【富士宮市】2年に1度の富士川の水が本来の姿を取り戻す日!FUJIKAWA FREE TO FLOW
長野県・山梨県及び静岡県を流れる日本三大急流の一つ富士川。
昔から甲斐と駿河を結ぶ水運の要路となり、人々の暮らしに密着している富士山からの恵みが集まってできた河川です。
通勤時には毎回富士川を渡るので、私にとってはとても馴染みのある川でもあります。
12月8日、富士宮市内房の『ナチュラルアクション』さんで、2年に1度の『FUJIKAWA FREE TO FLOW』が開催されたので参加してきました!
もちろん、私、ラフティングは初めてです…
受付を終えて慣れないウエットスーツを着るのに悪戦苦闘(笑)
上からスプレージャケットを着て、ライフジャケット、ヘルメットを装着したらバスでスタート地点である畠山付近の川辺へ。
サツキマスの放流
畠山付近の川辺では、芝川観光漁業協同組合(芝川漁協)の方々から子どもたちがサツキマスを受取り、富士川へと放流しました。
サツキマスは一度海に降り、産卵とために生まれ育った川に戻って来るそうです。
来年また富士川に戻って来てね。
放流されたサツキマスは元気良く、川の中へ泳いで行きました。
ラフティング体験
そしていざボートに乗り込みラフティングスタートです。
いつも橋の上から見る景色とは違い、川や自然の偉大さを感じる景色に、思わず喚起!
こんな場所をいつも何気なく通り過ぎていたと思うともったいない気がしました。
『はげポ(激しいポイント)』では、全身がずぶ濡れになるくらいの水しぶきを上げるスリルと快感に思わず笑いながら悲鳴!
こんなに心の底から楽しんだのってどのくらい振りだろう…なんて感傷に浸る余裕もないくらいの体験でした。
2年に1度の富士川の水が本来の姿を取り戻す日とは…?
戦前の1943年当時、戦争に備えアルミニウムの精錬の為に使う電力を確保する必要があり、電力確保のために、毎秒75トンの取水が一民間企業に許可されていました。
当時定めた取水量は現在まで、時代の流れと社会の変化に動かされることなく続いています。富士川の水の9割以上が、中流域で取水され、山の中のトンネルを流れ、最後は直接海へと放水されてしまっています。
12月8日は、導水管の点検の為、発電所の取水が止まる日。
2年に1度の富士川の水が本来の姿を取り戻す日なのです。
『FUJIKAWA FREE TO FLOW』テーマは『つながり』
まるで氷の結晶のように見えるロゴマーク。
これは『心の中にある〝水″への想いは一滴一滴の水玉。その水玉たちが交じり合い、心の花を作り出す。この結晶花を、人はそれぞれ違った形で持っています。その花同士も尊重し合いながら混じり合いたちまち大きく鮮やかな花を作り出す。そんな繋がりであり続けたい。』とイメージされたもの。
人と自然が共存する未来のために、私たち自身が大切な人たちと繋がって思いを1つにできたら…
会場にいる方々とは仲間という絆が生まれていて、人と人、人と自然を繋げてくれる不思議な魔法がそこにはありました。
富士川の課題
9割以上の水が中流域で取水されている富士川。
流れる水が少ないことで、川に生きる生物も減少しており、鳥も減り、流域の自然は枯渇して、富士川の河川環境が急速に悪化の一途を辿っています。
2023年2月には富士川に河川維持流量が設定されましたが、決定された維持流量が川に還ってくるかどうかは、水利権を持つ発電事業者次第で、まだ河川環境は改善されていない状況です。
川について…
子どもの頃、タモを持って川に遊びに行きました。メダカやカニを捕まえたり、暑い日にはじゃぶじゃぶ川に入ってびしょ濡れになってお母さんに怒られたり…
みなさんにもそんな思い出がありませんか?
最近、川で遊んでいる子どもを見かける事は稀です。
きっとそうした自然との出会い、魅力がなくなったことを子どもたちが気付いているからではないでしょうか。
『FUJIKAWA FREE TO FLOW』に参加して、大いなる自然の中、心底笑って楽しみました。
自然は私たちにいろいろなものを与えてくれます。
しかし私たちは受け取ることが当たり前だと思い込みんで、自然に対して返すことをしていません。
人にも自然にも優しいちょうどいいバランスで、みんなが笑っていられる、みんなが自然と仲良くできる、そんな富士川であって欲しい!
私たちが自然のことを考え、受け取り・返還するという循環があれば、そこに無限の豊かさが生じるのではないでしょうか。
開催日:12月8日
*イベントは終了しています*
NATURAL ACTION outdoor tours
住所:富士宮市内房2193-8
TEL:0544-65-1123
営業時間:9:00~18:00
定休日:不定休