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今野晴貴

NPO法人POSSE代表。雇用・労働政策研究者。

今野晴貴

労働・福祉運動家/社会学者。NPO法人POSSE代表。ブラック企業対策プロジェクト共同代表。年間2500件以上の若年労働相談に関わる。著書に『ブラック企業』(文春新書)、『ブラックバイト』(岩波新書)、『生活保護』(ちくま新書)、『日本の「労働」はなぜ違法がまかり通るのか?』(星海社新書)など多数。2013年に「ブラック企業」で流行語大賞トップ10、大佛次郎論壇賞などを受賞。共同通信社・「現論」連載中。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。無料労働相談受付:soudan@npoposse.jp、03-6699-9359。

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      昨今、さまざまな職場でストライキが起きている。私立学校の教員、図書館の司書、コンビニのオーナーなどだ。不当な職場の状況があれば、ストライキは「権利」であることを、強調しておきたい。
      日本では、近年、ストライキ件数は減少傾向にあり、2018年は320件であった。意外と多いと思われた方もいるかもしれないが、ピーク時の1974年には10,462件も発生しているから、かなり下火になっていることがわかるだろう。従業員の不当解雇に抗議した今回のストライキは、非常に大きな意義がある。なぜなら、実際に働く従業員がいなければ、営業はストップするということを端的に示したからだ。普段、長時間労働やサービス残業などを強いられ、弱い立場に置かれている労働者は、実はものすごい力を持っているのである。このように、現場の労働者たちが、自分たちの働き方を変えることができる。ぜひ労働組合に相談するなど、活用してほしい。

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      私立学校の多くもこの制度に準じて教師に残業代を出しておらず、過酷労働を強いている。しかしそれらはすべて違法行為である。なぜなら、「特給法」は公立学校に適応される制度であり、私立学校には適応されないからだ。しかも、私学の割合はかなり多い。文部科学省学校基本調査によると、2017年度では、全高校(中等教育学校の後期課程を含み全日制と定時制の集計)のうち31.8%は私立学校である。都道府県の中で一番割合が高い東京都では55%が私立学校だ。私立教員は民間労働者である。彼らは働いた時間分の残業代が全額出ていない場合、労基法違反であり、請求すれば全額支払われる。実例として、東京都の正則学園高校では、教員らが「私学教員ユニオン」に加盟して残業代支払いを求めて交渉し、ストライキにまで発展。その結果、多額の残業代が支払われた。私立教員の人は、「特給法」適応外なので、ぜひ労働問題の専門家に相談してほしい

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      この問題は根が深く、「AI倫理」の問題を提起している。AIが人間を管理し、支配するという問題だからである。
      就職に不利とされる情報を企業が共有することは、結果的に特定の労働者を労働市場から締め出すことにつながりかねない。本人には企業間で出回っている個人情報を管理することができず、「ブラックリスト」のような役割を果たしてしまう。
      中国では これが全般化し、取引などの履歴から個人の信用度を数値化する「信用スコア社会」が問題となっている。AIが個人のあらゆる行動をオンラインで記録し、その情報を活用して個人の信用度を格付けするのだ。例えば、高スコアの人は、低金利で融資を受けられたり、車のレンタルや不動産の賃貸の際の保証金が不要になったりする。逆に、スコアが低い人は、賃貸物件の入居審査やローンの審査が通らなかったり、就職において不利に評価されたりする。
      個人情報に対する新しい「人権が」求められている

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      ブラック企業を辞めるために、被害者である労働者の側がお金を払わされることには違和感を禁じ得ない。お金を払うべきはブラック企業のほうだ。
      当然のことだが、長時間労働とサービス残業を強いるブラック企業とはなるべく早く縁を切るべきだ。我慢しているうちに、うつ病などを患ってしまうことも多い。
      ただ、ブラック企業を辞めるためだけに業者に5万円を支払ったうえ、未払いの残業代を請求せずに辞めるのだとしたら、それは得策とは言えない。
      労働問題に詳しい弁護士や労働組合に頼めば、ブラック企業を退職できるだけでなく、未払いの残業代も請求できる。また、残業代の請求は、ブラック企業が労務管理を是正するインセンティブにもなる。被害者が辞めるだけでは、ブラック企業は「やり特」になってしまう。
      少しでも余力があれば、退職代行を頼むのではなく、専門家の力を借りて、ブラック企業から残業代を取り返してほしい。

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      プロ野球選手会は業界側と「強制自主トレの廃止」で合意し、労働協約を結んでいるという。労働組合による労使交渉は、スポーツにおけるパワーハラスメントを抑止するために有効だということだ。
      労働組合法第三条は労働者を「職業の種類を問わず、賃金、給料その他これに準ずる収入によつて生活する者」と定義しており、プロのスポーツ選手はまさに労働者だ。労働組合の交渉事項は労働条件に関することならなんでも大丈夫。
      労働組合を作るには個人加盟制のユニオン(労働組合)に加盟し、労働組合の作り方についてアドバイスを受けるのが一番だろう。ユニオンの専門家はあらゆる業界で組合を組織しているから、スポーツ選手の力にもなってくれるはずだ。

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      記事では、今回の改善の理由を、「理事長の潔い決断」と結んでいるが、それは明確な間違いである。そもそも違法行為をしておいて、それを改善したことを「英断」と評論することには大きな問題がある。
      改善の原動力は、過酷な労働環境を強いる使用者(理事長)に対して、教師たちが勇気を持ち、ストライキ等を通じて「闘った」からに他ならない。私はむしろ、生徒の教育環境を守るために、ストライキを決断した教師たちの「英断」にこそ、社会の目が向けられるべきだと思う。
      尚、同校では、ストライキの結果、挨拶儀礼の廃止以外にも、さまざまな改善を勝ち取っている。非正規教員の来年度の雇用延長、無期雇用への転換制度の創設、私学共済への加入、正規教員の減額されていた賞与の過去二年間分の支払い、今後の賞与の全額支払い。正規・非正規ともに、不払い残業代の過去二年分の支払い、今後の残業代の全額支払いなどである。

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      多くの企業では、表向きには「辞退する可能性が高い就活生を引き止めるため」とされているが、実際には合否の判断に使用された可能性が否定できない。このように就職に不利とされる情報を企業が共有することは、結果的に特定の労働者を労働市場から締め出すことにつながりかねない。本人には企業間で出回っている個人情報を管理することができず、「ブラックリスト」のような役割を果たしてしまうからである。そのため、労働者の情報に関しては、厳しく規制されるべきだ。
      例えば、労働基準法は、使用者が「あらかじめ第三者と諮り、労働者の就業を妨げることを目的として、労働者の国籍、信条、社会的身分若しくは労働組合運動に関する通信」をすることなどを禁止している。
      「リクナビ」の手法はこの労基法には直接違反しないものの、個人情報保護の観点から問題があるだけでなく、労働者の権利保護の観点からも社会的に強く非難されるべきだろう。

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      退職代行だけでは、未払いの残業代は返ってこない。「権利の放棄」が前提となってしまっているからだ。この記事に紹介される事例は、長時間労働にもかかわらず、残業代は未払い。残業時間にもよるが、このような事例だと数十万円から数百万円の残業代の債権がある。
      しかし、退職代行サービスは「退職を伝達するだけ」である。だから、未払い残業代は請求しない。今回紹介されてる事例は弁護士に頼んでいるので、本来は残業代も請求できる。だが、弁護士以外の業者も多く、そちらでは弁護士ではないので法的行為を代行できず、残業代は請求できない。つまり、退職代行の利用は、権利を放棄することに繋がる。それは、会社に違法行為の責任をとらせないことでもある。
      自分の権利を行使し、ブラック企業をなくしていくためにも、残業代請求などもサポートしてくれる労働問題に強い弁護士や一人でも入れる労働組合に相談してほしい。

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      統計を調べると「人口流出」と「最低賃金」の間には、明らかな相関がある。高額の東京や千葉では転入超過が大きく、800円程度の静岡県や福岡県では拮抗している。長崎県や青森県では転出が多い(2016年の最賃と2017年の転入超過率比較)。つまり、地方と都市の最低賃金格差が解消されていけば、人口流出に歯止めがかけられる可能性が高いのである。
      また、最賃格差は外国人・移民労働とも深い関係がある。今年から始まった新しい在留資格の最大の争点は「移動・転職の自由を認めるか」であった。「実習生」の場合には、移動の自由が厳しく制限されており、賃金の低い地方企業を辞めることができない。低い賃金のために人手不足となっている地方に、強制的に縛り付けているのだ。そしてそれが、往々にして違法労働をも引き起こしている。外国人労働者もまた、地域格差の「犠牲者」なのであり、最賃の格差改善は人手不足解消の解消にもつながる。

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      記事には書かれていないが、こうした仕事現場で発生した熱中症や、それにともなう死亡事故は、すべて「労働災害」(労災)である。
      厚労省のデータによると、例年、建設現場において「熱中症労災」が多発している。事故の起きた現場では、十分な熱中症対策は取られていたのだろうか。
      五輪関連の建設現場では、2017年に当時23歳だった男性が、「極度の長時間労働」による精神疾患が原因で自殺する事件が起きている。普段から「過酷」、かつ「危険」な現場であることに加えて、最近ではこの暑さである。そのような職場ほど、熱中症も発症しやすいことが、さまざまな事例から例証されている。現場を取りまとめる企業には、具体的な安全対策を求めたい。
      また、厚労省は熱中症対策の基準をもうけているので、対策が十分でないと感じる場合は、ぜひ、ユニオンなどに相談してほしい。交渉で適切な対策を実現させることができる。

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