【Yahoo!ニュース エキスパート】編集部が選ぶ11月の月間オーサー記事が決定 #MVA
Yahoo!ニュース エキスパート オーサー編集部が選ぶ、11月の「オーサーMVA(Most Valuable Article)」が決定しました
オーサー記事が目指す世界観、「発見と言論が社会の課題を解決する」「文化の発展に寄与する」 を体現している記事を選出する「オーサーMVA」。 厳選した2本の記事を、筆者の受賞コメントとあわせてご紹介します。
今月の受賞者
・斉藤徹さん
・重見大介さん
MVA受賞記事とあわせて、選出理由と受賞者のコメントをご紹介します。
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■増え続ける高齢者の選挙に参加できない「投票難民」(斉藤徹)
若年層の政治離れが叫ばれるようになって久しいですが、実は80歳以上の年齢層の投票率も下がっています。その理由と、これからさらに高齢化を迎える日本においての郵送投票の現状と活用の提言をしています。
編集部の選出理由
10月に第50回衆議院選挙が行われ選挙への関心が高まったタイミングで書かれたこちらの記事は、広く知られている若年層の低投票率だけでなく実は80歳以上の年齢層の投票率も低くなっているという課題をグラフを用いてわかりやすく紹介しています。また、日本における郵便投票の利用率の低さや利用要件の厳しさについても指摘しており、進む高齢化と投票所の減少の中で、現状のままでいいのかという問題提起を行っている点を評価しました。
斉藤徹さんの受賞コメント
今年90歳になる父親と会話した折の、「この10年ほど選挙に行っていない」という声が、今回の記事の起点になりました。少子高齢化が進む中で、一般的には「シルバー民主主義」と言われるように、高齢者の政治的影響力の高まりのみが指摘されていますが、実は後期高齢期となると、日常活動にさまざまな支障が生じる人も多く、選挙に赴きたくとも諦めてしまう人も多いのです。「人生100年時代」という威勢の良い掛け声だけでなく、実際にいくつになっても社会参加が可能な社会の構築が重要であるという視点で執筆いたしました。
■少子化が進む日本でこそ知っておきたい、男性のSRHRとは?(重見大介)
「SRHR(Sexual and Reproductive Health and Rights)」という、女性にフォーカスされがちな性と生殖に関する健康と権利について、男性に焦点を当てて、重要なポイントや日本社会における課題、それを解決するための提言などを詳しくまとめた記事です。
編集部の選出理由
男性における不妊治療、避妊等の性教育、性感染症といった「性や生殖」にまつわる問題は、女性と比べて情報量や社会的サポートが十分とは言えません。産婦人科医として主に女性の課題を発信し続けている筆者は、少子化が進む日本では「男性のSRHR」も重要な視点、権利であると訴えます。日本社会が抱える課題や他国の状況、課題解決のためのプランなどを具体的かつ幅広く解説した本記事は、「SRHR」というワードとともに、正しい認識が広まるきっかけを与えてくれる一本といえます。
重見大介さんの受賞コメント
日本はジェンダーギャップ指数が低い一方で、近年では女性の健康課題への注目が高まり、改善が進んでいます。これは、すべての人が健康で充実した性と生殖の生活を送り、その権利が保障されることを目指すSRHR(性と生殖の健康と権利)を考える上で重要な一歩です。しかしながら、男性のSRHRは未だ十分に議論される機会が少なく、少子化が進む日本ではこの課題が一層重要な意味を持っているとも考えられます。本記事が、男性のSRHRに目を向け、すべての人が互いを尊重し支え合える社会を築くきっかけになれば幸いです。
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Yahoo!ニュース エキスパートの「オーサーMVA」は、毎月中旬に「Yahoo!ニュース エキスパート公式」の記事で発表しています。
コメンテーターコメントから選出した「MVC」も同時に発表していますので、ぜひあわせてご覧ください。