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ベスト4に進むのは藤井聡太七冠か? 広瀬章人九段か? 銀河戦決勝トーナメント2回戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 12月3日。第32期銀河戦決勝トーナメント2回戦、藤井聡太七冠-広瀬章人九段戦が放映されます。また11月30日13時からは先行配信があります。


トップクラス同士の対戦

 藤井七冠は本棋戦、過去2回の優勝実績を誇ります。昨年は決勝で丸山忠久九段に敗れて準優勝でした。


 広瀬九段は本棋戦、2016年に決勝に進出。最後に藤井猛九段に敗れたものの、準優勝の実績を残しています。

今期ここまで

 藤井七冠は今期、本戦トーナメントHブロックで近藤誠也七段に勝ちました。


 決勝トーナメントに入ってからは、1回戦で新鋭・狩山幹生四段(現五段)に勝っています。


 広瀬九段は今期、本戦トーナメントBブロックで中村太地八段と対戦しました。棋譜は公式ページで公開されています。

 広瀬九段先手で、戦型は横歩取り。互いに薄い玉形のまま一気に終盤に入り、73手という短手数の戦いを広瀬九段が制しています。

 広瀬九段はブロック最終最終勝ち残り者として決勝トーナメントに進出。1回戦では杉本和陽五段と対戦しました。棋譜はこちらをご覧ください。

 杉本五段は四間飛車に振ったあと、積極的に動いて戦いに。終盤で広瀬九段が競り勝って117手で終局となりました。

 未放映の本局をのぞいて、藤井七冠と広瀬九段の公式戦対戦成績は、藤井11勝、広瀬4勝です。

 今年度は日本シリーズ準決勝という大きな舞台で対戦。広瀬九段が勝っています。藤井七冠は直近2年、早指しトーナメント4棋戦ですべて決勝進出という、こちらも信じられないような記録を作っていますが、今年度は日本シリーズにおいて、広瀬九段に阻まれた格好になっています。銀河戦ではどうでしょうか。


将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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