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井上久男 認証済み

経済ジャーナリスト

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井上久男

1964年生まれ。88年九州大卒。朝日新聞社の名古屋、東京、大阪の経済部で主に自動車と電機を担当。2004年朝日新聞社を選択定年。05年大阪市立大学修士課程(ベンチャー論)修了。主な著書は『トヨタ愚直なる人づくり』(ダイヤモンド社)、『トヨタ・ショック』(講談社、共編著)、『メイドインジャパン驕りの代償』(NHK出版)、『会社に頼らないで一生働き続ける技術』(プレジデント社)、『自動車会社が消える日』(文春新書)。近著にカルロス・ゴーン氏の功罪を振り返りながら今回の事件の背景と本質に迫った企業ノンフィクション『日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年』(文春新書)。

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      ウーブンは織り合わせる、といった意味がありトヨタの祖業である織機を想像させます。トヨタは新たなる創業のつもりでこれに取り組む考えです。一般的にはこうした街はスマートシティと呼ばれ、賢い街という意味です。自動運転などだけではなく、遠隔医療や遠隔教育などを5Gなど新しい技術を使って、新しいライフスタイルを提供し快適に生活できる街のことでもあります。このため住宅会社、通信会社、エネルギー会社など様々な企業との連携も重要です。車作りではトヨタはサプライチェーンの頂点に君臨し、トヨタの指示に従ってくれる会社が多いのですが、こうした街づくりではこの指止まれ的に多様な価値観の仲間を集めて対等な関係で皆が知恵を出し合って街づくりしていくことが重要です。トヨタにはこれまでと違う姿勢が求められるでしょう。この場所は工場跡地でそれほどスペースが広くないので大規模な実証試験ができるかは課題の一つでしょう。

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      17~18世紀にかけて蒸気機関が新たな動力源となって産業革命がおこり、20世紀初頭に馬車から車に代わり内燃機関が動力源の主役になりました。モーター大手の日本電産の永守重信会長は「クルマに限らず、いずれ飛行機や船も電動化が進む」と言います。EV化によってエネルギー革命を誘発し、それが産業革命につながるでしょう。その過程でなくなる産業がある一方で、誕生する産業もあるということです。移動手段という「ハード」がなくなるわけでなく、いずれ空飛ぶ車も出るでしょう。雇用維持は社会の安定のために重要ですが、それに固執するあまりに逆に失うものも少なくありません。変化が激しい時代は、それにいかに対応するかという発想が重要で、内燃機関の部品をやっているような会社でも自社のリソースをうまく活用すれば業態変換も不可能ではありません。現状を嘆くだけではなく、変化を健全に受け入れる発想がこれから重要になるでしょう。

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      筆者が関係者を取材した限りでは、アップルカーは韓国の現代自動車傘下の起亜自動車の米国ジョージア州工場で生産される線が有力だ。現代自が否定コメントを出したのは、事前に情報が漏れることを極度に嫌うアップルが現代自側にくぎを刺したからだ。現時点では日本の大手がアップルカーの生産を受託することはないだろう。実は3年前にホンダが依頼されたが、断ったようだ。EVシフトではテスラよりもむしろアップルの方が日本勢にとっては驚異。その理由の一つがアップルは年間に10兆円近いキャッシュを創出、その半分程度しか使っておらず、残りをEVやエネルギー分野に投入し始めたら自動車産業の構造は一気に水平分業に変化する可能性がある。パソコンのような単純な水平分業にはならず自動車産業は非線形に変化するかもしれない。その流れにトヨタを中心とする日本勢がどう対抗するか将来戦略が今から問われている。そんなに時間は残されていない。

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      受諾しないのは当然です。できないと言った方がいい。そもそも川淵氏の会長就任人事は、五輪組織委員会など公益財団法人の運営に適用される「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(以下、一般法人法)」から見てもおかしい。一般法人法によると評議員会が公益財団法人の最高意思決定機関であり、役員人事を決めることができる。株式会社にたとえると、評議員会が取締役会で、理事会は執行部だ。その評議員の川淵氏が本来は理事会トップの森氏を更迭するべき立場にいるのに、森氏から後継を託されるという非常におかしなガバナンスだ。また評議員6人中4人がJOCと東京都から出てこの両組織で過半数を占める。そもそも組織委員会は両組織からの資金拠出で一般財団法人として14年に設立、1年後に税制優遇のある公益財団法人に認可された。JOCや都が本来は株主的な位置づけでガバナンスを効かせるべきなのにそれもできていないこともおかしい。

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      東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森会長の後任に川渕氏が就任するのだとすれば、これは組織ガバナンス上、非常に問題ありです。同委員会は公益財団法人であり、その最高意思決定機関は評議員会です。評議員会に組織委員会の人事を決める権限があります。本来であれば、評議員である川淵三郎氏らが森会長の首に鈴をつけるべきなのですが、鈴を付けられる側に後任を託されるとは何ともおかしなガバナンスです。また、株式会社の取締役と同様に評議員にも善管注意義務があると見られます。よって、森氏の女性蔑視発言とその後の対応の不適切さによる混乱の責任の一端は川淵氏にもあるはずです。こうした後任人事の決め方は、日本がガバナンス後進国として世間に恥をさらすことになるでしょう。世界のエスタブリッシュメントほど、森氏の発言の問題の大きさやその是非よりも組織委員会のガバナンスの在り方に疑問符を付けるのではないでしょうか。

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      1995年10月からトヨタの取材をしているが、トヨタが公式の場で要人の発言をこれほどはっきり批判するのを初めて見た。この背景は大きく2つあると思う。森氏の発言に対して世間は厳しい目で見ており、まず最終消費財を扱うトヨタにとって森氏を擁護すれば、あるいは発言しないことが擁護とみなされれば、不買運動につながりかねないと恐れたのではないか。続いて世界の機関投資家は投資基準としてESG(環境、持続的成長、ガバナンス)を重視する傾向が強まっており、そこではジェンダーフリーも重視される。森氏の発言は明らかにジェンダーフリーの世界的な流れに反するものと見られても仕方なく、森氏側に立っていると見なされれば、投資家の離反を招くと判断したのではないか。トヨタのコメントから言えることは時代の変遷とともに社会認識は大きく変わり、森氏の発言は単なる失言では許されないということであろう。

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      今日のトヨタの決算発表は久しぶりに完璧。コロナ禍でも世界のどの地域でも業績が堅調。加えて普段からの努力が開花した。たとえば昨今の半導体不足の影響をほとんど受けていない。東日本大震災後「レスキュー」と呼ばれるリスクを見える化する仕組みを入れるなどしてBCPの観点から1~4か月分の在庫を保有。かつ普段から正確な生産計画を下請けに出し、非常時には1日10回の電話会議を行ったそうだ。今回は2次下請けとも緊密に連絡を取り合い、計1万社とコミュニケーションした。今はやりのESGの観点からもトヨタの力を見せつけた。新型コロナのワクチン向け冷凍庫の製造メーカーにトヨタ生産方式を伝授し、素早く量産できることに協力している。さらに、森喜朗氏に対しても「トヨタが大切にしてきた価値観と異なっており遺憾」と厳しいコメント投げつけた。豊田社長のパフォーマンスばかりが目立ってきたが、今回は企業としての底力を見せつけた。

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      世界的にEVを中心とする電動化が推進される中、主要部品の一つである電池の争奪戦が今後起こることが想定されている。クルマに限らず、今後、家庭でも深夜電力等余剰電力を蓄える電池が普及する可能性もある。そうなった時に電池の材料であるリチウム等のレアメタルの争奪戦が起こるだろう。もちろんレアメタルの使用量を抑える電池の開発も進めるべきだが、経済安全保障上、電池や材料の調達を特定の国や企業に依存すべきではない。ドイツはリスク分散の視点から世界1位の電池会社である中国のCATL、2位の韓国LG化学、欧州企業の3本立ての調達戦略を取る。水素については「作る」「運ぶ」「貯める」の視点からの戦略が重要。水素は欧州での風力発電による水の電気分解、産油国におけるガス田・油田からの副産物等様々な調達方法があるが、気体の水素をどう運び貯めるかの技術の進化が重要。この分野ではLNGの技術が応用できるため日本は強い。

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      昨年12月25日に政府が発表した「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」の中では、資料の中で「蓄電池・資源・材料等への大規模投資支援」や「全固体リチウムイオン電池・各新型電池の性能向上」への支援が明確に謳われています。この記事はその計画の具体的な動きを示すものでしょう。日本は世界最大の車載電池メーカー、中国のCATLには量産能力で到底勝てません。30年代には明確にEVシフトした時に電池の争奪戦が起こることが想定されています。そのため、今回の支援は量産対応に重点が置かれるでしょう。ただ、その前に国内は電池メーカーが多すぎるので再編集約して大規模化することも重要。ドイツは今、CATL、韓国LG、欧州メーカーの3本立てで供給を確保できるように動いています。どこか1社の供給が滞っても対応できるようにという発想です。特定の国や企業に依存し過ぎるとリスクがあるとの視点も必要です。

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      「EV革命」への分岐点は2025年であることはEV業界内でも指摘され始めており、ポイントは電池価格の下落だ。「1キロワット時の単価が1万円を切れば生産コストでハイブリッド車を下回るだろう」(モーター大手の日本電産・関潤社長)との見方もあり、その価格には24年以前に到達するかもしれないという。電池と並ぶ主要部品のモーターシステムはすでに、エンジンや変速機のコストの3分の1になっているそうだ。EVシフトは急激に起こり、電池の争奪戦が世界で起こる可能性がある。この分野では中国CATLと韓国LG化学が強い。この2社にかなわないのが大量生産によるコストダウン力だ。日本も技術的には対抗できる力はまだあるが、この量産能力を上げていくべきだ。そのためには、複数ある電池メーカーを2社くらいに集約する国家戦略が求められるのではないか。電池を特定の国や特定の企業に依存しすぎると、安全保障面でのリスクも出てくる

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