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タイガー・ウッズ、障害が残ることを覚悟した日々を乗り越え、ついにゴルフ場に戻ってきた!

舩越園子ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授
(写真:ロイター/アフロ)

「タイガー・イズ・バック!(タイガーが戻ってきた)」

米ゴルフ界にも世界にも、そんな声が一気に広まった。

今年2月の交通事故で右足に重傷を負ったウッズは、以来、公けの場にほとんど姿を見せることなくリハビリに専念していたが、そのウッズが、ついにゴルフ場に姿を現わし、「タイガーが戻ってきた」と歓喜の声が広まっている。

ウッズの姿が目撃されたのは、10月9日(米国時間)の朝だった。フロリダ州内で開かれたジュニア大会の開催コース。大会に出場する長男チャーリーくんを見守り、応援するためにコースへやってきたウッズは、半袖短パン姿。重傷を負った右足の大半が医療用サポーターで覆われていたものの、松葉杖も、杖も、持ってはおらず、練習場の打席で球を打つチャーリーくんの後方に自分の足で立っている様子が写真に収められ、SNSで拡散された。

ウッズは右手でクラブを1本持ち、そのクラブを杖がわりにしながら立っていたものの、その様子から痛々しさや弱々しさは感じられない。

その後、ウッズ自身のツイッターのアカウントには、別の写真も掲載され、杖がわりにしていたクラブを置き、両足に体重をかけてまっすぐ立ってスマホをいじる様子も公開され、今にも歩き出しそうな活力さえ溢れ出しているように感じられた。

さらに、別のSNSでは、ウッズが「ご近所さん」であるジャスティン・トーマスの両親と一緒に乗用カートに乗っている写真もアップされ、ウッズが元気に回復していることが次々に伝えられて、ゴルフファンはみな安堵と喜びで沸き立っている。

ウッズは今年2月にロサンゼルス郊外で生命さえ危ぶまれるほどの大きな交通事故を起こした。幸い命に別状はなかったが、右足に重傷を負い、リハビリ生活へ。以後、リハビリに専念していることだけは伝えられていたが、公の場に姿を見せることはほとんど無かった。

9月に開催された米欧対抗戦のライダーカップの際は、米国キャプテンのスティーブ・ストリッカーと密に連絡を取り、姿を見せずとも遠隔操作でチームメンバーにエールを送りながら米国チームを19対9の歴史的圧勝へ導き、「陰のドン」を演じたと言われたばかりだ。

ウッズととても親しい米メディアによれば、「タイガーは一時は身体に障害が残ることを覚悟していた」という。しかし、こうして元気にゴルフコースに現れ、息子のスイングを見守った姿を見ると、ウッズ自身が再びゴルフクラブを振る日の到来も夢ではないと思えてくる。

そんな日が来てほしい。もはや、その日の到来は「奇跡」ではなく「現実」に近づきつつある。

ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学・客員教授

東京都出身。早稲田大学政経学部卒業。百貨店、広告代理店勤務を経て1989年に独立。1993年渡米後、25年間、在米ゴルフジャーナリストとして米ツアー選手と直に接しながら米国ゴルフの魅力を発信。選手のヒューマンな一面を独特の表現で綴る“舩越節”には根強いファンが多い。2019年からは日本が拠点。ゴルフジャーナリストとして多数の連載を持ち、執筆を続ける一方で、テレビ、ラジオ、講演、武蔵丘短期大学客員教授など活動範囲を広げている。ラジオ番組「舩越園子のゴルフコラム」四国放送、栃木放送、新潟放送、長崎放送などでネット中。GTPA(日本ゴルフトーナメント振興協会)理事。著書訳書多数。

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