4度目の金メダルを狙う最多得点者
パリ五輪におけるアメリカ代表チームの初陣となったセルビア戦で、両チームを通じて最多得点を挙げたのは、ケビン・デュラントであった。
35歳のデュラントは、オリンピック金メダリストに三度輝き、米国男子の歴代得点王だ。しかし、オリンピックのトレーニングキャンプが始まる数日前に左ふくらはぎの肉離れに見舞われる。7月27日の練習前、回復度を図るすべてのテストに合格したが、セルビア戦ではベンチスタートとなった。
ところが17分のプレーで、23ゴール2リバウンド。“KING”レブロン・ジェームズよりも10分少ないコート滞在で、21得点のKINGを上回った。5本放った3pを全て成功させ、9本中8本のシュートを決めるという圧巻の出来だった。チームも110-84で勝利した。
スティーブ・カー監督はセルビア戦の前、デュラントについて「今のところとても順調だ」と話していた。デュラントが第1戦でプレーするかと訊かれた際、「うまくいけばね」と応じていた。
その後、カー監督は、デュラントが先発するか、ベンチスタートかは決めていないと述べたが、メディアへの公開練習で、デュラントはアメリカ代表のセカンドユニットで練習していた。
4つ目の金メダルを目指すデュラントは、チームが先週後半にロンドンに到着するまで、コートサイドでのシュート練習を黙々とこなした。今回のドリームチームがフランスに到着した後、メニューを強化して開幕を迎えている。
デュラントは米国男子史上最多得点者である。セルビア戦終了時に、彼はオリンピックとFIBA ワールドカップでの総得点を663とした。パリでこの数字を、どこまで伸ばせるかにも注目だ。
男女を問わず、オリンピックでデュラントの1試合平均得点19.8得点を超えた選手はいない。東京五輪で20.7得点をマークしている。オリンピックでデュラントの平均得点を上回るアメリカ人選手も見当たらない。
今回、金を獲得すれば、4度の五輪を制した唯一の男子バスケットボール選手となるデュラント。セルビア戦の前にデュラント復帰について質問されたKINGは、「非常にインパクトのある動きだ。先日の練習でのケビンは、とても良く見えた。もちろん彼の躍動は続く。もしアメリカ代表チームに本来の彼が戻れば、それは我々にとって非常に大きな影響をもたらすだろう」と答えた。
デュラントから、目を離すな!