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松本博文

将棋ライター

松本博文

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『あなたに指さる将棋の言葉』(セブン&アイ出版)など。

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      言葉を失いそうなほどに腹立たしいニュースです。藤井聡太七段やご家族の方は、さぞや恐ろしい思いをされていることでしょう。犯人の卑劣さには憤りしか覚えません。悲しいことですが、スター棋士やその身内の方に、いわれのない脅迫がなされた事例は過去にもあります。一刻も早い事件解決を望みます。

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      将棋の棋譜に関する「権利」は実にあいまいで、明文化はされていません。その状況が長い間、放置されたままになってきました。日本将棋連盟が「棋譜利用に関するお問い合わせフォーム」を設けながら、現状は申請しても回答がない、あるいは理由も不明確なまま却下され続けるというのであれば、YouTuberすぎうらさんは今回、当然の主張をされたというべきでしょう。もちろん、優れた棋譜を生み出す棋士、女流棋士、およびそれを支えるスポンサーの利益は当然尊重されるべきです。その前提の上で、一般的な将棋ファンが棋譜を使用する上で、明確なガイドラインが設けられることは、将棋界全体にとっても利益のあることです。棋譜の「権利」は一度誰かが裁判所に訴えれば、法的にはっきりすると、これもまた昔から言われてきました。それもまた「一局」でしょう。しかしそうなる前に、将棋連盟側が適切なガイドラインを設けることを期待したいものです。

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      フジテレビの遠藤龍之介社長は、将棋のアマチュア高段者です。日本将棋連盟の非常勤理事も務めています。「うちの会社には、本当に優秀な飛車も角もいます。これから、そういう才能を最大限に生かせる環境を作って、勝つ将棋を指していきたいです」(「SmartFLASH」2019年7月6日掲載記事)という言葉もあります。元女流棋士の竹俣紅さん入社については、まだ公式な発表はできないということだと思われますが、もしそうなるのであれば、いずれ竹俣さんには「大駒」の活躍をしていただきたいものです。

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      「ひえー」と朝から声が出ました。もちろんプライベートなことですので、その点に関しては他者が申し上げることはなく、今後のさらなる活躍をお祈りするだけです。驚いたのは、これはスポーツ報知のスクープですね。スポーツ報知は女流名人戦の主催紙でもあります。所属の女流棋士に関することは、日本将棋連盟や、日本女子プロ将棋協会からの公式リリースを通じて発表があります。結婚はほとんどの場合発表されますが、離婚は必ずしもそうではありません。女流棋士が結婚する際には、姓を変える場合もあれば、そうでなく、旧姓のまま活動する場合もあります。離婚して旧姓に戻すのであれば、発表はする必要がありそうです。今回は将棋連盟から発表がされるそうですが、その前に報道されたとなれば、それはスクープでしょう。

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      本田奎五段のタイトル初挑戦の記録。「史上2番目に若い八大タイトル挑戦者」→史上2番目に速い(四段昇段からタイトル挑戦までの期間が屋敷伸之四段の1年2か月に次ぐ1年4か月)が正確なところです。参加期数の記録としては、1期目で史上最速です。いずれにしても本田五段は強敵であり、ここで勝って棋士編入試験合格を決めた折田さんが素晴らしいパフォーマンスを見せたと言えるでしょう。

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      将棋界のこれまでの超一流棋士を見れば自明な通り、歴史に名を残すほどに強くなろうと思ったら、年若い段階から修練を積み重ねる必要があります。事情をよくご存知ない方には、将棋はきわめてアナログなゲームというイメージがあるかもしれませんが、最近ではインターネットを介した通信対局や、おそろしく強くなったコンピュータ将棋ソフトを用いての上達法が一般的となりました。お隣の囲碁界も状況は似ています。コンピュータを用いての将棋、囲碁を一律に制限する地域ではそれだけのハンディが生じ、これからの時代の天才棋士が生まれてくることを困難にさせると推測します。

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      将棋が例として出ているので将棋の話をしますと、超一流の棋士はほぼ例外なく、5歳前後で将棋を始めています。そして強くなる子は自分で課題を見つけ、棋譜並べや詰将棋などをこなし、ひとりでに強くなるというサイクルに早い段階で入ります。一方で、将棋の好きな親(主に父親)が自分の子を将棋を強くさせようとあれこれ干渉すると、かえって将棋が嫌いになってしまうという例もよくあります。そのあたりは難しいところです。

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      「実際、機械と人間の対決となると、チェスや将棋、囲碁といった、元々神意を占う盤上遊戯になるのはどうしてなのか、超能力者が曲げるのが、いつも決まってスプーンであるのと同じくらい不思議なことだ」という点について。チェスや将棋、囲碁が機械(AI)と人間の戦いの分野として注目されるのは、これらのボードゲームが「神意を占う」のではなく、偶然に左右されない実力本位のゲームであること。そして「勝ち」「負け」という結果がはっきり示されるからでしょう。その競争を長年に渡ってウォッチしてきた立場としては、特に不思議とは感じません。その上で、これらを試金石として発展してきたAIが、もしどこかで社会一般に客観的にいい効果を与えうるとするのならば、その善用を願うばかりです。

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      本日1月6日、将棋連盟会長の佐藤康光九段、タイトルホルダーの木村一基王位、最多タイトル獲得数を誇る羽生善治九段などが出席して、新年恒例の将棋堂祈願祭がおこなわれました。それとはまた別に、隣りの将棋会館まで続くほどの長い参詣の列ができていて、以前には見られなかった光景で驚きました。将棋会館は数年後に近所に移転しますので「将棋会館隣り」という条件のうちに参拝したい方は、忘れないうちに、早めに訪れた方がいいのかもしれません。

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      中川慧梧さんは学生時代からこれまで、数々の実績を積み重ねてきたトップアマ。伝統のアマ名人戦での優勝は、その実力にたがわぬものと言えるでしょう。勝ってきた相手はもちろん、いずれも強敵ばかりです。2勝通過の予選リーグでは1敗を喫していますが、敗れた相手は、プロ公式戦で10勝2敗という成績をあげ、プロ編入試験の受験が決まっている折田翔吾さん(大阪代表)という、こちらも大変な強豪でした。通例では、中川さんはこれからアマ名人として、豊島将之名人との角落記念対局を指し、アマチュア代表としてプロ公式戦の棋王戦に予選から参加します。そちらでの健闘も大いに期待されます。

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