地元の日常に寄り添う創業53年の長浜ラーメン店〈支店なのに昼夜を問わず連日賑わう人気のソウルフード〉

ラーメンアンテナ｜福岡のラーメンを愛する地元民の一日一麺

7/22(月) 7:01

福岡県福岡市城南区長尾に本店を構える「長浜御殿」は、1971年（昭和46年）創業の今年53年目という「長浜屋台」を起源とする、歴史ある豚骨ラーメンの老舗店。その支店として1978年（昭和53年）に福岡県福岡市博多区の「美野島」にて開業した〈長浜御殿住吉店〉は、昨年（2023年）の3月に建物の老朽化により一旦閉店し、2ヵ月後の 5月に場所をわずか50mほど移し復活。支店なのに本店のような貫禄で、46年目を迎えた地元の人々の日常に寄り添い愛され続けている老舗のお店だ。実際の住所は、住吉に隣接する「美野島」という場所で、博多駅からもさほど遠くない立地で、近年は飲食店が急増中の人気のエリアである。

今も変わらず地元民のオアシスとして人気

昨年、移転はしたものの、その人気は衰えることを知らない。正式な看板等の表記は〈長浜ラーメン餃子長浜御殿住吉店〉。自身は、仲間内で飲みに来ることもあるが、ほとんどの時間を一人での食事や飲み、シメのラーメンで訪れることが多い。そのためお昼に来店することはほとんどなく（通し営業なので）夕方以降に訪れる機会が多い。

最も多く通っている気取らないお店

いろいろなシーンに対応できる便利な場所で、ここ数年で最も多く通っている気取らないお店。しかも、通し営業ということもあり、いつでも訪れることができる安心感もある。ここ5年ほどは、ひと月に2回くらいのペースで通い続けていて、今年も同様のペースで12杯のラーメンをいただいている。

地元民の日常食としての長浜系豚骨ラーメン

日頃は地元民の日常食として昼夜を問わず、屋台のような感覚で飲み食いできてくつろげる空間。基本的なお客さんは、地元の住吉エリアにお住まいの方や福岡市近郊の方々がほとんど。それが今年のはじめに「バナナマンのせっかくグルメ」に紹介されてからの一時期、福岡市外の方や観光系の方々も多く訪れるようになっていた。それから半年が過ぎ（店内を見渡す限りではあるけれど）今はいつもの日常を取り戻した感じになっている。

忙しい日々が続き1ヵ月半ぶりの訪問

久しぶりの訪問はもう我慢の限界。陽が落ちる寸前の時間帯。当然ながら先客も多くテーブルは、ほぼ埋まる盛況ぶり。カウンターの一番手前の席が空いていたのでそこに座り落ち着く。まずは生ビールとともに、おでんの「たまご」のほかに「チーズ天」と「なんこつ天」を注文。

気持ちがほぐれたところで「餃子」を注文し、生ビールから芋焼酎の水割りに切り替えるところで、長浜御殿といえばの「吹上焼酎」が、350円から450円に値上がりしたという残念なお知らせが店長から飛び込んできた。

ただ、もともとが破格値の350円なので何の問題ないと思っていたら、代わりに新しく「霧島」が350円で提供できるという報告もあり、そちらの水割りを一度いただくことにした。さらに、ご飯ものが食べたくなり「おにぎり」を追加注文。

まったりとした時間を過ごしながらジョッキにナミナミと入った焼酎を途中「霧島から吹上」に変え、数杯重ねているうちに酔いがクルクルと回ってきたところで、シメのラーメンをいただくことに。

疲れた体に「ニンニクラーメン」の最適解

待つこと少々。配膳されたシメの一杯は、メニューには無い「ニンニクラーメン」。長浜系の豚骨ラーメンの中では濃度の高いほうではあるものの、あっさりとした味わいで老若男女誰もが食べやすい逸品。そこに搾りたての生ニンニクの香りと味わいが加わることで、疲れた体に力がみなぎるような一杯になる。

福岡の豚骨ラーメンのお店には「生ニンニク」と「ガーリックプレス」を卓上に常備しているお店が多く存在する。しかし、そうでないお店も当然あり、ココ〈長浜御殿住吉店〉は後者になる。ただお店側では、生ニンニクも準備していて注文の際忘れずに「ニンニク」を追加する意思を示せば、あらかじめ丼碗のフチに生ニンニク2〜3個分搾ってもらえるというシステムになっている。この場合のニンニクは「無料サービス」なので、ぜひおすすめしたい仕様。とてもリフレッシュできた一日で、ごちそうさまでした。

長浜御殿は「住吉店」以外のお店も人気

長浜御殿グループをチェーン展開で運営しているのは「ウエキフーズ」さん。現在4店舗を擁するブランド「長浜御殿」は、福岡県福岡市城南区長尾の「長浜御殿長尾本店」、同城南区堤の「長浜御殿堤店」、同早良区荒江の「長浜御殿荒江店」。さらに別ブランドで同中央区長浜の「博多屋台一心亭本店」も、同じグループ店。どこのお店も地元に寄り添った歴史ある人気店なのでお昼の時間帯は特に混み合う。また各店、基本的には同一レシピによる豚骨ラーメンを提供しているので同じ味をいただくことができる（※厳密には各店ごとで豚骨スープを炊いているので若干の違いはあります。さらに一心亭本店のみ違うカエシを使用していて長浜御殿各店とは違う味になっています）。