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今野晴貴

NPO法人POSSE代表。雇用・労働政策研究者。

今野晴貴

労働・福祉運動家/社会学者。NPO法人POSSE代表。ブラック企業対策プロジェクト共同代表。年間2500件以上の若年労働相談に関わる。著書に『ブラック企業』(文春新書)、『ブラックバイト』(岩波新書)、『生活保護』(ちくま新書)、『日本の「労働」はなぜ違法がまかり通るのか?』(星海社新書)など多数。2013年に「ブラック企業」で流行語大賞トップ10、大佛次郎論壇賞などを受賞。共同通信社・「現論」連載中。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。無料労働相談受付:soudan@npoposse.jp、03-6699-9359。

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      Yahoo!ニュース オーサー| 報告

      24時間営業を見直し、深夜休業を進めるためのガイドラインを策定するという方向性は歓迎すべきだ。今年7月には、ファミリーマートでも、全国の加盟店の約半数にあたる7000店舗で、時短を希望する声があがっているという。
      多くの店舗は、人手不足に苦しんでおり、深夜の時間帯のシフトを埋められなければ、オーナー自らが店に立ち続けなければならない。こうした状況のなかで、アルバイトとして働く学生や社員にたいしても、過酷な労働を強いるような店舗が出てきており、「ブラックバイト」や「ブラック企業」の温床になっている。
      記事では深夜休業は本部と協議し、オーナーが判断するという。だが、本部と個々のオーナーが、対等に話し合いをすることはできるのだろうか。ここが問題になるだろう。
      深夜休業などを含め、本部との改善交渉には、ユニオンが助けになる。現に交渉を行っているオーナーも存在するので、ユニオンへの相談もお勧めしたい

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      2000年代後半に社会問題化した「ネットカフェ難民」や「マクドナルド難民」は未だに解決していない。東京都が実施した調査によれば、ネットカフェをオールナイトで利用する人の25.8%が「住居がなく、寝泊まりするために利用」と回答しており、東京都内だけで約5000人にのぼる。そして、その多くが働いている人たちだ。派遣労働者、契約社員、パート・アルバイトなどの非正規雇用で働く人たちが75.8%、そして約20%は正社員であるにもかかわらず「ネットカフェ難民」となっている。
      仙台ではユニオンや貧困支援団体が協働して「大人食堂」を開き、こうした人々に食事を提供し、ネットカフェやマクドナルドに代わる居場所づくりを実施している。また、食と共にまともに生活可能なレベルの賃金や住居の保障を求めていくためのさまざまなサポートを行なっているという。こうした取り組みの広がりが重要だと思う。

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      アニメ業界のブラック労働の告発が相次いでいる。今年4月には「サマーウォーズ」や「時をかける少女」を手がけるアニメ制作会社マッドハウスでの月間393時間労働が告発されたばかりだ。背景にはやりがいの搾取がある。多くのアニメ制作労働者が大好きなアニメのためには、長時間労働やサービス残業は仕方のないことだと諦めてきた。また、アニメ業界は新興産業であるため、労働組合がない会社がほとんどで、労働者の権利を主張しにくい状況にある。
      だが、この間、個人で加盟できる労働組合「ユニオン」の存在が知られるようになり、アニメ業界を改善したいという思いをもつ労働者が「ユニオン」に加入し、業界のブラック労働を告発する流れができつつあるのだ。
      どんなに良いアニメを制作していたとしても、その制作を担当している労働者を使い潰すことは許されない。今後、アニメ業界の労働環境の改善を求める動きが加速することを期待したい。

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      航空会社の客室乗務員にヒールやパンプスを強制することは、女性差別であることはもちろん、労働安全衛生法の趣旨にも反している。
      労働安全衛生法第3条1項は「事業者は…快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じて職場における労働者の安全と健康を確保するようにしなければならない」と定めている。
      客室乗務員は、機内食や飲料を載せた重いカートを動かしたり、乗客の重い荷物を持ち上げて頭上の棚に入れたりなど相当な重労働に従事している。気流の変化などにより、急な揺れが生じて危険な目に遭うことも珍しくない。
      こうした重労働・危険業務に従事するにあたって、ヒールやパンプスが適切な服装であるはずがない。安全衛生の観点からみても、会社がヒールやパンプスを履くことを客室乗務員に強制することは、不当であると考えられる。

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      ロイヤリティの減額は、オーナーが労働組合に入り、団体交渉・団体行動で求めることができる可能性がる。今年の3月に中央労働委員会はコンビニオーナーらの労働者性を否定する判断を下しているが、現在も係争中だ。労働組合法は労働者の範囲を広くとらえており、経済的に被支配状態にあれば同法が適用される可能性がある。プロ野球選手などでは交渉の権限が認められている。実際に、コンビニオーナーは、本部に経済的に強く支配されている。事業主たちが立ち上がることで、交渉の可能性は高まっていくと思われる。
      また、自営業者に対する本部の支配に対しては、独占禁止法の優越的地位の濫用の禁止規定が重要性を増しているが、これも世界的な労働者の運動によって後押しされている。ウーバーのような働き方が増える中で、今後も労組法、経済法の双方からのアプローチが議論されていくことになるだろう。

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      クライマックスコーヒーは沖縄の「スタバ」のような存在とも言われてきたが、残念ながらブラックバイトだったと言わざるを得ない。記事からは、急速に店舗を増やし、利益を拡大していこうとする中で、学生アルバイトに矛盾がしわ寄せされていたことがうかがえるからだ。
      退職者が続いた後に調理、レジ、片付けなどをワンオペでやらされたり、1店舗だけの仕事のはずが2店舗やらされたり、シフトの急な変更を断ると「代わりを探せ」と言われ、やむなく授業を休んで出勤するなどは、ブラックバイトの典型である。人手不足も相まって、学生アルバイトがいないと店舗が回らないほど過剰に戦力化され、学生生活に支障をきたしてしまっている。これからは、働き手を都合よく使う経営を行っていては、地域住民から支持されなくなるだろう。当事者の学生たちにはぜひ労働NPOやユニオンに相談してもらいたい。

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      外国人技能実習生が「失踪」する背景には劣悪な労働条件があると指摘されている。国の調査では実習生を雇う事業所の7割で労働基準法違反が確認されており、時給わずか300円で過労死ラインを大幅に上回る残業を強制させられるケースが多い。さらに、原則転職が認められていないため、いかに「ブラック」な職場でも働き続けるか、失踪するかの2択しかない。これが、国連やアメリカ政府から「強制労働」と批判されている所以である。
      今回明らかになったキックバックは、「監理団体は、監理事業に関し、団体監理型実習実施者等、団体監理型技能実習生等その他の関係者から、いかなる名義でも、手数料又は報酬を受けてはならない。」(技能実習法28条)とあるとおり違法行為である。違反者には6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金(101条)という重い刑もついているが、これは氷山の一角だろう。国は監視を強めて、外国人労働者の人権を守るべきだ。

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      周りの保育士たちは気づいていなかったのだろうか。気づかないはずはない。良くない、止めなければと思っていたのではないだろうか。しかし、職場で力を持っているベテラン職員などが問題行為を行っている場合には、なかなか注意することも難しい。こういうときには、改善させたいと考える保育士たちで労働組合を作るとよい。一人ではなかなか注意できなくても、みんなで集まって労働組合として問題にするという形なら、難しくはないだろう。園側に問題のある保育士への指導を求めることなどもできる。虐待の問題だけでなく、「保育の質」の低下の問題にも、労働組合による改善は有効だ。保育の質よりも利益を重視する株式会社などの参入が進み、子どもの意思を無視して流れ作業のように「管理」するだけになっている保育園も少なくない。このようなときにも、当事者である保育士が労働組合を作るなどして声を上げることで改善を図れる可能性がある。

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      今回のように、配達員の方々がユニオンを作って声を上げ始めたことによって、事故に遭ったときに一定の補償を受けられるようになったことは意義深い。いわゆる「職場」をもたない彼らが集まって要求を掲げるということはそれだけでも簡単なことではないし、「個人事業主だから自己責任だろ」というような声も根強いからだ。一方で、これは第一歩に過ぎない。記事にもあるとおり、アメリカやヨーロッパでは新しい法的規制の枠組みを作り、広がりつつあるプラットフォーム型労働に対応している。日本でも、これに倣い、法的規制の議論を進める必要がある。なお、ウーバーイーツユニオンは10月3日に設立総会を控えている。関心を持った方はぜひ彼らのホームページを見てほしい。

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      従業員たちが強く求めてきた経営陣の退陣が実現し、実質的に彼らの勝利だといえるだろう。このような結果になった要因は、加藤氏が粘り強く諦めずに闘い続けたこと、従業員たちの結束力が強かったこと、そして切実な状況を社会に発信し、それに注目が集まったこと、彼らに共感し支持する声が強かったことなどが挙げられる。個々人では弱い立場の労働者でも、結束し、法律上の権利を行使することによって、その要求や働きやすい職場を実現していくことができるということを示した画期的な例だといえる。

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