自慢の白餡たっぷりの「巌流焼」はふっくら香ばしい皮と好相性!巌流島の戦いにちなんだ名物はいかが?
夏!夏と言えば海!!海に纏わる和菓子をご紹介…と、言いたいところですが。今回はちょっと視点を変えて。海も深く関係している和菓子ではありますが、どら焼きなのです。
国内外問わず海辺のリゾート地に人々が集う季節。美味しいフグやタコをはじめとする海産物に恵まれた港町、山口県下関市。下関市は日本史に多大な影響を与えた代表的な出来事がいくつかありますが、その中でも海に囲まれた巌流島での決戦、宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘は授業で習ったという方も多いのでは?
今回は四方を海に囲まれた巌流島にまつわるお菓子、「巌流本舗」さんの「巌流焼」をご紹介。
創業1921年、元々は同市で「菓舗 梅月堂」さんという屋号でしたが、50年程前に現在の屋号に変更。
その屋号でもある巌流の文字と焼の文字が刻印されたどら焼きは、ある程度お日保ちのするお土産品のどら焼きとしては、開封時に立ち上るにおいが非常に香ばしいというのがまず珍しいと思った第一印象。
ぴったりと縁が閉じているスタイルのどら焼き特有の金色の輪がまたたまらないんですよね。ともすれば、皮は薄いものかと思いきやそういうわけでもなく。中心はしっかりとした厚みがあり、質感的にはふんわりとしたやや水分量が少なめな印象。
しかし、そこで終わらないのが巌流焼の真骨頂!丁寧に炊き上げられた北海道産の手いんげん豆の白餡は、自慢の逸品とおっしゃるのも納得の滑らかさと素朴な豆の甘さが見事に遺憾なく発揮されているのです。とろりとした餡の部分、そして温もりと親しみやすさのある、甘く蜜をたっぷり含んだ豆。
そのおかげで、無骨というとやや極端すぎではありますが、いささか力強さのある生地と相性は抜群。女性的な柔らかさのある白餡が口の中でどら焼きの皮を抱きしめるようにひとつになっていく味わいはオリジナリティすらも感じます。
珍しいものを、というきっかけがはじまりだったという巌流焼は70年以上愛される名物となり、お土産だけではなくアンテナショップなどでも販売されているとのこと。
確かに、故郷のどら焼きは白餡なんだよ、とちょっと誇らしげに自慢したくなるような気がするかもしれません。
巌流本舗さんには、あとから発売された小豆餡のどら焼き「おそいぞ武蔵」も販売されております。これはセットで購入するしかありませんね。
最後までご覧いただきありがとうございました。
<巌流本舗・彦島店>
公式サイト(外部リンク)
山口県下関市彦島江の浦1-5-2
083-266-8222
9時~17時
定休日 元旦