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西多昌規

精神科医 / 早稲田大学准教授

西多昌規

1970年石川県生まれ、東京医科歯科大学卒業。東京医科歯科大学助教、自治医科大学講師、ハーバード大学、スタンフォード大学の客員研究員などを経て、早稲田大学スポーツ科学学術院・准教授。精神科専門医、日本睡眠学会専門医など。専門は睡眠、身体運動とメンタルヘルス。著書に「『テンパらない』技術」(PHP文庫)、「休む技術」(大和書房)、「悪夢障害」(幻冬舎新書)など多数。

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      ブルーライトが睡眠を悪くすることはよく知られています。一方で、ほとんどの若い学生は就寝前にスマホを使用しています。この結果は一見矛盾しますので、夜になると暗くなるナイトモードや動画アプリの発展で、就眠前スマホはむしろよいルーチン、就寝儀式になっている可能性があります。おそらく、スマホによって興奮する、不安に陥るコンテンツを見た場合に入眠が難しくなるのであって、ブルーライトはナイトモードにすればそれほど心配しなくてもいいのかもしれません。商業ベースの調査なので、科学的検討が必要です。

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      わたしが10年前に行った睡眠と不快記憶の実験では、REM睡眠が長いほど不快記憶が強く記憶されるという相関が見られました(Nishida
      et al. Cereb Cortex 2008)。うつ病やPTSD患者の睡眠脳波でも、REM睡眠の延長が見られます。大災害や交通事故を目撃するレベルのトラウマになるような事件の夜は、むしろ寝ない(眠れない)ほうがトラウマ記憶が残らない可能性を示唆しています。ただ睡眠不足が続いて慢性不眠になれば、メンタル不調になりやすくなります。現段階では、「ものすごくイヤなことがあった日の夜は、寝ないほうがよい可能性がある」ぐらいだと考えます。

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      うつ病に炎症が関与していることを示す論文は2004年以降急激に増加しており、トピックの現象です。炎症によって活性化したサイトカインが、視床下部・下垂体・副腎皮質などストレス関連の内分泌系(HPA系)や海馬の神経新生に影響を与える説が考えられています。この論文では、ヒトヘルペスウイルス6の再感染より嗅球の細胞死が生じ、海馬での神経再生も抑制されていたという興味深い論文です。考察を読むと、活性化したHPA系や嗅球障害による免疫機能異常によって、ヒトヘルペスウイルス6が再増殖する可能性に触れられています。セロトニンなどを働きを高める抗うつ薬では十分に回復しない患者がいる現実を考えると、セロトニン含む従来のモノアミン仮説だけではうつ病のメカニズムを説明できません。いまだ不明な点が多いうつ病の発症において、新たな知見を示した研究と考えます。

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      勉強や部活、バイトで忙しい学生は総じて睡眠不足に陥りがちで、学力低下やメンタル不調の要因となっています。わたしが勤める早稲田大学でも、約6割の学生が6時間以下睡眠であり、約77%の学生が講義中の居眠りが習慣化しているというデータがあります。学生の睡眠不足は日本だけではなく世界的な傾向でもあり、ミシガン大学やハーバード大学でも仮眠室の導入が検討されています。早大でも、仮眠室導入のプロジェクトが検討中です。

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      一時的な睡眠不足による眠気には効きますが、カフェインの過剰な使用は死亡例もあることを知っておくべきです。睡眠時無呼吸症候群やADHD(注意欠如多動症)に伴う過眠など、治療すべき眠気に対して、その場しのぎの使用にならないようにする注意も必要です。

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      エンターテインメント事業が健康分野である睡眠に参入してきたのは画期的です。とかくゲーム障害などで健康面では悪く思われがちなゲームですが、ゲームを楽しむ若年層からポケモンファンが多い高齢者層まで、睡眠衛生の重要性が周知されることを期待します。問題は得られたデータが科学的に分析されるのか、そしてその結果に基づいた生活習慣への介入方法の工夫になるでしょう。Apple Watchも睡眠トラッキング機能を見据えた改良を行っていますので、GAFA含めたIT企業の睡眠への取り組みには、目が離せなくなってきている状況です。

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      「障害」には差別的ニュアンスがあるので、正式には「ゲーム症」と訳される予定です。疾患認定によって、診断基準通りゲームによって社会生活が破綻している人には公的支援が受けやすくなりますが、過剰診断の危険性もつきまといます。
       娯楽として健全にゲームを楽しんでいる人も多いので、ゲーム=病気という偏見には、これからも注意していくことが必要です。ゲームを専門とするeスポーツ選手のメンタルヘルスついては、研究や対策はこれからです。
       詳しくは、拙記事「ゲーム症(障害)と精神障害」をご参照ください。

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      夜勤・交代勤務の心身に関わる健康被害は、各研究でも実証されてきている。しかし、個人の解決策では限界がある。わたしたちが夜間の利便性を我慢するか、夜勤者の健康リスク補償を料金上乗せや税金で受益者が負担するなど、政治的な議論が今後必要になってくるだろう。

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      ニコチンは間接的にドーパミンを賦活するので、集中力が上がる。野球、特に打者やゴルフなど短時間での集中を要求されるスポーツでは、ニコチンの効力を強調する人もいる。しかし未成年からの喫煙習慣が仮にあったならば、ドーパミン云々よりニコチン依存の問題のほうが重大だ。