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饒村曜

気象予報士

饒村曜

1951年新潟県生まれ。新潟大学理学部卒業後に気象庁に入り、予報官などを経て、1995年阪神大震災のときは神戸海洋気象台予報課長。その後、福井・和歌山・静岡・東京航空地方気象台長など、防災対策先進県で勤務しました。自然災害に対しては、ちょっとした知恵があれば軽減できるのではないかと感じ、台風進路予報の予報円表示など防災情報の発表やその改善のかたわら、わかりやすい著作などを積み重ねてきました。2015年6月新刊『特別警報と自然災害がわかる本』(オーム社)という本を出版しました。

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      台風6号が7月26日9時に発生しました。
      秋の台風の経路は放物線を描きながら接近することが多い(台風進路が西ー北西ー北ー北東と変化する)のですが、7月の台風の経路は少し違いL字型の接近です(台風進路が北ー東と変化する)です。
      上空の風が弱い範囲が広く、日本の南海上で発生した台風はゆっくり北へ進み、その後、上空に偏西風が流れている日本付近にくると急に向きを東に変えます。
      発生したばかりの台風6号の進路予報をみると、典型的な7月の台風の経路のようです。

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      強い日射により各地で猛暑の予報となっていますが、下層に暖かくて湿った空気が流入している時の猛暑です。同じ気温でも、湿度が高いと体にかかる負担は大きくなりますので、こまめに水分補給や涼しい所で休むなどの暑さ対策がより一層必要です。
      また、下層に暖かくて湿った空気が流入しているときは、大気が不安定になります。大気が不安定となるのは、上層に冷たい空気が流入しているときだけでなく、上層に乾いた空気が流入、下層に暖かい空気が流入、下層に湿っている空気が流入しているときも大気が不安定になります。局地的ですが、積乱雲が発達し、落雷や激しい雨が降ることがありますので、海や山では黒い雲の発生に注意が必要です。

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      橋の欄干に流木等がからまると、その時点から次から次への流木等が一気に溜まってダム状態になって危険な状態になることは、私が経験した平成16年の福井豪雨における足羽川など、珍しくありません。川の水位が欄干近くまで上昇したら、ダム状態になる可能性がありますので、橋が大丈夫でも橋の近くでは警戒が必要です。また、橋が壊れると、溜まっていた水と流木等が一気に流れますので、下流は非常に危険な状態になります。
      ここまで大規模でなくても、家の周りの排水溝がつまり、水が流れなくなって床下・床上浸水することはよくあることです。雨が降る前に行う家の周りの排水路の点検と掃除は、日頃からの大きな防災対策です。

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      黒潮は、非蛇行期間(接岸)、非蛇行期間(離岸)、大蛇行期間という3つの流れ方があり、非蛇行期間(接岸・離岸)と大蛇行期間を定期的に繰り返しています。
       黒潮の大蛇行が最初に発見されたのは昭和8年(1933年)ですが、詳細にわかるようになったのは昭和50年(1975年)8月の大蛇行からです。
       大蛇行の原因については、今でもはっきりしたことはわかっていませんが、大蛇行が頻繁に発生する年代と、あまり発生しない年代があります。そして、はっきりとした周期ではありませんが、ほぼ10年に一度くらい発生しています。

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      台風21号が総選挙投票日の日曜を北上し、上陸の可能性があります。投票所となっている学校は避難場所になっていることが多く、選挙事務に動員されている自治体職員の多くは防災対応の職員です。テレビ報道も開票作業が始まると選挙特番に変わり、台風報道が短めになることが考えられます。
      普段の台風接近とは、10月に接近する以外でも、多くの点で違います。
      特殊性を理解し、早め、早めの防災行動が必要です。

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      気象衛星「ひまわり」から台風を見たとき、雲が衰弱しているように見えても、実際に台風の風や雨が弱まるのは、しばらくたってからです。
      現在でも、台風21号の目がはっきり見え、発達していることを示していますので、台風はあまり衰弱することなく接近または上陸しますので警戒が必用です。

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      中国と北朝鮮の国境にある白頭山の爆発的噴火については、中国も朝鮮も動乱の時代であったためか、記録があまり残っていませんが、10世紀の初めに膨大な噴出物から記録的な噴火であったことは間違いがありません。東北地方から北海道にかけては、このときの巨大な噴火にともなう白頭山特有の火山噴出物が多量に積もっています。上空の西風に乗って日本に飛来したものです。
      核実験の影響があるかどうかはわかりませんが、白頭山が噴火すれば、火山噴出物は上空の偏西風に乗って、確実に日本にやってきます。日本にも大きな影響を与える火山ですが、十分な調査や監視が行われていないのではないかということが懸念されます。

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      台風の接近に伴って徐々に風が強まるものではありません。
      台風が接近しても、地形の関係で風が強くならず、油断していたら急に風が強くなって大災害ということが少なくありません。
      昭和9年の室戸台風のとき、大阪では、暴風域の大きな台風にもかかわらず、徳島県通過時まで強い風が吹かなかったため、油断していたら、淡路島に達した時に急に暴風になり、大災害になった例もあります。

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      地震や火山、ゲリラ豪雨といった自然災害の多くは、前もって予測できないことも多いのですが、台風災害は違います。
      台風の動きが遅く、進路が定まらないといっても、台風は確実に南海上からやってきます。台風災害に不意打ちはありません。
      最新の台風情報の入手に努め、早めに対策をとることで被害、特に人的被害を減らすことができます。
      台風が速度を上げない今のうちに、排水口周囲の清掃や防災用品の確認(補充)など、防災対策を実行することが重要です。思うだけでは、自分の身を自分で守れません。

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      台湾に上陸する台風は、年間1~2個と数からすれば日本の上陸数の約3個より少ないのですが、台湾の面積を考えると、日本以上に台風に襲われています。日本より台風シーズンが一ヶ月ほど早く、上陸が一番多いのは7月です。また、上陸する台風の進路は西から北西で上陸です。
      つまり、今回の台風9号は台湾を襲う典型的な台風です。

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