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菊田康彦

フリーランスライター

菊田康彦

静岡県出身。小学4年生の時にTVで観たヤクルト対巨人戦がきっかけで、ほとんど興味のなかった野球にハマり、翌年秋にワールドシリーズをTV観戦したのを機にメジャーリーグの虜に。大学卒業後、地方公務員、英会話講師などを経てフリーライターに転身した。07年からスポーツナビに不定期でMLBなどのコラムを寄稿。04~08年は『スカパーMLBライブ』、16~17年は『スポナビライブMLB』に出演した。著書に『燕軍戦記 スワローズ、14年ぶり優勝への軌跡』(カンゼン)。編集協力に『石川雅規のピッチングバイブル』(ベースボール・マガジン社)、『東京ヤクルトスワローズ語録集 燕之書』(セブン&アイ出版)。

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      直接取材をしたことはありませんでしたが、以前お手伝いをしていた雑誌で「20勝したら給料が上がる。そういう契約だったから、ワシは。トータルでは2点3いくつ(防御率2.34)だけど、それは防御率をまったく度外視して取りかかっている時代だったから。試合展開によっては、随分遊んだ面があるよね」という話をされていたのが印象的でした。
      「だから防御率だけを念頭に置くなっていうこと。勝てばいいんだ」とも語っておられたように、あくなき勝利へのこだわりが「400勝」というとてつもない記録を生み出した要因の一つだったのだろうと思います。
      通算400勝はもちろんのこと、うち救援勝利132という記録も今後破られることはないのではないでしょうか。
      ご冥福をお祈りいたします。

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      しばしば打率の低さや三振の多さを指摘される村上選手ですが、ヤクルトの石井琢朗打撃コーチが「今年は三振と打率はいいから、ホームランと打点に専念してかまわないと言っている」というように、バッティングに関してはスケールの大きな育てられ方をしてきました。

      もっとも仮にチームが優勝争い、CS出場権争いをしていたらそれも難しかったかもしれませんし、最下位に低迷している今シーズンのヤクルトではありますが、ある意味村上選手のための1年だったのかもしれません。

      それにしても、これだけの成績を残しているのは本当にすごいことですし、日々早出練習から試合後のバットスイングまでこなしながら故障もなく全試合出場を続けているのも、高卒2年目の19歳ということを考えると驚くばかりです。

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      もともとは「ショートを守れなくなったら引退」と話していたように、遊撃手というポジションに強いプライドを持っている選手でした。昨年から三塁を守ることが多くなりモチベーションを失いかけたこともありましたが、これを受け入れて、慣れないポジションの難しさを口にしながらもひたむきに取り組んでいたのが印象的です。

      FAでヤクルトに来てからは故障に泣かされることも多く、昨年は交流戦で両リーグ打率トップを走っている中での離脱もありましたが、今年は開幕を一軍で迎えてからというものの、故障による離脱はありませんでした。それだけに、大引選手としてもこのままでは終われないという気持ちはあると思います。

      8月には12試合の出場で打率.381という数字も残しているわけですし、個人的にも身体が元気なうちは現役にこだわってほしいと思っています。

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      2015年、当時の真中満監督率いるヤクルトは、館山投手が3度目のトミー・ジョン手術から復帰するまでは、借金4を抱えて4位に沈んでいました。
      記事にもあるとおり、館山投手は復帰登板となった6月28日の巨人戦こそ白星で飾ることはできませんでしたが、7月11日のDeNA戦で1019日ぶりの勝利。試合後のお立ち台で、神宮球場のスタンドを埋めたファンに向けて語った「何度手術しても、皆さんがいればこうやって戻ってくることができるんです」という言葉は忘れられません。
      館山投手はこの年、そこから6勝をマーク。これがヤクルトにとって14年ぶりとなる優勝を大きく後押ししたのは、ご存知のとおりだと思います。
      同じように故障に苦しむ投手に対しての面倒見もよく、後輩から非常に慕われる存在でもありますので、個人的には指導者としてヤクルトに残ってくれることを期待しています。

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      ヤクルトの小川淳司監督は試合後、ブキャナン投手の走塁について「彼はああいうところが良さでもあり、欠点でもある」としながらも、「点を取ろうと思って必死になってサードコーチャーの制止を振り切って行っちゃったんだけど、そこをどうこう言ってもしょうがない」と話し、特に咎め立てをするようなことはありませんでした。

      なお、ブキャナン投手ですが、バントの際に痛めた右手はトレーナーの発表では「右手中指の打撲」ということで、骨に異常がなかったのは不幸中の幸いでした。
      家路に就く際には、心配するファンの声に「チョット、イタイ」と日本語で応えて、にこやかに去っていきましたが、いったん登録抹消になる見込みです。
      ただし、本人は「これでシーズン終了じゃない。もう一度投げる」と、次の登板に向けて強い意欲を見せていました。

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      昨年のキャンプ前、入団1年目の村上選手について小川淳司監督は「二軍で実戦経験を多く積ませて、まずは徹底して育成に当たっていきたい」との方針を示し、その上で「さらにモチベーション高くステップアップできると判断すれば、一軍出場の機会を考えてもいい」と話していました。
      実際、村上選手は約1カ月の離脱を除けばほぼ一貫して二軍で四番打者として起用され、ホームランも量産しましたが、首脳陣は安易に一軍に上げることはしませんでした。一軍初昇格はシーズン終盤の9月16日。「消化試合で使っても意味はない」という小川監督の考えもあり、CS出場争いの渦中でスタメン出場すると、初打席初本塁打の鮮烈なデビューを果たしました。
      2年目のこの成績は予想以上だったと思いますが、村上選手はここまで球団の思惑どおりに成長してきたといえます。もっとも一番すごいのは、それに応えた村上選手自身であることは、言うまでもありません。

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      山田選手自身、試合後に「スタートが良かったから、セーフになった」と話していたとおり、ほぼ完璧なスタートでした。
      山田選手の二軍時代に、球団関係者が「彼の一番の武器は足なんです。将来は50盗塁も行けますよ」と話していたことがありますが、山田選手がすごいのは数にはこだわらず、「無駄な盗塁はしない」と決めているところにあります。
      この連続盗塁成功の記録もそうですが、これで今季の盗塁数がセ・リーグトップの大島洋平選手(中日)に並びましたので、このまま成功率100%で2年連続4度目の盗塁王になるかどうかにも注目です。

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      今年はオープン戦で4本塁打を放って開幕スタメンを勝ち取った村上選手ですが、開幕から9試合を終えた時点では29打数3安打(打率.103)、1本塁打、3打点という成績で、小川淳司監督も「今のままなら、どこかで線を引かないといけない」と、二軍降格の可能性をほのめかしたこともありました。
      その直後の広島戦で、ホームランを含む3安打をマークして危機を脱したわけですが、ここで打っていなかったら、もしかしたら二軍落ちもあったかもしれません。
      その後も決して順風満帆だったわけではありませんが、7月の不振を乗り越えて、この暑い8月に、しかも屋外での試合が多い中で、月別では最多の10本塁打というのは驚異的です。

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      ヤクルトの小川淳司監督もたびたび言及していますが、走者を置いてのホームランが多いのが、村上選手の特長です。
      今日の試合ではソロ本塁打でしたが、ここまで29本中ソロは13本で、過半数の16本は走者を置いた場面で打っています。
      ちなみに山田哲人選手は1番での出場が多かったこともありますが、31本中21本がソロ。バレンティン選手も26本中19本がソロです。
      村上選手は打率こそ.236ですが、走者を得点圏に置いた場面では打率.270なので、このあたりも打点が多い秘訣といえそうです。
      それにしても高卒2年目、19歳でこの成績はすごいとしか言いようがありません。

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      バレンティン選手は、これまでも契約最終年を迎えると、しばしば冗談交じりに「来年は●●でプレーする」と話し、2017年のシーズン最終戦では「今まで世話になったな」と握手を求めてきて、ドキッとさせられたこともあります。それでも結局は、ヤクルトでのプレーを選択してきました。
      文中にもあるとおり、本人はヤクルトに対して感謝の念を持っていますし、球団やチームメイトへの愛着も強いです。池山隆寛さんの持つ球団記録の通算304本塁打に近づいていることも知っているので、おそらくは来年もヤクルトでプレーするものと思っています。
      あとは今季は推定4億4000万円の年俸を含め、条件面でどう折り合いをつけるか。本人はお金がすべてというタイプではないので、そこは代理人も含め、球団とうまい落としどころを見つけてもらいたいと思います。

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