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【ジャズ生】肉体と音と映像の重なりが生み出す未知の響き|ON-MYAKU 2016@東京文化会館

富澤えいち音楽ライター/ジャズ評論家

“ジャズの醍醐味”と言われているライヴの“予習”をやっちゃおうというヴァーチャルな企画“出掛ける前からジャズ気分”。今回は、上野の東京文化会館小ホールで開催される舞台芸術創造事業のステージ。

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東京文化会館小ホールでは、「舞台芸術創造事業」と題して、ほかのホールではなかなか実現が難しいような実験的あるいは前衛的な舞台芸術作品の上演に取り組んでいる。

今回「ON-MYAKU 2016- see / do / be tone-」と題されて上演されるのは、ダンスと音と映像による舞台芸術だ。

ダンスを担当するのは、振付家・ダンサーの白井剛。音を担当するのは、ピアニストの中川賢一。映像を担当するのは、堀井哲史。

白井は、音と映像によって創り出された空間に“忍び込む”ことを考えているという。中川は、演奏家の自分にとっての“憧れの聖地”に臨む緊張と予測不能の共演相手に対峙する覚悟を口にする。堀井は、映像をダンスと音にリンクさせてリアルタイムに生み出すことへの期待を語る。

演奏を予定しているのは次の曲目。

  • スティーヴ・ライヒ:「ピアノフェイズ」より
  • リュック・フェラーリ:「小品コレクション、あるいは36の続き、ピアノとレコーダーのための」より
  • ヤコブTV:「The Body of Your Dreams」
  • ヤニス・クセナキス:「ヘルマ」 他

ON-MYAKUは、漢字にすると「音脈」となる。脈は「連なり続く」という意味をもつ。すなわち、それぞれが己のテリトリーで得意技に終始する“自己満足”では、この企画の意図が完遂されないことを課しているわけだ。

なにが重なり、どんな連なりが生まれるのかーー。

では、行ってきます!

●公演概要

1月30日(土) 開場18:30/開演19:00

1月31日(日) 開場14:30/開演15:00

※30日は終演後にアーティストによるアフタートークあり。

会場:[http:// 東京文化会館 小ホール](東京・上野)

出演:

構成・振付・ダンス:白井剛

音楽構成・ピアノ:中川賢一

映像演出:堀井哲史(ライゾマティクス)

スタッフ

音響:石丸耕一(東京芸術劇場)

照明:吉本有輝子(真昼)

舞台監督:大久保歩(クワット)

衣裳:るう(rocca works)

ハードウェア:原田克彦(ライゾマティクス)

宣伝美術:藤井かおり(ライゾマティクス)

♪ON-MYAKU 2016- see / do / be tone- prvideo2

音楽ライター/ジャズ評論家

東京生まれ。学生時代に専門誌「ジャズライフ」などでライター活動を開始、ミュージシャンのインタビューやライヴ取材に明け暮れる。専門誌以外にもファッション誌や一般情報誌のジャズ企画で構成や執筆を担当するなど、トレンドとしてのジャズの紹介や分析にも数多く関わる。2004年『ジャズを読む事典』(NHK出版生活人新書)、2012年『頑張らないジャズの聴き方』(ヤマハミュージックメディア)、を上梓。2012年からYahoo!ニュース個人のオーサーとして記事を提供中。2022年文庫版『ジャズの聴き方を見つける本』(ヤマハミュージックHD)。

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