英国海軍 自律型ボートからミサイル発射:NATOとの共同軍事訓練で
英国海軍がポルトガルで行われたNATOとの共同軍事訓練で自律型ボート「MADFOX」からミサイル発射を行った。自律型ボートなので人間の軍人が判断しないで海上での偵察、監視、そして標的に向けてミサイルの発射を行うことができる。英国軍が海外の軍事訓練で自律型ボートからミサイルを発射するのは初めて。動画も公開している。
NATOの他のロボット兵器や自律型システムの訓練で「REPMUS」(Robotic Experimentation and Prototyping Augmented by Maritime Unmanned Systems)と呼ばれており2019年から行われている。
AI(人工知能)技術の軍事分野での活用は進んでおり、人間の判断を介さないで兵器が判断して標的を攻撃する「キラーロボット」と称される自律型殺傷兵器の開発も進んでいる。人間の判断を介さないで標的や人を攻撃して殺傷することが非倫理的、非人道的であると国際NGOやAI研究者、一部の国などが自律型殺傷兵器の開発と使用には反対している。
国連のグテーレス事務総長も自律型殺傷兵器の開発には反対を訴えている。しかし安全保障理事会の常任理事国5か国のうちアメリカ政府、ロシア政府、イギリス政府、フランス政府は自律型殺傷兵器の開発にも使用にも反対していない。中国政府は自律型殺傷兵器の使用には反対を表明しているが、開発することには反対していない。