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「かっこよすぎ」射撃で銀のキム・イェジのその後…ファッション誌グラビアや20社のCMオファーも!?

金明昱スポーツライター
ファッション誌に登場したキム・イェジ(写真・「Wコリア」公式サイト)

 パリ五輪が閉幕したあと、日本ではメダリストのテレビ番組出演が現在も続いているが、韓国でもそうした雰囲気は同様で、選手たちは多くの番組出演に引っ張りだこのようだ。

 特に射撃女子10mエアピストルで銀メダルを獲得したキム・イェジは、試合中の立ちポーズがあまりにもクールでかっこよすぎると話題になり、イーロン・マスクも「X(旧Twitter)」で「彼女はアクション映画にキャスティングされるべきだ。演技は必要ない!」と絶賛。その名が一気に世界に広がると、帰国後には各方面に引っ張りだことなった。

 8月19日には韓国のエンターテインメントマネジメント会社とエージェント契約を結び、競技以外でも本格的な活動開始を宣言。キム・イェジ自身も「射撃という競技に多くの人たちが興味と関心を持ってくれれば」と語っており、現在も多くのテレビ番組に出演して、競技の魅力を伝えている。

 その後、すぐに高級ブランドの「ルイ・ヴィトン」のモデルを務めたほか、ファッション誌「Wコリア」にはグラビアで登場。本誌掲載のカットが数点、サイトに上がっているが、アスリートとは思えないモデルのようなインパクトのある写真ばかりだ。

「映画のオファーはまだ来ていない」

 「Wコリア」でのインタビューではオファーがあったときの心境についてこう語っている。

「まず、『なぜ私?』と思いました。ほかのメダリストもたくさんいるのに、なぜ私なのか。イーロン・マスク氏がなぜ私について語ったのか?今も気になります。私は中学校の時から射撃をしてきて、ずっと同じ生活をしてきたにもかかわらずです。国民のみなさんが、五輪のスターとして記憶している時間は思ったよりも短いです。それで私がメディアにたくさん出ることで射撃のことも思い出してくれると思いました。それで私もこれから『射撃が上手なキム・イェジ』として記憶に乗りたい」

 また、9月4日に放送されたMBC「ラジオスター」に登場したキム・イェジは、映画のオファーがあったのかと聞かれ、「まだオファーは来ていないです」と回答。

「射撃の人気が上がればいいのですが、スポーツ選手だけでは限界があるという思いもありました。トレーニングに影響を与えない程度にできるのであればやってみたい」と映画出演にも前向きだ。

「子どもにとってかっこいい母でいたい」

 さらに驚くべきはCMオファーの数だ。番組内でキム・イェジは「化粧品、帽子、ゲーム、ジュエリー、健康食品などのCMオファーが20社ほど来ています。ただ、これから試合も続くので保留の状態です。雑誌の撮影オファーもあちこちから来ています」と話している。

 五輪でメダルを獲得したことで、人生がガラリと変わったわけだが、数々のオファーにも前向きなのは「射撃という競技を多くの人にしってもらいたい」という思いがある。

 さらにもう一つ、6歳の娘を持つ母でもあるキム・イェジは「子どもが私を見たときにかっこいいと思うような母になりたかった」とも語っている。家族のためにがんばる母の姿を見せたいという思いも様々な活動の原動力になっている。

次はドラマや映画出演の可能性も十分にあり、そのたびに話題になるのは必至だ。

スポーツライター

1977年7月27日生。大阪府出身の在日コリアン3世。朝鮮新報記者時代に社会、スポーツ、平壌での取材など幅広い分野で執筆。その後、編プロなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めたあと、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。11年からは女子プロゴルフトーナメントの取材も開始し、日韓の女子プロと親交を深める。現在はJリーグ、ACL、代表戦と女子ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。

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