ダブル熱帯低気圧の動向は?一つは発達しつつ再び沖縄近海を指向か?
ダブル熱帯低気圧の動向は?
台風11号は昨夜6日(火)午後9時に温帯低気圧に変わり、足早に北海道の北方へ去っていきました。
代わって、今後気になるのは日本の南海上の熱帯低気圧の動向です。タイトル画像にある通り、日本の南海上には二つの大きな雲の塊があり、このうち西側(左側)にあるものはすでに台風のたまご、熱帯低気圧で、東側(右側)にあるものはあす8日(木)までに、小笠原近海で熱帯低気圧に変わる見通しです。
これまでこれらダブル熱帯低気圧の動向は種々の計算によってバラバラで、不確実性が非常に大きかったのですが、現在発生している西側(左側)の熱帯低気圧に関しては、大まかなモデルの傾向が見えてきました。どうやら週末にかけて、発達しながら沖縄方面を指向する計算で大まかには揃い始めている感じです。
一方、小笠原近海で発生する予想の東側(右側)にある熱帯低気圧の動向はまだ不確実性がかなり大きな状態です。
週末にかけて沖縄近海へ?
上図は日本の最新の数値予報、GSMモデルの計算です。
日本の南へ南下した熱帯低気圧は再び北上傾向を示し、北西方向へ進みつつ、週末には沖縄近海へ進んでくる予想です。モデルでは徐々に発達する傾向となっていますが、海水温は30度以上あるため、急速に発達する可能性も十分に考えられます。(関連記事)
GSMモデル以外の諸外国を含む種々の計算でも、進路や勢力に幅はあれど、週末から週明けに、沖縄近海へ進む計算で、おおむね揃ってきたような感じです。
一方、小笠原近海で新たに発生が予想される熱帯低気圧の動向はバラバラで、北上して日本の東へ抜ける計算や衰弱する計算がある一方、西進して本州南岸に近づいてくるような計算や現在発生している熱帯低気圧と相互作用して、日本の南を西進するような計算も見受けられます。
JTWC(米軍合同台風警報センター)の予想では?
参考までに、週末にかけて沖縄近海へ進むであろう熱帯低気圧のJTWC(米軍合同台風警報センター)による発表は上図の通りです。
この計算では発達がとても早く、きょう7日(水)にも台風の勢力となり、その後北西へ進みながらどんどん発達し、週末から週明けには、強い勢力で沖縄近海へ進む予想です。
週明け12日(月)の最大瞬間風速は70メートルに達する予想で、まさに先週末に直撃した台風11号とほぼ同じ勢力まで発達する予想です。
これはあくまでも参考ですが、かなり勢力を強めつつ、沖縄近海へ進む計算も一気に増えてきていますので、気象庁から発表される最新情報などに十分ご注意ください。