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水島宏明
上智大学教授・元日本テレビ「NNNドキュメント」ディレクター
1957年生まれ。東大卒。札幌テレビで生活保護の矛盾を突くドキュメンタリー『母さんが死んだ』や准看護婦制度の問題点を問う『天使の矛盾』を制作。ロンドン、ベルリン特派員を歴任。日本テレビで「NNNドキュメント」ディレクターと「ズームイン!」解説キャスターを兼務。『ネットカフェ難民』の名づけ親として貧困問題や環境・原子力のドキュメンタリーを制作。芸術選奨・文部科学大臣賞受賞。2012年から法政大学社会学部教授。2016年から上智大学文学部新聞学科教授(報道論)。放送批評誌「GALAC」編集長。近著に「内側から見たテレビーやらせ・捏造・情報操作の構造ー」(朝日新書)、「想像力欠如社会」(弘文堂)
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共同通信 5月15日(水) 21時06分
水島宏明
|番組内で報道局長ほかの責任者が公式に謝罪して、すぐ後で担当プロデューサーの映像チェックがどうなってい...続きを読むたのか、という重大な情報を開示した姿勢は立派だと思う。
山川解説委員が再発防止策を社内で進めていく、と説明したのも、視聴者に隠すことなくオープンに対応しようとしていると評価できる。
こういうことになると、映像をチェックしたのに疑問を持たずに放送に踏み切った担当プロデューサーの責任ばかりが問われがちだ。しかし、この方法では実際の取材スタッフや撮影スタッフ、編集スタッフなど、多くの人がかかわっていながら、誰も「これは放送してはいけないのでは?」と声を上げなかった。それがなぜなのかを検証してほしい。
視聴率を獲れれはいいとか視聴者に受ければいいとばかり考えて、報道番組とは何をすべき番組かを真剣に考えていたのか?が問われる。
そういうことを考えられない状態だったのなら、なぜなのか考えるべきだろう。 -
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水島宏明
|最近のドラマで高い視聴率を稼ぐドラマはコメディが多く、綾瀬はるかさん、石原さとみさん、高畑充希さんら...続きを読むに代表されるコメディエンヌたちが今の日本のテレビドラマ界を支えています。
永野芽郁さんもそれらの女優さんたちに決して引けを取りません。「半分、青い。」でも鈴愛(スズメ)の突拍子もない行動を真面目に演じて視聴者を楽しませてくれました。こばやんとの初デートで巨大な耳の集音器をつけていた場面はその典型といえるユーモラスな場面です。9月22日放送の「LIFE!」でもウッチャンと呼吸を合わせてコメディエンヌとしての才能を発揮していました。彼女の良さはその場の空気を瞬時に察知して徹底して「自然体」で演じるところです。
時代劇の喜劇でどんな演技を見せてくれるのか、とても楽しみですが、コメディエンヌとしての永野芽郁さんに注目したいと思います。
水島宏明
上智大学教授・元日本テレビ「NNNドキュメント」ディレクター 報告 オーサー以前、若い女性弁護士のドキュメンタリーを制作した時に、クレプトマニアの中年女性が万引きで逮捕・起訴された裁判を取材。わずか数千円の窃盗でも、再犯で実刑は確実でした。女性弁護士は「病気なので刑務所に収監しても外に出ればまた同じことをする。必要なのは刑務所より、治療する病院だ」と切々と訴え、最終的には依存症の専門病院に入院しました。この取材で、いかに同じ様なケースが多いか、また「治療」を優先させる視点はまだ少数派であることも実感。テレビでも「万引きGメン」が万引き常習犯を捕まえて、警察に突き出す場面は数多く放映されても、その原因はほとんど報道されません。奈良県でこうした動きが出てきたことやそれがきちんと報道されたことは望ましいこと。法律を侵したかどうかの単純な二分法でなく、こうした病気による犯罪をどうすればなくしていけるのか、社会全体を意識して考える報道が必要な段階に入っていると思います。