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井出留美

食品ロス問題ジャーナリスト・博士(栄養学)

井出留美

奈良女子大学食物学科卒、博士(栄養学/女子栄養大学大学院)、修士(農学/東京大学大学院農学生命科学研究科)。ライオン(株)青年海外協力隊を経て日本ケロッグ広報室長等歴任。311食料支援で食料廃棄に憤りを覚え、誕生日を冠した(株)office3.11設立。日本初のフードバンクの広報を委託され、PRアワードグランプリソーシャルコミュニケーション部門最優秀賞へと導いた。『食品ロスをなくしたら1か月5,000円の得』『賞味期限のウソ』。食品ロス問題を全国的に注目されるレベルまで引き上げたとして2018年、第二回食生活ジャーナリスト大賞食文化部門受賞。Yahoo!ニュース個人オーサーアワード2018受賞

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      食品ロスをなくす観点からはいい試みです。2019年もYahoo!ショッピングで時期外れの2月にクリスマスケーキやローストチキン、おせちを安価で売っていました。ただ環境配慮の原則である3R(スリーアール)を考えると、余ったものの再利用は優先順位の2番目(Reuse:リユース)です。最優先はReduce:リデュース(廃棄物の発生抑制)。メーカーは残るほど作らない、コンビニやスーパー・百貨店は売らない、消費者は買わないのが基本です。おせちは本来店が開いていない三ヶ日に食べるため、日持ちのいいもの、縁起のいいものを多種類揃えた季節商品です。1月に食べても構いませんが・・。売り手は欠品を起こすと販売機会や売り上げを失うので作り手に対し欠品を禁じ、作り手が多めに作らざるを得ません。それが今の食品ロスの一因になっています。消費者が季節商品に踊らされ過ぎないことが売り手を冷静にさせるのではないでしょうか。

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      この取り組みは、プラ容器の使用量は増えますが、食品ロス削減の上では評価できます。

      2017年からコンビニ取材してきて加盟店が食品ロスの多い食品として挙げたのがおでんです。2017年は9月に本格スタートだったおでん、スタート時期がだんだん前倒しになり、2019年にはセブン-イレブン・ジャパンとローソンは8月6日に始めていました。この年の8月は最高気温が30度を超える日が25日、1ヶ月のうち8割以上でした。日本気象協会によれば、おでんは最高気温29度以下でないと売れないデータが出ています。昔と違い、今は気象データを活用して食品ロスの削減がある程度可能です。最高気温30度以上の真夏に需要が少ないおでんを売り、余らせて廃棄する企業姿勢は、食品ロス削減推進法が施行された今、疑問です。

      この取り組みのトレードオフは、プラスチック使用量が増えることです。プラ容器問題を回避できればさらに良いでしょう。

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      ファミリーマートは「クリスマスケーキを予約発注」と華々しくリリースを打っていらっしゃいましたが、12月24日や25日に現場の店舗を調査したところ、小さなケーキが夜9時30分の時点でも商品棚に大量に詰まっている店舗がありました。「うちの会社は環境にいいことをやっています」と言いながら、実際は環境配慮していないことを「グリーンウォッシュ」と呼びます。SDGsも同様で、やっているふり、パフォーマンスに過ぎない「SDGsウォッシュ」が散見されます。

      取材した範疇でしかわかりませんが、本部社員が加盟店に強要している事例は数件ではおさまりません。オーナーの契約を本部が握っている優越的地位を考えれば、現場にとって都合の悪い話が本部に入りにくいのは当然のこと。社長ならなおさらです。「無断発注はない」と断言されていたそうですが、トップの耳には悪い話は入りづらいという認識が薄かったのではないでしょうか。

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      多くの方がこれまでも指摘している通り、「全国統一」というルールに無理があると思います。首都圏の元旦は、地方への帰省や仕事休みなどで普段よりもぐんと人が少なくなっています。そんな中、元旦の首都圏のセブン-イレブンを何店舗か訪問してみましたが、驚くほど棚に多くの食料品(しかも消費期限の短いデイリー食品)が詰め込まれていました。少なくなった首都圏人口で、あんなに山のような食料品がすべて消費しきれるとは思えません。「捨てる前提」なのでしょうが、では誰がその売れ残りコストを負担しているかといえば、本部は15%程度(他企業は20%など、企業によって負担が異なる)に過ぎず、負担しているのはオーナー達です。経営陣がSDGsバッジを誇らしげにつけていますが、SDGsの理念は「誰一人取り残さない」です。本部の、しかも経営陣だけがよい思いをし、本部の部下やオーナーが泣くようではSDGs本来の理念に反しています。

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      スーパーとコンビニの一番の違いは「期限が近づいたものを見切りするかしないか」でしょう。スーパーに聞くと「廃棄は悪。値引きしてでも売り切る」と答えます。一方、コンビニは全国6万店舗近くあるのにほとんど見切りしていません。セイコーマートやポプラなど、全国的に店舗数が少ないコンビニほど積極的に見切りして食品ロスを減らしています。

      大手コンビニ3社は、本部に取材すると「見切りは禁じていないが推奨もしていない」という答えがデフォルトでした。ごく少数の店舗は積極的に見切りし、見切り前に比べて年400万円以上の利益の差を出していますが、「見切りなどしたら契約解除される」と答えるオーナーもいました。

      大手の中で、これまでも「見切り販売OK」と答えてきたローソンですが、全店舗の1割しか見切りしていません。今回社長が「見切り販売推奨」を公式発表することで、見切り販売がコンビニ全店舗に広がることを願います。

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      事実上「横領」になるので処分は仕方ないにしても、コストをかけて廃棄する運命にあった食品をロスにしなかったわけで、報道を知り、もやもやする気持ちになりました。環境省の事業として、学校給食の食品ロスを削減する取り組みに対し、全国の自治体が申請して採択されるものがあります。毎年3月に、全国の学校給食の食品ロス削減事例が発表されています。たとえば子どもたちが野菜を育て、給食で提供することで食べ残しをなくしたり、環境教育を実施することで食べ残しをなくしたりなど、全国の自治体が参考にできる事例が多くあります。確かにこの教員の方は、学校給食の余剰食品を捨てずに生かし食品ロスを減らしてはいました。が、それを生かすメリットは自分のためだけになっていました(持ち帰り食べる)。教育者としては、自分一人だけが益を得るのでなく、食品ロスを通し、子どもたちに教育効果のある食育や啓発に繋げるべきだったのではと考えます。

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      健康被害の恐れがあるものについて、製造業者が自主回収するのは真っ当な対応です。ただ、混入が特定できないがために、該当ロットナンバーすべてを自主回収しており、回収対象商品全てが食べてはいけないものではないはずです。

      2016年には、マルハニチロが魚の缶詰に金属製の焼き網の一部が混入したとして自主回収しました。が、回収した後、安全性が確認できた1万強の缶詰を、フードバンクのセカンドハーベスト・ジャパンに寄付しています。私もフードバンクのオフィスでその現物を実際に目にしました。

      日本酒の獺祭も、自主回収した製品のうち、大丈夫な製品について安価に販売し、その売り上げ金額をフードバンクに寄付しました。

      安全性の担保が一番なのはもちろんですが、紅生姜の入れ過ぎで回収した事例もあるように、健康被害がなくとも自主回収したものについては、安全性が確認できたら、できる限り廃棄はしないで欲しいと願います。

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      タイトルに「賞味期限20分」とありますが「消費期限20分」が適切と思います。日持ちが5日以内の劣化のスピードが速い食品については消費期限表示をすることになっています。それ以外については「美味しさの目安」である「賞味期限表示」をします。アイスクリームやガム、砂糖、塩など、賞味期限表示が省略されている食品もあります。賞味期限とは品質が切れる日付ではなく、あくまで「美味しさの目安」に過ぎません。この記事のタイトルの付け方だと「20分で品質が切れてしまう」かの如く読み取れます。

      バナナはロングセラーで名著の『バナナと日本人』に書かれた通り、廃棄の多い果物です。米国の組織の調査によれば、世界の流通量のおよそ半分が捨てられています。先進国が途上国に課す労働条件も劣悪であることがドキュメンタリー『甘いバナナの苦い現実』に描かれています。記事ではいい面だけでなくネガティブな面にも触れて欲しかったです。

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      サイズを小さくすることで食品ロス削減効果があるのは、食べ残しが多く発生している飲食店ではないでしょうか。小売店では、サイズが大かろうが小さかろうが、売れ残れば家庭ごみと一緒に焼却処分です。消費者の多くは、売れ残りや食べ残しは事業者が廃棄コストを持つから自分たちに関係ないと思っています。でも売れ残りや食べ残しは「事業系一般廃棄物」として家庭ごみと一緒に焼却処分する自治体がほとんどです。我々消費者が納めた税金が使われるばかりか、焼却により、二酸化炭素の20〜25倍の温室効果があるメタンガスを発生させます。大手小売店のほとんどは、「対前年比○%増」で、必ず前年より多い個数を売ろうとします。農林水産省が2019年1月にお手本にしたのは、「前年実績で売ります」と宣言した兵庫県のスーパーでした。サイズを小さくする以前に、いつまでも右肩上がりの数値目標を設定する、その姿勢を見直すべきではないでしょうか。

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      全国21,002店舗の元旦の売上を本部は把握しているはずで、実証実験せずとも、直近数年のデータから、休業しても影響の無さそうな店舗は休業にしてよいと考えますが・・・。食料品、特に消費期限の短いデイリー品の製造や運搬を元旦前後に行うことは、セブン-イレブン以外の関連会社の雇用者の労働も課すことになります。売れ残った食品は全て食品ロスとして廃棄になり、事業者が廃棄コストを払うばかりか、我々消費者が納めた税金を使って家庭ごみと一緒に焼却処分され、環境にも負荷をかけます。2019年は、セブン-イレブン・ジャパン本部にとって、散々な年だったと想像します。一方、オーナーの方々にとっては、様々な問題が世間の目に晒され、一歩進んだ年だったのではないでしょうか。SDGsの理念は「誰一人取り残さない」です。誰かの心身の健康を害したり、家族団欒や休息の機会を奪って出勤を強制することは、SDGsの精神に反します。

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