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みわよしこ

フリーランスライター(科学・技術・社会保障・福祉・高等教育)

みわよしこ

1963年福岡市生まれ。大学院修士課程(物理)修了後、半導体シミュレーションの企業内研究者を経て、2000年よりフリーランスに。当初は科学・技術を中心に活動。2005年に運動障害が発生したことから、社会保障に関心を向けはじめた(2007年に障害者手帳取得)。2014年4月より立命館大学先端総合学術研究科一貫制博士課程に編入し、生活保護制度の研究を行う。なお現在も、仕事の40%程度は科学・技術関連。榎木英介氏らと共に、科学コミュニケーション活動も継続。日本外国特派員協会アソシエイト会員、調査報道記者編集者協会(IRE)・日本科学技術ジャーナリスト会議・米国サイエンスライター協会会員。

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      同種の犯罪の抑止力となる普遍的な何かがあるとすれば、何でしょうか?

      容疑者である19歳の青年は、乱射を行った高校を中退、日本の「高認」にあたる試験の受験準備中でした。青年は養父母のもとで育ち、養父母の両方が他界しています。うつ状態だったという報道もあります。

      里親・施設などの「社会的養護」のもとに育った子どもたちや、原家族のもとで育ったものの、いわゆる「毒親」トラウマに苦しんできた子どもたちは、何があれば問題少なく社会と接続されるのでしょうか。現在も「これが答えだ」と言えるものがありません。日本だけではなく世界的に不足しています。

      引きこもりは、自他とも殺さないだけ、テロや暴力よりはマシなのかもしれません。しかし、引きこもりを許容する血縁者がいなければ、現実の選択肢となりません。

      生活保護制度の積極的・弾力的活用を含め、モグラ叩きに終わらない変化が必要と思われます。

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      そのクジャクは、ESA(Emotional support animal)でした。
      ESAとPSA(Psychiatric support animal)は情緒的・精神的サポートのための動物で、米国障害者法で盲導犬・聴導犬・介助犬と同等の service animal とされています。航空会社は基本的に搭乗拒否できず、動物の運賃を請求できません。ただし搭乗にあたっては、最低限、医師等による文書が必要。本人が「ESAだ」と言い張れば乗せられるわけではありません。

      同時に航空会社は、他の乗客の安全にも責任を負います。サルやブタなら検疫、ヘビやワニなら他の乗客に対して無害であることの確認が必要。安全面など合理的な理由があれば、搭乗を拒む自由もあります。

      本ニュースを理解するには、この事件が障害者の権利と航空会社の義務のバランスを探るプロセスの中で起こっていることを理解する必要があります。

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      「生活保護だから」という理由で何かを強いることそのものだけではなく、社会一般および医薬品産業にかかわる問題点を忘れないようにしたいものです。

      後発品は本当に「先発品と同じ」なのではありません。同じなのは主成分だけです。切れている特許が物質特許だけの場合、同じ製法で作れるわけがありません。無害だけど取り除けない不純物、賦形剤やコーティング材などの差が生まれ、当然、多少なりとも効能に影響します。特に向精神薬では「後発品が効かない」という話が多く、中には効かない場合に暴力に発展する可能性があるものも。
      血中濃度のコントロールが重要な向精神薬や抗てんかん薬では、後発品を避ける医師もいます。コトあれば、責任を問われるのは医療機関です。

      医薬品の発展を支えるのは先発品の売り上げです。200万人以上に後発品を使用させて目先の医療費を削減することによる悪影響も、タブー視せず直視すべきでしょう。

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      スペースワールド跡地は旧・八幡製鐵所です。官営製鉄所として操業を開始した1901年から1979年の操業休止までの約80年間、製鉄所として操業していました。1970年代までの北九州市では、工場からの煤煙や排水(鉄鋼産業だけではありませんが)による環境汚染と健康被害が深刻な問題となっていました。

      このたび自主検査によって検出されたというベンゼン・シアン化化合物(=青酸化合物)は洗浄やメッキに、セレンは精錬に使用されてきました。鉛は、鉄材に用途に適した性質を与えるのに重宝です(鉄材は正確には鉄合金材。純粋な鉄は全く「鉄らしく」ありません)。

      事業所内の環境汚染物質管理が法制化されたのは2000年、つい最近です。工場があった土地から有害物質が検出されるのは当然です。
      豊洲を含めて、私たちはそろそろ驚きと非難から卒業し、経緯を理解し、後手にしか回れなかった原因と対策を考えるべきでしょう。

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      巨額の損失であることもさることながら、どのような方がどのような被害を受け、再起にあたってどのような支援を受けるのか、年単位・十年単位で注目する必要があります。というのは、災害は概ねいつも貧困拡大と格差固定のきっかけになるからです。

      日本でも大震災のたびに「鋏状格差」という言葉が思い出されます。1995年の阪神淡路大震災以後に広く用いられるようになった用語です。どのような災害でも、もともとの状況や被災の内容によって、リカバーしやすい人・しにくい人の差が生まれます。そして時間が経過するほど、差は開き、埋められなくなっていきます。米国でも当然、同様の成り行きとなるでしょう。

      災害が同時多発的に起こり続け、国全体が襲われ続けているにも等しい状況下、しかもトランプ政権下で、今後どのような問題が発生し、どう対応され、結果はどうなるのか。
      日本の近未来のために学ぶべきことが、多数ありそうです。

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      教室になじめない子ども、学習についていけない子ども、家にも学校にも居場所感を感じられない子どもは、いつの時期にもいたはずです。しかし、かつての学校には学校図書館・保健室・用務員室・教科準備室など、数多くの「緩衝地帯」がありました。
      現在、辛うじて機能しているのは、ほぼ保健室だけという状況になっています。しかし、小さな保健室で出来ることには限界があります。

      学校図書館という、教室ではない知と学びの場所を機能させるには、司書の存在が必要です。早い話、管理に当たる誰かがいないと開館しておけません。学校現場に余裕がない中で、休み時間や放課後も含めて図書館を開館するためには?

      司書たちの努力と教育委員会の理解は、ポストと人件費に結びつきました。必要性・重要性は「新規採用」という形で表されました。
      他地域への波及に期待しつつ、素晴らしい記事を書かれた猪谷さんに敬意を表します。

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      米国西海岸・地中海沿岸・ロシア・豪などで相次いでいる大規模森林火災は、貧困と格差を拡大させる要因としても重要視されています。

      これらの森林火災の正体は、高温と乾燥と強風による自然発火とその拡大です。放火やタバコのポイ捨てなど、人間の悪意や不始末は「きっかけ」にはなりえますが、それだけで、生きた大木が立ち並んでいる森林で火災が燃え広がりつづけるわけではありません。
      背景には気候変動、いわゆる「地球温暖化」があります。

      大規模森林火災の影響は、単に歴史ある貴重な森林が失われることにとどまりません。
      その地域には経済的ダメージがもたらされます。ダメージを受けた個人や地域は、貧困に陥ります。地域の回復には多大な費用と長い時間が必要です。もともと不利な状況にあった人々は、さらに相対的に不利な状況に陥りがちです。

      気候変動は個人の努力では止められませんが、せめて、その後の貧困・格差にご関心を。

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      10歳での学力の伸び悩みの背景として、生活や学習に関する習慣や態度が挙げられています。それらは一見、各家庭の心がけ、あるいは子ども自身の心がけや努力によって獲得できそうなものに見えます。
      しかし実際に低所得(貧)の上に困難(困)を抱えた家庭やお子さんと接すると、そう簡単ではないことが分かります。というのは、親もまた数多くの機会を剥奪されており、子どもに「相続」させることのできる無形の資源の数々を持っていないことが多いからです。
      親の貧困、その家庭の貧困をまず解消しない限り、その子は貧困なままです。最初に必要なのは、人道の問題として子どもごと家庭の貧困を解消することです。

      貧困解消は経済的利益を生みますが、遠い将来です。経済的観点のみから貧困解消に取り組むと政治や経済の状況に振り回されて一貫性を失い、効果が薄まりかねません。

      長期的な成功につながるのは、経済効果ではなく人道的見地です。

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      コンビニの人手不足は、日本全体の「貧すれば鈍する」が、もはや隠せなくなったことを象徴しているかのようです。

      コンビニの人手不足は、社会のセーフティネットの最上層にあたる雇用で起こっている深刻な「氷山の一角」。社会のセーフティネットは、雇用・社会保険・公的扶助(日本ではほぼ生活保護のみ)で出来ています。雇用は、所得税や社会保険料の源としても重要です。

      コンビニのバイトは、特別な資格や経歴や職務経験を必要としない仕事です。言い換えれば、最低賃金と大差ない人件費を前提としたビジネス。飲食チェーンや流通に時に見られる時給高騰は、コンビニにはほぼ見られず、あっても小幅。

      まず働く方すべてに人間らしい労働と生活が成り立つ最低賃金が必要です。最低賃金の仕事に求める内容も、市場に任せず規制すべき。
      現状は、勤労の価値が金額で認められず労働ダンピングが規制されなかったことの、当然の結末です。

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      まず、愛里さんのご冥福を心より祈念申し上げます。どれほど心細くやるせなく、情けなく辛い思いを重ねられたかを思うと、言葉もありません。

      そして忘れてはならないのは、ご家族が孤立無援だった可能性です。精神疾患に罹った人のご家族を支える仕組みは、日本には、ほぼ皆無です。
      家族は、自己責任で「なんとかする」ことを求められ、施設や病院に収容してもらうなり、自宅でなんとか同居の継続を図るなり、可能な方法を選択することになります。

      このご両親は、他の選択肢から見放されていたのでしょう。最悪の結果をもたらして逮捕され
      た今は、 愛情や苦しさや理不尽感の入り混じったお気持ち、「どうしていれば良かったというのだ」と叫びたいお気持ちをお持ちかもしれません。

      罪は罪として、今後の取り調べや公判に関心を寄せ続け、何があれば・誰が何をしていれば愛里さんとご家族の生命と幸福を守れたのか考え続けたいと思います。

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