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「それが好きなんです」kento fukayaの美学と、見据える今後。

中西正男芸能記者
拠点を大阪から東京に移し新たな一歩を踏み出したkento fukayaさん

 ピン芸人ナンバーワン決定戦「R-1グランプリ」で3回決勝に進出するなど実力派のピン芸人として知られるkento fukayaさん(34)。今春から拠点を大阪から東京に移し、新たな一歩を踏み出しました。新天地で再認識する自らのカタチ。そして、見据える未来とは。

自分のカタチ

 10年以上、大阪の劇場でお世話になってきたんですけど、この春から拠点を東京に移すことになりました。

 ガラッと環境が変わるので、周りの方々に馴染めるのか不安もあったんですけど、思っていた数倍皆さんやさしくて。その部分においては良い意味の誤算でもあったんですけど、もちろん新しい状況で感じることも多々あります。

 自分で選んで東京に来たので全て覚悟の上ではあったんですけど、僕が大阪でどんな活動をしていたのか。どんな特徴がある人間なのか。それが知られていない。吉本興業の社員さんでも「R-1」で決勝に行っている人というくらいしかご存じではない。

 重ねて言いますけど、それは織り込み済みというか、そういうことも予想した上で来ましたし、東京には東京ですさまじい数の芸人がいるわけで、大阪の一人の芸人の動向を逐一見ておくなんてことはあるものではない。自分はまだまだメディアでも活躍できていないし、「R-1」で優勝もできていないし、それで普通のことだとも思います。

 だからこそ、こちらが自分という商品を一から示していくしかない。そこを再確認している感じです。

 そんな中で、今一度、自分のカタチみたいなものを見つめ直すことにもなっているなと思います。

 例えば、一つの例として、大阪の頃から芸人アイドルグループ「ZiDol」をプロデュースしてまして。5人グループ(スーズ・高見、マユリカ・中谷、ニッポンの社長・ケツ、紅しょうが・稲田、男性ブランコ・浦井)なんですけど、ありがたいことにYouTubeとも連動させて多くのチケットを買っていただくということもしてきました。

 あと、骨が折れているように見える芸人の写真を集めた「骨折-1グランプリ」というイベントをやって、こちらもたくさんの方に見てもらうことになりました。

 …と口で説明をしていても、説明だけを聞いていたら「?」となるような内容だとも思うんですけど(笑)、まさにこの「?」が狙いで、そう思ってもらえるようなものをいかに作っていくか。舞台とテレビの間くらいの感覚なのかもしれませんけど、そういった領域で楽しんでいただく。

 「?」というところに力を込めてしっかりしたものを作って、お客さんにも、芸人からも「このライブは間違いない」と思ってもらう。それが好きですし、そういうところに喜びを感じる。改めて自分というものを噛みしめてもいます。

見据える今後

 といったところも、大阪では多くの人に知っていただくことができたし、実際に毎回記録的にチケットが売れてもいたんですけど、東京ではまた一からのスタートです。だからこそ、楽しいし、またこちらでの積み重ねをしていければと思っています。

 その先に、例えば、深夜のテレビ番組とか、ネット番組というものがあれば、本当にうれしいですね。僕は昔から内村光良さんや「さまぁ~ず」さんが好きだったので、そういった方々がされていたような番組、仲の良いメンバーが面白ことをただただやるような番組がいつかできたらなとは考えています。

 まだまだ道のりは険しいですけど、いつかそこにたどり着けるように頑張りたいと思っています。

 ただ、そうやって大きな目標にたどり着く前に、今の状況での課題もありまして。僕は大阪にいる頃から電車が嫌いで、仕事先には全て自転車で行っていたんです。

 その流れで東京でも今自転車で移動しているんですけど、土地勘が全くないのでフラッとその日の仕事場に自転車で向かって、走り出してから「え、1時間もかかるの?」となって突然の雨でずぶ濡れになったり…。まずは物理的な目的地の感覚をつけるところから始めたいと思います(笑)。

(撮影・中西正男)

■kento Fukaya(けんと・ふかや)

1989年9月10日生まれ。愛知県出身。本名・深谷健人。吉本興業所属。NSC大阪校33期生。コンビでの活動を経て、2017年からピン芸人に。「R-1グランプリ」では21年、22年、24年と決勝進出。今春から活動拠点を大阪から東京に移した。7月7日には東京・ヨシモト∞ホールで上京後初の単独ライブ「どらファンキー先輩」を開催。また、プロデュースする芸人アイドルグループ「ZiDol」のワンマンライブを7月14日に東京・神田スクエアホールで行う。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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