この点において重大な問題ではないかと思います。世界で大麻解禁の流れがあることから、この点はさらに議論されるべきだと思います。

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    • 園田寿

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      「報告書」は、すでに関電のホームページで公にされている。〈正式版〉は200頁を超える大部なものだが、20頁ほどの〈概略版〉も公表されているので、ぜひ目を通されたい。
       両方に目を通したが、事実関係はかなり明らかにされたという印象。
       中身を読んで、犯罪の臭いがプンプン漂ってくるが、悔しいことにその大半はすでに時効。ただ、直近のものについては訴追可能な行為があるように思われる。しかし、氏名も当時の役職も伏せ字にされており、金品受領の正確な時期も曖昧にされている。
       複雑な事実をかなり整理して、さらけ出した調査委員会の努力には敬意を表するが、委員長は元検事総長であり、他のメンバーは有名な弁護士ばかりである。報告書に事実の(社会的・経営的な)評価はなされてはいるが、トップクラスの法律家から成る委員会だけに、〈法的評価〉が欠けているのがまったくもって残念である。

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    • 園田寿

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      整理するとこうなります。

      ■2月12日 人事院松本恵美子給与局長の答弁「従来の、国公法の定年延長は検察官には適用がないとの解釈を『現在』まで引き継いでいる。」
      ■2月13日 安倍総理、解釈が変更されたと衆議院本会議で明言
      ■2月19日 松本氏の答弁「『現在』というのは、(法務省から相談のあった)『1月22日』のこと。つい言い間違えた。」

      しかし、「現在」という言葉の意味は、過去と未来の接点としての「話をしている今、そのとき」のことであり、過去のある時点を「現在」とは呼びません。その場合は、必ず「◯月◯日現在」というような使い方をします。とくに法的議論の文脈で、時系列はもっとも大事な要素です。さもないと議論は混乱し、収集がつかなくなります。だれでも、政府の思いつきのために、優秀な官僚の答弁を恥辱的に無理やり変更させたと思うでしょう。松本局長の胸中を察すると、同情を禁じえません。

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    • 園田寿

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      15世紀にグーテンベルグが活版印刷術を発明し、印刷本が広まった。それまでは手書きによる写本の時代だった。印刷本が出ても、「本はやはり手書きに限る」と考える人が多くいて、写本は印刷本と100年間ほど共存し、その後、美術品や骨董品となった。
      そもそもデータ(情報)は、石であれ、紙であれ、物理媒体に一体化してこそ存続することができた。ネットの革命的なところは、この情報の物質への依存性を解放したことにある。音も字も色も、物質の呪縛から解放され、ネット空間に自由に流通している。書店が、レコード店やCDショップと同じ運命をたどるのかと思うと、何とも寂しい気持ちになる。
      書籍の電子化がさらに進むと、有料でデータを閲覧し、必要箇所のみをデータ量に応じて有料で自分の端末にダウンロードすることができる、優秀なサーチャーがいる(ネットカフェのような)電子有料図書館(巨大データベース)として書店は生き残るだろう。

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      芸能人が犯罪を犯した場合、番組を降ろされたり、上映が中止になったりする。これらは犯罪に対する社会的制裁であって、犯罪を行った者に対する社会的な排外の動きである。広い意味で〈応報的感情〉の結果といえるが、それが過剰になっていないかはつねに検証されなければならない。
      そして、今回の動画非公開は、明らかに過剰な反応である。
      彼は番組で、「塀の中にいるときは朝から晩まで毎日、心の中で『薬やりてぇ』と思っていた」、今でも、やらない自信はないが、このようなことを公言できるようになったことが自分の進歩だとも言っていた。多くの人の支援を受け、違法薬物についての啓蒙活動を行っていただけに、依存症の怖さ、治療の難しさを社会にアピールする結果になった。
      NHKは、このような貴重な記録を非公開にしてどうする!
      内容をそのまま公開することに問題があるなら、編集して薬物の怖さをアピールする資料として公開すべきである。

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    • 園田寿

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      田代まさしが、NHKのある番組に出たときに、刑務所にいたときは、毎日朝から晩まで、「薬やりてぇ~」、「出たらどうやってまたやるか」ということばかり考えていたと言っていた。こんなことを公言するくらいだから、必死で薬への欲求と戦い、周囲の支えもあって、何とか薬への欲求を抑えることができているのだと思っていた。逮捕のニュースは本当にショックだった。事実なら実刑になるだろうが、彼は塀の中でまた、「ああ、薬やりてぇ~」と毎日心の中で叫びながら過ごすことだろう。
      覚せい剤を製造する、人に売る、人に打つ、すすめる等の行為の悪質性と当罰性の高さはどんなに強調してもしたりないくらいだが、人格破壊の防止と暴力行為への親和性から自己使用の処罰も肯定されている。しかし、それじたい他者侵害的行為ではなく自傷行為といえる薬物自己使用を処罰することに意味があるのかと考えざるをえない。本来は、医療・保健の問題ではないか。

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    • 園田寿

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      逮捕された日本人がはたしてどのような画像やビデオを所持したいたのかは不明です。日本では、「児童ポルノ=現実の児童に対する性的虐待の記録」が前提ですので、漫画やイラスト、アニメなどは「児童ポルノ」として処罰の対象とはなりません。
      ところが、かつてオーストラリアの最高裁は、性的に露骨な子供のイラストは児童ポルノとみなすという判決(2008年)を下していました(被告人はシンプソンズの漫画を所持していた)。
      国によって「児童ポルノ」の定義が異なるので、海外に行く場合は十分に注意が必要です。不用意に相手国で「児童ポルノ」と判定されるような画像を所持していた場合には、たいへん厄介なことになります。
      また、被告人はクラウド(海外サーバ)を利用していた可能性もあります。海外のサーバであっても、専権的に自由にアクセス可能であるならば、「所持」の概念に含まれると解されますので、この点も注意が必要だと思います。

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