ヤンキースはソトが抜けたライトにジャッジを起用。ジャッジが守っていたセンターは「火星人」が守る!?
ニューヨーク・ヤンキースは、ホアン・ソトを呼び戻すことができなかった。ニューヨーク・ポストのジョン・ヘイマンによると、16年7億6000万ドル(2025~40年)の契約を申し出たが、ソトは、15年7億6500万ドル(2025~39年)の契約を提示したニューヨーク・メッツを選んだという。
ヤンキースの外野には、左から、アレックス・バーデューゴ、ジャッジ、ソトの3人が並んでいた。ソトだけでなく、バーデューゴも今オフにFAとなった。ソトの移籍先が決まった後、ブライアン・キャッシュマンGMは、ジャッジをセンターからライトへ移し、ジェイソン・ドミンゲスをセンターの筆頭候補とする、と語ったようだ。この発言は、MLB.comのブライアン・ホックが報じている。
これまでのキャリアを振り返ると、ジャッジは、センターよりもライトを守ったことのほうが圧倒的に多い。ライトに戻れば、守備の負担は軽減される。マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)のような怪我の多発を防ぐのに、役立つ可能性もある。2025年のシーズン年齢(6月30日時点)は、ジャッジもトラウトも33歳だ。
ドミンゲスは、来年2月に22歳となる。2023~24年にメジャーリーグでプレーしているが、出場は計26試合に過ぎない。2023年は、メジャーデビュー前に、AAとAAAの計118試合で打率.265と出塁率.377、15本塁打と40盗塁、OPS.802。昨年9月に、インターナル・ブレーシング(人工靱帯の使用)を含むトミー・ジョン手術を受け、2024年のマイナーリーグでは、AとAAとAAAの計58試合で打率.314と出塁率.376、11本塁打と16盗塁、OPS.880を記録した。
ドミンゲスのニックネームは「火星人(マーシャン)」だ。地球人とは思えないほどの才能の持ち主――実際はドミニカン――といった意味だろう。4年前にSNY(スポーツネット・ニューヨーク)が掲載した記事には、「マイク・トラウトやミッキー・マントル、ボー・ジャクソンと比較されてきた」とある。ベースボール・アメリカは、2024年の開幕前のプロスペクト・ランキングで、ドミンゲスを全体16位に挙げていた。
ドミンゲスがブレイクできなかった場合は、現時点のメンバーからすると、トレント・グリシャムの出場が増えそうだ。グリシャムは、サンディエゴ・パドレス時代の2020年と2022年に、センターを守り、ゴールドグラブを受賞している。昨年12月のトレードにより、ソトとともにパドレスからヤンキースへ移った。
また、ここから、レフトや内野に誰が加わるかにもよるが、ジャズ・チザムJr.もセンターを守ることができる。夏のトレードでマイアミ・マーリンズから移籍後は三塁手としてプレーしたが、それまでのポジションは、センターが最も多かった。