尹大統領の弾劾は確実! 政権与党代表が「大統領の即時職務停止」を主張
尹錫節(ユン・ソクヨル)大統領の弾劾は野党第1党の「共に民主党」をはじめ野党6党が足並みを揃えて大統領の弾劾案を国会に提出したことで明日夜7時に本会議で表決が行われることになっている。
弾劾案が可決されるには国会議席(300議席)のうち3分の2の賛成票が必要だが、与党「国民の力」(108議席)から8人が造反し、野党に同調しない限りは不可能と言われていた。
与党は昨日の時点では党最高委員会議で弾劾訴追案について「(弾劾の)混乱による国民と支持者の被害を防ぐため可決されないよう努力する」と述べ、党として全力を挙げて反対する方針を打ち出していた。
しかし、今日になって状況が一変した。与党の韓東勲(ハン・ドンフン)代表は今朝緊急に召集した最高委員会議の場で「大韓民国と国民を守るために大統領の即時停職は必要だと思う」と述べ、弾劾する意向を表明した。
その理由について韓代表は戒厳令が発令された日、尹大統領は高校の後輩であるヨ・ヒョン防諜司令官を通じて与野党の主な政治家の逮捕を命じ、果川の拘置所に投獄しようとしたからである」と説明していた。
韓代表は「尹大統領が政治家らを逮捕するため情報機関を動員していた事実も信頼すべき根拠に基づき確認した」と述べ、「今ここで尹大統領の職務を停止させなければ、今回の戒厳令のようにより極端な行動に出る恐れがある」として、弾劾決議案に賛成することを表明した。
周知のように尹大統領の非常戒厳令は発令から4時間後に国会が解除を求める決議を採択したため無効となってしまった。それもこれも国会の封鎖に失敗し、与野党議員の本会議出席を許してしまったことにある。
解除決議は出席者の過半数が賛成すれば、可決されるが、出席した190人全員が解除に賛成した。190人の賛成票のうち与党議員が18人含まれていたが、全員が韓東勲派である。
非常戒厳令は尹大統領と高校(沖岩高校)の先輩である金龍顯(キム・リョンホン)国防長官が主導したが、金国防長官は軍隊の国会出動よりも一足先に高校の後輩であるヨ・インヒョン国軍防諜司令官を通じて警察に京畿度の中央選挙管理委員会に警察官を配備するよう要請し、第3空輸特選旅団を投入した。大統領の宣言から僅か6分後のことである。先の大統領選挙には不正があったとも言われており、その資料の回収や住所を含め議員らの情報を得ることが目的とも言われている。
金国防長官はまた尹大統領が非常戒厳令を発令すると同時に自ら陸士後輩のクァク・ジョングン特選団司令官、リ・ジヌ首都防衛司令官らに部隊の国会侵入を指示していた。
特戦団司令官の指揮の下、北朝鮮に浸透し、金正恩(キム・ジョンウン)総書記の斬首を遂行する最先鋭部隊の「707特任団」と1980年の「光州事件」で民衆の鎮圧にあたった悪名高い特戦団の第1空輸特戦旅団(国会の外郭を担当)、第3空輸特戦旅団、第9空輸特戦旅団、特殊作戦航空団が動員されていた。クァク司令官は戒厳司令部にレーザー銃と空砲弾の使用を建議していた。
また、首都防衛司令部は軍事警察団が出動し、リ・ジヌ首都防衛司令官自らが国会前で直接陣頭指揮を執っていた。
政治家の逮捕を任されたのは防諜司令部で、逮捕組を編成し、国会議員の逮捕を企図していた。
戒厳軍は4日午前0時45分、武装した戒厳軍兵士230人がヘリコプターを動員して国会の敷地内に入り、戒厳軍兵50人が塀を乗り越え、窓を割って国家本会議場への侵入を企図し、議員補佐官らと国会に押し寄せていた市民がこれに抵抗していたことはすでに報道されているとおりである。
仮に、尹大統領が弾劾となれば、韓国憲政史上、2017年の朴槿恵(パク・クネ)元大統領以来、2人目となる。