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厳しい育児にはデメリットも多かった!?根性論で関わる危険性とメリットになる場合を保育士が解説します

ぽん先生保育士

こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、子育てや育児に関する情報の発信を行っている保育士です。
今回は頂いたご質問はこちら。

Q:以前の動画を見ての感想ですが、根性論はもう古い考えでメリットがないという認識で良いのでしょうか?

皆さんは子どもと関わる時に厳しさを重視していますか?
根性論と言えば一昔前の厳しいやり方というイメージも強いと思いますが、今日においてこういったやり方を育児で取り入れていくことはどうなのでしょうか?
今回はそんな疑問についてご紹介していきたいと思います。

これで解決!

結論から言うと、育児や保育においては根性論を取り入れるとデメリットが目立ってしまうでしょう。
根性論で子どもと接することによるデメリットは、大きく分けて2つあると考えられます。

1 できない子は置き去りになってしまう

根性論で子どもたちと関わっていると、大人はどうしてもレベルの高い子の方へ注目してしまいがちです。
そのため、できない子はどんどん置いて行かれてしまい、結果として多くの子が伸びしろを残したまま終わってしまう状況に陥りやすいのです。
特別に能力の高い子が出てくる中で、どうしても全体の平均は低くなってしまうのが特徴だと言えるでしょう。
また、できない子の自己肯定感が低くなってしまうだけでなく、能力が高い子についても「自分もできなくなったら見放されてしまう」と考えることから低くなりがちです。

2 子ども同士の仲が悪くなってしまう

特にきょうだいの仲が悪くなる大きな要因として、きょうだい同士でどちらの方が偉いかを競い合う状況になってしまっているというものがあります。
1つ目のデメリットで説明した通り、できない子が置いて行かれてしまうことでできない子をバカにする雰囲気が出来上がってしまい、結果として喧嘩の原因となってしまうと言えるでしょう。
そのため、きょうだい間での関わりに差が出やすい根性論よりも、それぞれに対等に関わることを大切にした方が良いのです。

根性論のメリットとは?

ここまでデメリットについて説明してきましたが、何も悪いことばかりではないのも1つの事実だと思います。
例えば、師弟関係のように下の者が上の者に対して強い憧れや尊敬の念を持ち続けているような関係性であればどうでしょうか。
精神面で強くなったり、ハングリー精神へと繋がっていくことを考えればそれはメリットとして1つあげられるでしょう。
これまで日本の中で築き上げてきた武道や伝統などは、そういった関係性の中で作られてきたものかもしれません。

しかし、そういった関係性とは全く違うところで根性論を取り入れてしまうと、子どもが始めるのは大人のご機嫌取りです。
すると、大人の表情をうかがって行動を決めるようになり、子どもが自分で考えて行動する機会をただ奪う以外の何でもなくなってしまいます。
そのため、育児や保育においては対等な関わりや子どもの主体性を重視することが大切だと言えるでしょう。

いかがですか?
時には厳しくすることも大切な関わりだと思いますが、それ以上に大切なことはもっとたくさんあるのかもしれませんね。

その他、育児や保育園などの子どもに関する質問はぽん先生の質問フォームより募集中です!

保育士

東京都で働く保育士。「少しでも楽しい子育てを!」をモットーに活動中。

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