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イヤイヤ期を乗り切るコツ。子どもに選択肢を与えるときの重要なポイント!

保育士ごんちゃん保育士/チャイルドカウンセラー

こんにちは!しゃーごんです。

現在、保育士として地域の公民館や療育教室で親子遊び講座をしたり、地域の保健師さんと一緒に子育て講座にまわったりするような働き方をしながら、子育てに関する情報発信をしています。

今回はイヤイヤ期の子どもと過ごすときに、物事を少しでも穏やかに進めていくためのちょっとしたコツのお話です。

今回の記事の内容は音声配信(Voicy)でも聞くことができます。

▼次の行動を子どもに選択してもらおう

何か物事を進めたいけれど、子どもが「いや!」と主張してなかなか思うように物事が進まない時に、私がわが家の子育てでも仕事の保育の時にも大事にしているのが、子どもに選択してもらうことです。

私の娘も今2歳で、最近自己主張がとても激しくなってきていて、まさに「イヤイヤ期」という時期を過ごしています。

思い通りにいかないことがあったら、床に寝そべって「わ〜っ!!!」って泣いて自己主張することもあります。(笑)

この時期は、何をしようにもスッといかないことが多いので、毎日子育てしている親としては正直疲れることもありますよね。

0〜1歳のころであれば親のペースでスムーズにできていたことも、一個一個に子どもからの抵抗があるから大変です。

そもそもイヤイヤ期の子どもは「自分でやりたい!自分が思うようにしたい!」という自我が芽生えてくることで、思い通りにならないときにそれがイヤイヤとなって現れます。

そこで一つの方法として、次にする行動を2つの選択肢から子どもに選んでもらい、子どもがやりたいと思える状況を作って行動を促すのがオススメです。

例えば、服を着替えさせたい場合に、「この赤い服にする?それともこの青い服にする?」のように2つの選択肢から選んでもらいます。

ただこの選択肢を提示する時に、とても大事なポイントがあります。

▼選択肢を与える時に重要なポイント

それはその2つの選択肢が「親にとって、子どもがどっちを選んでもOKな選択肢になっていること」です。

例えば、先ほどの服を着替えさせたい例でいうと、赤の服を選んでも青の服を選んでもどっちであっても実際に着せられるものである必要があるということです。

2つ選択肢があるのに、親としては本当は赤を着てほしいと思っていたら、青を選んでも結局「赤にしようね」と赤を選ぶように誘導することになって、選択肢を与えている意味がありません。

選んだ子どもとしても、自分の意思が尊重されなくてイヤイヤがヒートアップしたり、そういうやりとりが何度も重なると「選んでも意味ないじゃん」と思ってしまいます。

そのためもし着せたい服が決まっている場合には、「この赤い服、こっちのお部屋で着替える?それともあっちのねんねのお部屋で着替える?」のように、どっちを選んでもOKで、赤い服が着せられるような選択肢になっていることがポイントです。

これは大人にとって好都合な選択肢を用意していることにはなるのですが、それでも大丈夫です。

なんでも親が勝手に決めてしまう状況と比べると、子どもは選択することを通して自分の意見が尊重されていることを感じられますし、行動に移してもらえる確率も上がります。

人生って、選択と決断の連続だと思いませんか。大人も毎日何かしら選んで決めながら、日々を重ねていっていますよね。

最初は親と一緒に2択から始めて、年齢が上がるにつれていくつかの選択肢から、大人になれば多種多様な選択肢から選んで決めていけるようになります。

物事を自分で決めている感覚を自己決定感といいますが、この自己決定感は自己肯定感を構成する要素のひとつで、自分で決めることが習慣になっていれば自然と自己肯定感も上がっていきます。

だから子育てにおいて、子どもが自分で選択する機会というのはとても大事なものなんですね。

今回はイヤイヤ期の対応についてのお話ですが、0歳でねんねの頃など「自分で決めることなんて、できるのかな?」と思うような頃から取り入れることができます。

「このおもちゃとこのおもちゃどっちで遊ぶ?」と聞いて、なんとなく興味を示してるほうを選んで遊ぶなどして、小さい頃から子どもに選択の機会を与えながら関わっていくのがオススメです。

▼選択肢を与えても「どっちも嫌!」となる場合

子どもに選択肢を与えても「どっちも嫌だ!」となることもありますよね。こうなった場合は、一旦やめます。

先ほどの例で言うと、服を着替えさせようとするのを一旦やめるということですね。

もう「どうしても今じゃないといけない!出かけないと間に合わない!」という場合は、イヤイヤ言ってても着替えさせないといけないこともあるかもしれませんが、そうじゃない場合は一旦着替えさせることに奮闘するのをやめます。

「だよね〜。いまは着替えたくないよね〜!じゃあ着替えたくなったら言ってね〜。」と言って、今はタイミングじゃないんだな、と思ってやめていいと思います。

そして、子どもが次に何かしたいと自分から言ってきた時に、それにくっつけて「じゃあ着替えてからにしよっか」とサッと提案するとうまくいくことが多いです。

例えば、子どものほうからこれで一緒に遊びたいと言ってきたり、何かおやつ食べたいと言ってきた時って、そのしたいことが楽しみとして次に見えているので、やりたくなかった着替えも、したい気持ちになりやすいんですよね。

この話は、下記の関連記事でも話していますので、興味がある方はぜひご覧ください。

こんなふうに、ときにはイヤイヤに真っ向勝負せずに、タイミングを見て乗り切るというのもいいんじゃないかな〜と思います。

ぜひお子さんと過ごす日常で、できるところから試してみてくださいね!

最後まで読んでくださりありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう!

保育士/チャイルドカウンセラー

国立大学で子どもの自立支援について研究中の子育て支援保育士。九州大学教育学部卒。2019年2月に女の子、2021年11月、2023年10月に男の子を出産した3児の母。HSP(Highly Sensitive Person)の気質を持ち、人生で2度のうつ病を経験。現在はがんばりすぎるのをやめて「無理せず自分らしく」がモットー。育児のお役立ち情報やライフハック、子どもと楽しく過ごすための遊び心などを発信。

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