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松浦達也

編集者、ライター、フードアクティビスト

松浦達也

東京都武蔵野市生まれ。食専門誌から新聞、雑誌、Webなどで「調理の仕組みと科学」「大衆食文化」「食から見た地方論/メディア論」などをテーマに広く執筆・編集業務に携わる。テレビ、ラジオで食トレンドやニュースの解説なども行い、食にまつわるコンサルティングも。著書に『大人の肉ドリル』『新しい卵ドリル』ほか。共著のレストラン年鑑『東京最高のレストラン』(ぴあ)審査員、『マンガ大賞』の選考員もつとめる。経営者や政治家、アーティストの書籍やWeb企画など多様なコンテンツを手がけ、近年は「生産者と消費者の分断」、「高齢者の食事情」などにも関心を向ける。日本BBQ協会公認BBQ上級インストラクター

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    • 松浦達也

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      ドイツや韓国の例で明らかになったが、人類は感染拡大防止と経済性という二律背反のやりくりを迫られている。経済なくして生活は回らず、防疫なくして人は生きられない。

      ウイルスのリスクについて完全な形で線を引くのは難しい。ワクチンで制圧するのにも時間がかかる。正しく恐れながら、半歩ずつにじり寄るように社会を回し、ウイルスにイニシアチブを握られたら撤退、というつばぜり合いをしばらくは繰り返すしかない。

      「健康なくして仕事なし」。もちろんそうだ。一方で人は仕事をしなければ、日常を維持できない。

      給与保証がされる会社の傘のなくなったとき「仕事か健康か」という二択で正しい判断ができるのか。その「正しさ」とは社会正義か、それとも自分や家族を守ることなのか。

      「アンダーコロナ」では「絶対的な正義」もたったひとつの「正解」もありえない。苦しいけれど、局面局面で常に「ベター」な選択を探し続けるしかない。

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      サイゼリヤは、もはや外食産業のトップランナーだ。リリースにも「食事に不便を感じる方への場を提供する外食のインフラとしての使命を果たすため」「最新の注意を払いつつ」と営業継続について説明しつつ、酒類販売制限については「量が増えるに従い気持ちを大きく」すると、COVID-19のリスク要因である「大声やお客様同士の接近も誘発してしまう」ことにも触れている。

      自らの立ち位置を明確にした上で、販売制限の目的もかみ砕かれていて、危機感の薄い人にも伝わりやすい。アルバイトから客への説明もリリースの文脈に沿えば大きなトラブルにはならないはず。

      通常メニュー同様、今回も発信するメッセージも「わかりやすく」「届きやすい。ビールはジョッキで2杯、ワインはデカンタ500mlを1本までで、提供の容易なボトルワインの販売は停止した。判断基準は飲食店それぞれだが、今回の発表は現実的な落としどころのひとつだろう。

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      血統は牛肉の味を決定する重要なファクターです。人によっては「血統8割」という人もいるほど(僕個人は血統がよくても、飼料を含めた肥育環境で味は大きく変化すると考えています)。記事中に登場する「安福久」は黒毛和牛における「いい血統」の代表格。この牛を父に持つ雌牛から生まれた仔牛はサシが入りやすい。いわゆる「A5」を狙いやすい牛として人気を博しました。もっとも「いい血統」といっても「食べて美味しい」とイコールではありません。畜産農家にとって「(A5が狙える)サシが入りやすく」、「(結果として高く売れるよう)体躯が大きくなりやすい」のが「いい血統」となっています。

      果たして、生活者が望んでいる肉はそういうものなのか。もちろん規定違反の種付け方法で、異なる種がついてしまうことなどあってはなりませんが、サシが多く入る血統ばかりが評価される風潮はそろそろ見直されてもいい時期かもしれません。

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      最後のブロックで「一貫ごとに差し出される寿司の上にタレが塗られていた」「穴子やシャコなら甘いタレも悪くないけれど、やっぱりイカは塩で、鰺やイワシはショウガと長ネギで食べたい」とありますが、ミシュランで星を獲得するような銀座の鮨店が鮨に塗るのが「甘いタレ」だけということは考えられません。一カンごとに調味する店なら、甘いタレの「ツメ」の鮨より、煮きり(醤油)を塗る鮨のほうが遥かに多いはず。店が「ネタごとに最適のタレを用意した」というなら、一度試してみるのも悪くはないのではないでしょうか。鮨ひとつひとつに店なりの工夫を凝らすのは、いかにも江戸前らしい仕事のやり方であり、「世界に冠たる寿司文化の大変革」というような大げさな話ではない気がします。

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      記事中に「強気の販売予想」とあるが、「18年度は昨対比130%となる115万個を販売」したのなら「昨対比120%となる約138万個の販売を見込む」のはむしろ堅実な目算と言っていい。「手作りより購入」派の増加の背景には平均世帯人数の減少や高齢化など複数の要因があり、「100円おせち」にとってはそれらすべてが好材料。販売数が16年度から右肩上がりという実績が示すように、「少人数分のおせちを作るのは面倒だが、正月気分は味わいたい」という少人数世帯向けの伸びしろは大きい。確かに100円という低価格も魅力だが、値段のみによらないニーズがある。「100円おせち」という名称も(SNSを含めた)メディアで伝播するキャッチーさも持ち合わせている。コンビニやスーパーが店休日を設ける現代の年末年始を象徴するアイテムと言えそう。

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      大方の予想通り、カレーのリニューアルをツイッターで拡散させるマーケティング手法だったが、こうした手法は情報を拡散させることはできても、短期的にはファンのちょっとした怒りを買いやすく、中長期で見ると商品やブランドに対するロイヤルティ(忠誠心とか愛着のような意識)を漸減させる。松屋のアイデンティティを実はカレーや、食事についてくる味噌汁に見出すファンは多い。そうした商品が終売になるという、"脅し"を拡散させることが果たして得策かどうか。BSE騒動が起きた2000年代初頭、吉野家が「USビーフのショートプレートでなければうちの味が出せない」と牛丼の提供を取りやめたのとは対照的。ファンの心を弄んだ宣伝手法は、いつかしっぺがえしが来ると考えておくべき。昨年、関西の大学生協が大手乳業メーカーのプリンのリニューアルを「終売」と銘打って販売して炎上したことを知らないわけでもないだろうに。

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      食べ物の「ご祝儀相場」はもはや季節の風物詩というより、いまや華やかなPR案件と言っていい。このズワイガニの件ではNHKからスポーツ紙にまで「過去最高」「500万円」「五輝星」という文字が踊った。

      1.24kgのズワイガニが500万円ということは、キロ単価約400万円。ご祝儀相場でおなじみのマグロが、今年の豊洲の初競りで1kgあたり120万円(278kgのマグロが3億3360万円)で落札されたので、キロ単価では3倍以上となる。わけがわからないほど高い。

      もっとも上には上がいる。今秋行われた丹波篠山の松茸の初競りでは7本190gの松茸が105万円で落札された。こちらのキロ単価はなんと552万円。

      あまりにPR意識があからさまなケースでは違和感もあるが、ひとつひとつのものを見て、高く買おうという意気やよし。生産物を少しでも安く買い叩こうという流通業者より、よほどの気概を感じる。

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      ふるさと納税は返礼品の質を担保する仕組みがないので、こうした"事故"は時折起きる。平時においては消費者は返礼品を求め、自治体は"納税"をほしがる。となると、両者の間にあるものは商取引に限りなく近くなり、売買双方に返礼品に対して抱くイメージの最低限の共有が必要になる。

      しかしあくまで"納税"だと考える自治体にとっては、いったん返礼品を選定してしまえばそのクオリティコントロールは提供事業者任せ。送られた肉は論外だが、そもそも当該返礼品のページに掲載された見本写真もいい肉には見えない。

      今回の事案は、自治体にとっては「丸投げしたからよろしく」案件が、業者内でもトップ(自治体の仕事を請け負いたい)→中間管理職(予算内でやりくり)→現場(機械的に作業)間に起きた意識のズレによるものだろうが、「ふるさと納税とは」「返礼品とは」というそもそも論を、自治体、事業者、消費者それぞれに突きつけてくる。

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      雑誌などの飲食店取材案件で、「穴場を紹介したい」と相談されてリストを出したり、近況を確認しに下見に行くと、この番組で紹介されていたり、候補になった店がなんと多いことか。しかも多くのご店主が、番組や松重さんの話だけでなく、収録や放送前後でスタッフの方が食べに来たときの話をうれしそうにしてくれる。郊外の小さな個人店にも丹念に足を運んでいらして、番組スタッフの方のしっかりしたお仕事ぶり、周辺業界でもよく耳にします。

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      「ナゲットは天ぷら発」説は、都市伝説的に捉えられることもあるが、1980年代中頃にも「来日した本家の役員が天ぷらを気に入って、米国で開発したもの」(朝日新聞1987年1月30日)と報道されている。

      前年の同紙にも、新製品開発担当シェフとして来日したルネ・アランの取材記事が載っていて、「「ターナー会長から、トリなら何でもいいと言われた。衣に苦心しました。最初はパン粉で試したら、揚げ上がりがしっくりこない。日本のてんぷら粉でやってみたら、ぴったりだった」とのコメントがある。

      ちなみに同シェフはルクセンブルク生まれ、フランス・ストラスブールのホテル学校を卒業後、欧米のホテルのシェフを経てエリザベス女王なども訪れるシカゴのクラブのシェフを14年つとめた腕っこき。そこに訪れた、マクドナルドの創設者レイ・クロックがスカウトしたという。この頃の食品の商品開発には夢があった。

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