魚の刺身は「釣りたて」よりも寝かせた方が美味しい理由
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釣り人といえば自分で魚を調達できるので、誰よりも新鮮な魚を入手できるのですが、実は釣り人の多くはいわゆる釣りたての魚を美味しいとは思わないのをご存知でしょうか?
そこで今回は、そんな釣りたての魚があまり美味しくない理由について紹介したいと思います!
釣りたての魚はどんな状態?
釣りたての魚といえば、どんな印象がありますか?
きっと「鮮度が抜群だから美味しそう!」というざっくりとしたイメージしかないと思います。
ですが実際は、たとえばスズキなどの魚だと食べてみると「歯ごたえがあって、味が薄くてなんだか水っぽい」ことが多いです。
一方、寝かせた魚はもっちりとした食感で、魚の旨味がしっかりしています。
なぜこのような違いが生まれるのでしょうか。
その① 旨味成分が少ない
一つ目の理由は、釣りたての魚は旨味成分が少ないからです。
魚の旨味成分には「イノシン酸」や「グルタミン酸」などの成分がありますが、これらはタンパク質などの物質が分解されて生成されます。
ですが釣りたての魚はタンパク質等の分解が進んでいない状態で、旨味成分があまり生成されていません。
そのため、寝かせた魚と比べて味が薄く感じられてしまうのです。
その② 水分が適度に抜けていない
二つ目の理由は、水分が適度に抜けていないからです。
よく言えばみずみずしいのですが、先の旨味成分が生成されていないことも相まって、味が薄く水っぽいものに感じてしまいます。
一方、魚は寝かせる過程で水分が適度に飛んでくれるので、旨味成分の量が変わらない場合でも、水分が抜けた分だけ味が凝縮されるので旨味が濃く感じられます。
また水分を適度に抜くことで、魚の臭みも一緒にケアすることができるので、食べた時の生臭さも軽減することができるんです!
釣った魚を美味しく食べるには?
では釣った魚を美味しく食べるにはどのようにすれば良いのでしょうか?
それは釣った魚をその日のうちに食べるのではなく、冷蔵庫で寝かせてから食べると美味しく食べることができます!
内臓や血液、ぬめりの処理をした上で冷蔵庫で寝かせると、魚のたんぱく質などの物質が分解されて、旨味成分が生成されます。
寝かせる前後で比較してみた
それでは同じ魚を寝かせる前後で比較してみました!
今回使用したのは、釣ってきたクロダイです。
まずはこちらが寝かせずに調理したクロダイの刺身です。
見た目は淡いピンク色で、なんだかハリのある感じがします。
ですが食べてみると食感はしっかりしているのですが、どこか味が薄く水っぽい感じ。
これはこれで美味しいのですが、少し物足りない感じがします。
そしてこちらが3日程度寝かせたクロダイの刺身です。
色味は先ほどのクロダイよりも濃くなり、また先ほどよりも身が透き通ったような色をしています。
こちらを食べてみると、食感はもっちりとしていて、白身魚特有の旨味が濃縮された感じ。
同じ魚を食べているとは思えません!
釣りたての魚をその場で食べると聞くとロマンはあるのですが、美味しさを追求するなら断然寝かせた方が美味しいですね。
今回は釣りたての魚があまり美味しくない理由について紹介しました!
別の記事で釣った魚をひと手間で美味しく食べる方法を紹介しているので、興味がある方はぜひご覧ください。
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