前田恒彦

元特捜部主任検事 報告 オーサー

自陣営の選挙運動員に報酬を支払った運動買収と、地元有力者らに現金をばらまいた投票買収の容疑がありますが、前者の一部は連座制の適用を前提とした「百日裁判」で案里氏の秘書の公判が先行し、6月16日には有罪判決も出ました。

まだその判決が確定したわけではないし、たとえ確定しても連座訴訟で案里氏の当選が無効になるまで時間もかかります。それでも、河井陣営で組織的な運動買収が行われていたとか、克行氏の了承も得ていたといった事実が裁判所に認定されたわけで、夫妻逮捕に向けて検察に「はずみ」がついたのは確かでしょう。

地元議員ら約100人の関係者の大半が河井夫妻の現金提供を認め、取調べもすべて録音録画されているといいます。克行氏のパソコンから配布リストが押収されたとか、スマホのGPS情報を分析して授受の日時や場所の特定まで進められているといった話もあります。すでに外堀は埋められているといえるでしょう。

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前田恒彦

元特捜部主任検事

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。きき酒師、日本酒品質鑑定士でもある。

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