台風12号は沖縄を指向、一方新たにダブル熱帯低気圧が発生、今後の複雑な動向は?
台風12号は先島諸島に長丁場の荒天をもたらす?
上図は、きょう9日(金)午後3時発表の台風12号の最新の予報円です。
今後も発達しながら北上を続け、あさって11日(日)には、沖縄の先島諸島にかなり接近するでしょう。そして接近するとともに速度を10キロ以下に落とし、14日(水)頃にかけて、ノロノロと先島諸島付近を北上する見込みです。
先日の大型台風11号とは違い、今のところ、コンパクトな台風ですが、強い勢力に発達し、最大瞬間風速50メートル程度で北上するため、進路にあたる先島諸島では、かなり長丁場の荒天に見舞われるおそれがあります。
さらに週明けの予報円は大きくなっており、沖縄地方で速度ダウンするとともに、迷走気味となる可能性もありますが、この台風12号の動きに影響をもたらす可能性があるのが、太平洋に発生しているダブル熱帯低気圧の存在です。
ダブル熱帯低気圧の複雑な動向は?
タイトル画像にある通り、きょう9日(金)、日本の南東海上に相次いで2つの熱帯低気圧、ダブル熱帯低気圧が発生しました。
上図はあす10日(土)からあさって11日(日)にかけての予想天気図ですが、
ダブル熱帯低気圧のうち、東側(右側)にあるものは北寄りに進み、日本のはるか東海上を北上する計算が大勢を占めています。
一方、西側(左側)にあるものは小笠原付近を西進して、日本の南海上を指向する計算が多くなっていますが、進路、勢力ともに不確実性が大きく、台風12号に吸収されるように消滅してしまう計算がある一方、単独で発達し、台風と思われる勢力に発達するような計算も見受けられます。
また少数派ですが、ダブル熱帯低気圧同士が相互干渉を起こし、より動向が複雑になるような計算や熱帯低気圧と台風12号が相互干渉を起こし、台風12号が迷走するような計算も散見されますので、今後の動きにご注意ください。