水島宏明

上智大学教授・元日本テレビ「NNNドキュメント」ディレクター 報告 オーサー

番組内で報道局長ほかの責任者が公式に謝罪して、すぐ後で担当プロデューサーの映像チェックがどうなっていたのか、という重大な情報を開示した姿勢は立派だと思う。
山川解説委員が再発防止策を社内で進めていく、と説明したのも、視聴者に隠すことなくオープンに対応しようとしていると評価できる。
こういうことになると、映像をチェックしたのに疑問を持たずに放送に踏み切った担当プロデューサーの責任ばかりが問われがちだ。しかし、この方法では実際の取材スタッフや撮影スタッフ、編集スタッフなど、多くの人がかかわっていながら、誰も「これは放送してはいけないのでは?」と声を上げなかった。それがなぜなのかを検証してほしい。
視聴率を獲れれはいいとか視聴者に受ければいいとばかり考えて、報道番組とは何をすべき番組かを真剣に考えていたのか?が問われる。
そういうことを考えられない状態だったのなら、なぜなのか考えるべきだろう。

水島宏明

上智大学教授・元日本テレビ「NNNドキュメント」ディレクター

1957年生まれ。東大卒。札幌テレビで生活保護の矛盾を突くドキュメンタリー『母さんが死んだ』や准看護婦制度の問題点を問う『天使の矛盾』を制作。ロンドン、ベルリン特派員を歴任。日本テレビで「NNNドキュメント」ディレクターと「ズームイン!」解説キャスターを兼務。『ネットカフェ難民』の名づけ親として貧困問題や環境・原子力のドキュメンタリーを制作。芸術選奨・文部科学大臣賞受賞。2012年から法政大学社会学部教授。2016年から上智大学文学部新聞学科教授(報道論)。放送批評誌「GALAC」編集長。近著に「内側から見たテレビーやらせ・捏造・情報操作の構造ー」(朝日新書)、「想像力欠如社会」(弘文堂)

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