今野晴貴

NPO法人POSSE代表。雇用・労働政策研究者。 報告 オーサー

ブラック企業を辞めるために、被害者である労働者の側がお金を払わされることには違和感を禁じ得ない。お金を払うべきはブラック企業のほうだ。
当然のことだが、長時間労働とサービス残業を強いるブラック企業とはなるべく早く縁を切るべきだ。我慢しているうちに、うつ病などを患ってしまうことも多い。
ただ、ブラック企業を辞めるためだけに業者に5万円を支払ったうえ、未払いの残業代を請求せずに辞めるのだとしたら、それは得策とは言えない。
労働問題に詳しい弁護士や労働組合に頼めば、ブラック企業を退職できるだけでなく、未払いの残業代も請求できる。また、残業代の請求は、ブラック企業が労務管理を是正するインセンティブにもなる。被害者が辞めるだけでは、ブラック企業は「やり特」になってしまう。
少しでも余力があれば、退職代行を頼むのではなく、専門家の力を借りて、ブラック企業から残業代を取り返してほしい。

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今野晴貴

NPO法人POSSE代表。雇用・労働政策研究者。

労働・福祉運動家/社会学者。NPO法人POSSE代表。ブラック企業対策プロジェクト共同代表。年間2500件以上の若年労働相談に関わる。著書に『ブラック企業』(文春新書)、『ブラックバイト』(岩波新書)、『生活保護』(ちくま新書)、『日本の「労働」はなぜ違法がまかり通るのか?』(星海社新書)など多数。2013年に「ブラック企業」で流行語大賞トップ10、大佛次郎論壇賞などを受賞。共同通信社・「現論」連載中。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。無料労働相談受付:soudan@npoposse.jp、03-6699-9359。

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