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トップ10の実力を見せつけ、マイアミオープンで、3年連続のベスト8に進出した錦織圭

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
マイアミで3年連続のベスト8を決めた錦織(写真/神 仁司)
マイアミで3年連続のベスト8を決めた錦織(写真/神 仁司)

錦織圭(ATPランキング6位、3月21日付け、以下同)が、マイアミオープン4回戦で、第17シードのロベルト・バウティスタ アグート(18位、スペイン)を、6-2、6-4で破り、3年連続で準々決勝に進出した。そして、マスターズ1000大会で2連続のベスト8となった。

当初は、スタジアムコートのナイトセッション第2試合に組まれていたが、試合進行が遅れたため、急きょグランドスタンドに変更され、試合は22時3分(マイアミ時間)から始まった。

バウティスタ アグートとはハードコートで初めての対戦となったが、錦織は、第1セット第1ゲームから、ステップインしてストロークを積極的に打ってブレークに成功した。

第2ゲームでは、錦織のストロークミスが続いて、ブレークバックを許すが、第3ゲームで再び錦織がブレーク。錦織は、速いペースでストロークを打つと同時に、展開が早いため、バウティスタ アグートは、終始後手にまわりミスが増えた。

「出だしから、すごく良かったと思います。ナイトマッチで、フィーリングが良かった。相手のミスもありましたけど、ボールが浅かったので、しっかり自分から中に入って打てた。それがすごく良かった点でした」

このように試合を振り返った錦織は、第1セット第3ゲーム以降は、一度もサービスブレークを許さず、トップ10の実力を見せつけて勝負を決めた。

錦織は、マイアミ大会で3年連続のベスト8に進出し、「ここ(マイアミ)はすごく合っているとしかいいようがないですね」と笑顔を見せた。

準々決勝では、第16シードのガエル・モンフィス(16位、フランス)と対戦する。対戦成績は、錦織の1勝0敗。モンフィスは、アクロバティックなショットを見せたり、広いコートカバーリングをする守備をしたり、マイアミで好調なプレーを見せている。

「(モンフィスとの対戦は)楽しみにこしたことはないですけど、やっぱりこれからもっと勝ちたくなる気持ちは強くなるので、楽しんでいる場合ではないです。やりにくい相手ではありますね。すごく粘り強いですし。ディフェンスがすごく固いので、その崩し方をしっかり考えて試合に臨みたいと思います」

錦織は、マイアミで2年ぶりのベスト4を目指すが、トップ10プレーヤーとしての真価が問われるような戦いが始まる。

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

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