前田恒彦

元特捜部主任検事 報告 オーサー

今や通常の事件ですら準抗告をするのが当たり前の時代。この事件で、しかもこの被疑者の状態で申し立てないと、むしろ弁護過誤を問われるような事案です。

地裁の裁判官3名で改めて判断されますが、気になるのは大阪拘置所の接見室にはストレッチャーは入らず、どうやって接見に対応しているのかという点。弁護人との秘密交通権の保障は被疑者の防御のための基本中の基本だからです。

弁護人は京都弁護士会の弁護士ですが、私選ではなく国選。だれも弁護を引き受けたがらない事件ですが、だれかが引き受けなければ裁判が成り立たないわけで、弁護人を誹謗中傷すべきではありません。今のところ3名態勢ですが、弁護士会は起訴後の弁護団増強にも配慮すべきでしょう。

主任弁護人は刑事弁護のプロ中のプロ。一方で検察は死刑一択。最大の争点は被疑者の責任能力でしょうが、きちんとした精神鑑定が実施できるか否かについても注目されます。

こちらの記事は掲載が終了しています

前田恒彦

元特捜部主任検事

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。きき酒師、日本酒品質鑑定士でもある。

前田恒彦の最近の記事

前田恒彦の最近のコメント

  • 普通は焼酎 日本酒やワインで「梅酒」を造ると、違法になるのは本当? 国税庁に聞く写真

    オトナンサー 6月21日(日) 14時10分

    前田恒彦

    |

    料理と同じように米などの原料を使って酒をつくることなど個人の自由であり、酒税法の免許制度は憲法違反で...続きを読む

  • こちらの記事は掲載が終了しています

    前田恒彦

    |

    これだと(1)地元議員らに現金を渡した事実そのものが存在しないのか、(2)それはあったが票の取りまと...続きを読む