久保田博幸

金融アナリスト 報告 オーサー

電力料金の引き下げもあり、本来の目標期間であったはずの今年4月の消費者物価指数は前年比でゼロかマイナスになるとの予想となっている。目標期間については大人の事情もあってか拡大解釈し、現実にどの時点にしているのかも曖昧な状態となっている。ただし、2%の物価目標は遠ざかりつつあることは誰もが認めるところで、日銀の政策委員も3人ながらそれを認めざるを得なくなった。日銀の原油価格の反発を前提にした物価目標達成予想もかなり無理がある。今年4月に目標達成から大きく乖離することがあれば、その理由の説明も必要であろうし、ましてや二度の異次元緩和で物価が上がらなかったのだから、同じような手段での追加緩和は無理があり、国債市場の機能をさらに低下させ、財政ファイナンスのリスクを強めるだけとなる。無理な目標設定はやめて、現在の欧米の中央銀行同様に、より柔軟な政策に改めたほうが良いかと思われる。

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久保田博幸

金融アナリスト

フリーの金融アナリスト。1996年に債券市場のホームページの草分けとなった「債券ディーリングルーム」を開設。幸田真音さんのベストセラー小説『日本国債』の登場人物のモデルともなった。日本国債や日銀の金融政策の動向分析などが専門。主な著書として「日本国債先物入門」パンローリング 、「債券の基本とカラクリがよーくわかる本」秀和システム、「債券と国債のしくみがわかる本」技術評論社など多数。

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