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【宮城県 東松島市】奥松島の先端に存在!大切にしたい隠れたプライベートビーチ [宮戸地区]

Molly Chibaフリーランスライター(東松島市・宮城郡・塩竈市)

今回ご紹介するのは前々回に引き続き、宮城県東松島市の宮戸地区の大浜海岸に程近い、市内屈指のプライベートビーチ「乙女ヶ浜(おとめがはま)」をご紹介!

これまでご紹介してきたのは、約700年の樹齢と言われている伝説の巨木「むろの木(記事はコチラ)」そして、そこから約5分ほど登った先にあるのが、江戸時代に外国船監視所だった「大浜唐船番所跡 おおはま からせん ばんしょあと(記事はコチラ)」だ。
今回は、この「大浜唐船番所跡」を起点にして、奥松島(宮戸島)のほぼ端に位置するとても小さな海岸「乙女ヶ浜」までの道のりと、目的地の様子を写真を交えてご案内していこう!

「大浜唐船番所跡」から歩いてきた道を戻る途中に、分岐を示す看板があるのでその方向に従ってまずは進んで行こう。ここで改めて注意しておきたいのが服装と水分。乙女ヶ浜までの約1キロメートルの道のりは、少しの高低差と地面は場所によって土や岩という環境だ。足腰に負担がかかる場合があるので、少しずつ休みながら適度に水分補給して進もう。
また、現在(2023年8月時点)は夏場ということもあり、木々と植物が勢いよく生い茂り場所によっては、まるでジャングル状態。足元の道が見えない箇所や、草や木を手で掻き分けながら潜り抜けて進むポイントも多くあるので、できる限り頭や首元、足元などは虫や蛇などから守るために防備していこう。そして、筆者は実際に歩いていて助かったのが「木の枝」。背の高い草や、蜘蛛の巣など道中の障害物を避けるのにとても役立ったので、今後「乙女ヶ浜」に行く予定の方にはおすすめだ。
これらの諸注意事項から「冒険」のようなイメージが浮かび、気軽に行けないまたは気が引けてしまうかもしれない。実際に小さなサバイバルなのだが、それを越えた先の目的地は素晴らしい場所なので、是非お好きな方におすすめしたい場所だ。同時に、決して簡単な道のりではないので、1人ではなく複数人で安全に素敵な時間を過ごそう!

さて、前文でお伝えした大変な道を進んでいくわけだが、一方で「道順」については途中に道案内の看板がしっかりと建てられているので、案内に従って素直に歩き進めていくと目的地「乙女ヶ浜」に到着出来るので、そこは安心してほしい(※一部、看板のない分岐点が存在するが、どちらに進んでも同じ場所に合流)。苦労するのは生い茂る草木なので、上手く避けながら歩こう!途中、それらの合間から嵯峨渓(さがけい)の島々を眺めることも出来るので、撮影チャンスを見逃さないようにしていこう。

ややジャングル地帯を潜り抜けて、どんどん奥へと進んで行くと・・雑草と土の道から岩と砂の道に切り替わる箇所があり、そこからなんとなく『目的地までもうすぐ?!』と考えてしまうが、まだまだ。どんどん進もう!

撮影時に驚いたのが、蝶(ちょう)の数。もちろん季節にもよるが、道中には珍しい蝶が多く生息していて、上記写真はよく見かける「アオスジアゲハ」だが・・大人の手と変わらぬサイズの「クロアゲハ」など、あまり見かけない品種の蝶が数多く顔を出してくれた。昆虫好きの方には、かなり嬉しい場所かもしれない!

出発地点の「大浜唐船番所跡」から約15分ほど歩くと分岐看板があり、そこには目的地まであと0.4キロメートル(400メートル)とあるのだが、その区間が最も「ジャングル度」が高く(筆者は撮影時に引き返そうか悩んだ)大変!しかしながらゴールまであと少しなので、無理をしない程度に潜り抜けよう。

出発地点から約20分、茂みの中をくぐり進むと目的地「乙女ヶ浜(おとめがはま)」に到着!撮影時はあいにくの雨模様だったため、海の美しさが分かりずらいが、晴天時には奥松島の絶景が目の前に広がり、静かな環境でその景色を独り占めする贅沢時間を過ごすことが出来る。ヨガや釣り、ただただ海を眺める・・などなど、景色と共に楽しもう!

海岸向かって右側からは、沖に浮かぶ「波島」の姿をはっきり見ることが出来る。波島には白い灯台が立っているので、望遠カメラなどをお持ちの方は是非チェックしてみよう!

そして左側から見えるのは、波によって侵食された島の(岩肌の)壁。近くで見ると嵯峨渓らしい荒々しい岩の形状に、怖さも感じるほど!

その左側の砂浜奥に、ややくぼんだスペースがありそこに近づいてみると・・・

風除けになりそうな空間があり、そこから見上げた眺めが非常に美しく、岩の迫力を肌で感じられる場所なのだ。

一部をご紹介すると自然に削れ上がった岩の中に、木々の根っこがいたる所に入り込み、岩に根付いているのだ。侵食された岩肌は現代アートのように神秘的で、そこに怖さのスパイスも存在する。ビーチ自体はもちろんのこと、是非これらの岩を現地で直接見て触って、体感してもらいたいポイントだ。

今回は、宮城県東松島市の宮戸地区の大浜海岸に程近い「乙女ヶ浜(おとめがはま)」をご紹介してきた。前々回から同地区の「むろの木」、「大浜唐船番所跡」そして今回と続いてきたが、まだまだ他にも宮戸島(奥松島)の大自然を楽しめる場所は存在する。筆者は引き続き、素敵な場所を追いかけていくぞ。さあ、みんなで大自然を感じる冒険に出かけよう!

名称:乙女ヶ浜(おとめがはま)
住所:宮城県東松島市宮戸推山

フリーランスライター(東松島市・宮城郡・塩竈市)

Molly Chiba|日本出身|2022年2月からフリーランスのライターとして独立。日本と英国を拠点に活動中。日本国内の地域ニュースやコラムのほかに、日・英のサッカーに関するコラムを『Football Tribe Japan』に執筆中。2024年8月の「地域クリエイターMVA(Most Valuable Article)」を受賞。珈琲と自然と動物が好きです。

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