【宮城県 松島町】閑静な住宅街の小さなアートギャラリー[Art Gallery Atelier 禅]
宮城県松島町の「瑞巌寺(ずいがんじ)」奥に広がる住宅街の中に、珈琲豆の色をした小さな四角い建物を発見。随分と前からその存在には気づいていたが、なんだろう?とクエスチョンマークを抱いたままだった。
四角い建物の壁に取り付けられた更に四角い看板には「Art Gallery Atelier 禅(あーと ぎゃらりー あとりえ ぜん)」という名前と「どうぞご自由に」の手書きの文字。
これは何やら楽しそうだぞ!と、アンテナが立ち上がった筆者は、早速中へお邪魔することに。皆さんにご紹介していこう!
まず先に、このアートギャラリーの具体的な場所をご紹介。瑞巌寺の'入り口前'(チケット発券機が設置してある)の道を、JR松島海岸駅とは逆方向へと歩くと、蓮池(はすいけ)を確認することができる。そこを通り過ぎて道なりに少し歩こう。すると、上記写真の'道案内看板'があるのだが、そこから直線上に先を見つめると・・・!アートギャラリーがあるのだ。
さて、ギャラリーだが白い壁のエントランスに、パッと目を引く抽象的な現代アート。
2作品の内の1つは、海外でも受賞歴のある作品。アトリエのオーナーであるAmano Hirofumi(あまの ひろふみ)さんは、松島町ご出身なので「松島」を題材にして描き上げたそうだ。じっくりと作品を見ると、実は松島を象徴する'自然や物'の色が取り入れているのがわかる。
例えば、松島の3つの橋(福浦橋・渡月橋・透かし橋)は全て赤い色なので、作品にもその赤が力強く表現されている。
オーナーは、2015年に自身のアトリエ兼ギャラリーとして「Art Gallery Atelier 禅(あーと ぎゃらりー あとりえ ぜん)」を開設。松島町にあまりアートを楽しめる場所が少なかった為、自分で開設に至ったという。素晴らしい実行力!それ以前は自宅を仕事場としてひたすら絵を描いていたそうだ。
一般的にアトリエと聞くと、絵描きとしては自分の世界に集中する場所、つまり秘密基地のような、はたまた心臓部分のようなイメージがあった為、気軽に誰かが中に入れるアトリエというのは非常に珍しく、希少。アートが好きな人々にとっては、この上ない有り難さがある。
ギャラリーに足を踏み込むと、真っ白な壁にたくさんの技法で描かれた作品が取り囲むように展示されていて、驚いた筆者は目の丸くして思わずぐる〜りと見渡す。
そこには、ふわりとした幻想的な世界のものや、抽象的だけど動きのある世界観が広がっていたり、全てが同じ系統ではない為、とにかく面白い。
そして、描かれた作品や道具などが、自分たちのお気に入りの場所にすっぽりと収まっていて、しっかりと'アトリエとギャラリー'が混ざり合った空間、'新しい世界'が広がっていた。
作品自体の物語や、それを生み出すきっかけとなった背景など、直接オーナー自身から話を聞けるのも貴重で、そして嬉しいこと。作品や建物はもちろん芸術的なのだが、オーナーであるAmano(あまの)さん自身も'アート'の様な雰囲気で、とにかく面白い方!(撮影時、筆者はほとんど笑っていた)是非、皆さんも緊張をせずにふらりと立ち寄り、素敵な時間を過ごしてみて欲しい。
アトリエ禅の中では、展示作品の見学・オーナー自らによる作品の説明・作品購入(ポストカードサイズ)が可能。また、美術作品について撮影をする際には、必ず相談をしてから行おう(※記事内の美術作品画像の二次使用・無断転記はご遠慮ください)。
東松島市、松島町には気軽に芸術に触れられる場所はまだまだ少ない。そんな中で身近で見学できるギャラリーの存在はやはり貴重。誰もが自由に感じて楽しめるアートの世界は、人よって感じる内容もさまざま。
さあ、友人や家族など、皆を誘ってアートの世界を体感してみよう!
名称:Art Gallery Atelier 禅(あーと ぎゃらりー あとりえ ぜん)
住所:宮城県宮城郡松島町松島字町内151
営業時間:9:00 - 17:00
定休日:水曜日
※オーナーAmano(あまの)さんの公式インスタグラムでは作品の閲覧が可能です。
気になった方は是非チェックしてみよう!