猛暑の今夏。クーラーでなんとか乗り切りたいものですが、温度だけでなく視覚なども暑さに関係しているような気がしませんか？そこで、居場所を爽やかにしてみるのはどうでしょうか。

お部屋やリビングを片付けて、涼しげな雑貨を飾ってみるのもいいかもと思いました。そしてせっかくなら味のあるものを。例えば木やガラス、ナチュラルな素材などでひとつひとつ手作りされたものとか。

そんな折、元町の大通りから少し入った狭い路地にいい雑貨屋さんを見つけました。看板もさりげなく隠れ家のようで、ここにあるとは気が付かないようなお店。しかも2階と3階です。中に入ると、白い空間の中に個性的な雑貨がバランス良く飾られていました。姿形からして、どうやら手作りのものが多そうな雰囲気ですよ。

ここは、オーナーさんの「古い物好き」から始まったお店。古い木彫りのものや、アフリカの仮面などを集めていたのがきっかけで、海外まで直接買い付けに行き始めたのだそうです。中でもアフリカのものが多く、例えばカゴひとつにしてもガーナ、ジンバブエ、モロッコ、ザンビア、南アフリカなど国々で作り方も変わるので、それを店内で見比べられる楽しさがあるのだとか。

「ここにあるものは、ちょっと鈍臭いようなザックリしたものが多いのですが、そんな不器用な物の方が愛着が湧くように思えるんです」と、オーナーの川久保さん。「初見はインパクトがそんなに無いものでも、時間が経つにつれてどんどん良く思えてくることがあって。扱っていてそう感じるんです。無機質な部屋の中にも、ポンとひとつあると良いんですよ」と、手によって作られた物の存在感をそう語ります。

店内には他にも、アクセサリーや布物、器、洋服などもあります。3階にはカフェスペースもあり、欲しいものを探しながらお茶を飲むこともできます。コロナ禍で海外に出られなかったのをきっかけに、沖縄で買い付けてきたという作家さんの器などもありました。今では珍しくなりつつあるビンテージの琉球ガラスなども。

現地の空気感を感じられるよう、お客さんに買い付け時の話をしたりしながら紹介しているという川久保さん。品揃えがマニアックなので、県外からもここを目指してやって来るお客さんが多いそうです。皆さんもぜひ、ナチュラル素材の手作り雑貨をワンポイントお部屋に飾ったり使ったりして、この夏を涼しげに過ごしてみてはいかがでしょうか。