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橋本淳司

水ジャーナリスト。アクアスフィア・水教育研究所代表

橋本淳司

水ジャーナリスト。アクアスフィア・水教育研究所代表。Yahoo!ニュース個人オーサーワード2019。自治体・学校・企業・NPO・NGOと連携しながら、水リテラシーの普及活動(国や自治体への政策提言やサポート、子どもや市民を対象とする講演活動、啓発活動のプロデュース)を行う。近著に『67億人の水』(日本経済新聞出版社)、『日本の地下水が危ない』(幻冬舎新書)、『100年後の水を守る 水ジャーナリストの20年』(文研出版)、『水がなくなる日』(産業編集センター)など。

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      昨年のテスト大会では選手から「トイレのような臭さ」との声が上がりパラトライアスロンではスイムが中止になった。

      東京都は対策として覆砂を行った。水底に砂を敷き詰め、ヘドロ化した底泥を砂で覆い、栄養塩などの溶出を低減する。底泥からの水質悪化という「下からの汚染」に対する効果は見込める。一方で生活排水が継続的に流れ込むなどの「上からの汚染」の問題は残されたまま。

      東京23区の下水道は合流式で、豪雨により一度に大量の雨水が下水管に入った場合、下水処理施設の処理能力を超え、汚水が処理されないまま流れこむ。今年1月から7月までの雨量は平年よりも多く、とりわけ4月は296.5ミリ、7月(29日まで)269.5 ミリと集中的に雨が降った。

      昨年も大会組織委・室伏広治スポーツ局長は「雨が降った後の調査結果があまり良くない」とコメントした。

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      水と石けんによる手洗いは新型コロナへの有効な対策されるが、多くの低中所得国では手洗いの施設が家の中になく、適切な手洗い方法が広く知られていない。

      アフリカの後発開発途上国(開発途上国のなかでも特に開発が遅れている国)では人口の約4分の3が、水と石けんを使うことのできる手洗い設備を使うことができない。リベリアで99%、エチオピアで92%、マラウイで91%、ザンビアで86%の人が、水と石けんを使うことのできる手洗い設備施設をもたない。さらに保健医療施設の55%で水を利用する設備がない。そうした地域で感染者が出た場合、ただでさえ負担の大きい水汲みの負担が増し、水汲み場に人が集まることでクラスターになることもある。

      今年5月に開かれたWHOの年次総会において、テドロス事務局長は「水と衛生設備の欠如は世界的な保健安全の重大な弱点」と発言した。

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      日立市企業局によると正午には通水し、断水が解消されたという。

      今の季節、熱中症対策の水分補給、感染症予防の手洗いにも水道水は大切だ。

      一般論として、高度経済成長期を中心に整備された水道管は老朽化し、いつ、どこで水道管の破裂、断水が起きても不思議でない。厚生労働省は水道事業者に更新を急ぐよう求めているが、水道事業者の財政難から追いつかず、すべての更新には130年以上かかる計算だ。

      新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえた経済対策として、水道料金の減額に踏み切る自治体が増えているが、水道事業から減額分を拠出した場合、管路更新が進まず断水などにつながる懸念がある。

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      気候変動への対応力の弱い国と新型コロナ感染症が拡大する国には共通点がある。それは水と衛生の設備が整っていないこと。

      インドのノートルダム・グローバル適応力指数(気候変動が食料と水の利用可能性や国家の健全さ、インフラ、エコシステムにどのような影響を与えるかを調査し、国が経済的、政治的、社会的に気候変動に対して備えができているかどうかを評価)は「気候変動への適応が最も進んでいない国、上位38%」にランクされる。農村部の6340万人が清浄な水を利用できないし、コミュニティの大部分(90%)は野外排泄を行っているので、雨季になると村は人間の排泄物で汚染される。

      今回のような巨大サイクロンは今後も頻発すると考えられるが、世界の貧しい国のほとんどは気候変動への対応力が弱く、対策に必要な水と衛生の設備が整っていない。気候変動への対応力が弱い国に対し、世界で集められている気候資金の分配を増やすべきだ。

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      水道料金の算出方法は分数式をイメージしてほしい。

      分子の部分には、施設・設備費(ダムや浄水施設、水道管などの設置、維持費用)、運営費(職員給与、支払利息、減価償却費、動力費や光熱費)、受水費(ダムや近隣の浄水施設からの水供給費用)などのコスト。

      それを分母の部分の給水人口で割って計算する。家庭での利用のほか、病院、ホテル、飲食店などでの利用も含まれる。

      分子のコストが増えた時、給水人口が減った時に水道料金は上がる。水道料金が違うのは自治体(水道事業者)ごとに分子、分母の数字が違うからだ。

      今後は分母の人口が減り、分子の更新費がかかるから、水道料金は上がる可能性が高い。各地の水道事業者は住民への説明に腐心している。水道の持続を考えると、長期ビジョンをもちながら、人口に見合うように施設のダウンサイジングをしたり、コストのかからない小規模分散型の施設を導入していくことが重要になる。

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      チリでは2010年から深刻な日照りが続いている。水不足で農業、牧畜は壊滅的な被害を受け、さまざまなセクター間の水の争い合い、さらには森林火災が相次ぐ。

      首都サンティアゴの2019年の年間降水量はわずか約90ミリ(日本の年間平均降水量は1718ミリ)。1981~2010年の平均降水量の約336ミリを大きく下回った。チリ農業省によると干魃地域での家畜被害は1万頭以上。

      大規模農家が貯水池をつくったために水道用の水がなくなったり、企業と農家、企業と水道との水争いも起きている。

      ピニェラ大統領は昨年9月「チリはかつて水が豊富な国と思われたが、気候変動で状況は変わった。恐らく永遠に」と述べている。「日本は水豊か、世界で類を見ない優れた水道をもった国」と言われるが、気候変動や水道経営の悪化という問題を抱える。コロナ禍では水と衛生が何より大切。ピニェラ大統領の言葉を私たちも頭の片隅に置くべきだ。

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      PFOS、PFOAなど、フッ素およびその化合物の人体の影響としては、一般的に、斑状歯、骨硬化症、甲状腺・腎障害などが懸念されるが、極めて安定的な物質で環境中でほとんど分解されない。

      近年は国内の水道水の原水などからも検出されている状況が続いていた。

      PFOS、PFOAについては、カナダ、欧州食品安全機関、オーストラリア、米国などが有害性評価値を定めていたが、今年4月から国内でも水道水の「水質管理目標設定項目」に入り、PFOSについては20ng/kg/day(オーストラリア、米国の数値)、PFOAについては20ng/kg/day(米国の数値)を採用し、暫定目標値として1リットル当たり50ナノグラム(PFOS、PFOAの合計値)とされた。

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      具体的にどのような支援が必要か。

      こまめに手を洗うことが、新型コロナウイルスの感染を防ぐ最も重要な方法の1つだが、開発途上国では人口の約4分の3が、水と石けんを使うことのできる手洗い設備を使うことができない。

      水と衛生の専門NGOウォーターエイドによると、リベリアで99%、エチオピアで92%、マラウイで91%、ザンビアで86%の人が水と石けんを使うことのできる手洗い設備施設をもたず感染拡大が懸念される。

      人々がこまめに手洗いできるよう、市場、バス停など多くの人々が集まる場所に手洗い設備を設置したり、手洗いの重要性、正しい手洗いの方法を啓発する必要がある。

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      PFOSは、残留性有機汚染物質について定められた「ストックホルム条約」で2009年5月に使用制限の対象物質に登録された。国内では化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律「化審法」において2012年4月以降は特定の用途を除き製造・輸入・使用等が禁止されている。

      PFOAは、2018年4月から2019年5月にかけて開催されたPOPs条約第9回締約国会議において、附属書Aに追加され、特定の用途を除き廃絶することが決定され、化審法に基づく所要の措置について検討が行われている。

      フッ素およびその化合物の人体の影響としては、一般的に、斑状歯、骨硬化症、甲状腺・腎障害などが懸念されている。しかしながら、極めて安定的な物質であるため、環境中でほとんど分解されないという特徴がある。使用すべきではない。

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      夏場に温められた水が、冬になって冷たい空気に触れ、密度が大きくなると、下の層の水より重くなって沈み始める。表層の水がいちばん深いところまでたどり着くと全循環の完了となる。

       昨夏は気温が高く、湖表面の水温も高くなった。水は温まりにくいが、一度温まると冷めにくい。さらにその後の気温も平年より高かったために表面の水温が下がらなかった。つまり、水は重くならない、沈まない、混ざりにくい、ということだ。

       地球は温暖化傾向にある。ここ数年、夏の気温が上がり、秋以降も気温があまり下がらない。それは表面の水温が上がったまま下がらず、湖底に沈んでいかないことを意味する。

       琵琶湖は2年続けて全循環しなかった。これは観測史上初めての出来事だ。今後、全循環しなくなり、表面近くの酸素の比較的多い層と、湖底近くの酸素の少ない層に二極化する可能性もある。そうなると生態系、水質などが大きく変わるだろう。

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