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“メガネ先輩”らがドラマ化!! 藤澤五月似の女優も因縁アリのスポーツ・ドラマ事情

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
“メガネ先輩”ことキム・ウンジョン(写真:ロイター/アフロ)

平昌五輪をきっかけに韓国で火がついたカーリング人気。その盛り上がりにあやかって、カーリングをモチーフにしたテレビドラマが制作されることが決まったという。ドラマ『渇くことないカーリング部』(仮題)がそれだ。

今年の放映目指してクランクイン

今年の上半期に単発ドラマとして地上波などで放送予定だという同作は、韓国コンテンツ振興院と議政府(ウィジョンブ)市の協力を受け、映画製作社のFEEL CINEとコンテンツ制作・配給会社ヘオルム・エンターテインメントが制作するという。

カーリングを題材にしたドラマが制作されるのは今回が初めてのことだ。

これまで韓国でカーリングがマイナースポーツだったことを考えれば、それも不思議ではないが、振り返れば平昌五輪で銀メダルを獲得した当時から、女子代表チームは大人気だった。五輪終了後、LG電子のコードレス掃除機『コードゼロA9』とロボット掃除機『コードゼロR9』のCMにも出演したほどである。

(参考記事:【動画】“メガネ先輩”がロボット掃除機を投げた!? 「ギャグじゃなかった…」韓国カー娘のCMが人気)

それから2カ月足らずの間に今度はテレビドラマ化が決まっただけに、平昌五輪で女子代表が与えたインパクトの大きさを感じずにはいられないが、これまでも同じような前例はあった。

過去にはキム・ヨナ人気にあやかった作品も

例えば2004年には、アテネ五輪で銀メダルを獲得したハンドボール女子代表の実話を基に、『私たちの生涯最高の瞬間』と題した映画が公開されている。

2009年には、キム・ヨナ人気にあやかって、フィギュアスケートを題材にしたドラマ『トリプル』が放送。最近BIGBANGのSOLと結婚した女優のミン・ヒョリンが主演を務め、実際に彼女が滑ったスケートシーンも話題を呼んだ。

同年には、同じくフィギュアスケートを題材にした映画『氷の音』の制作が進められたこともあった。制作サイドと主演女優との間でトラブルが発生するなどして白紙となったが、いずれにしてもフィギュア映画が企画された背景にフィギュア人気があったことは間違いないだろう。

ちなみに、このとき主演女優に抜擢されたのが、LS北見の藤澤五月にそっくりだと話題になったパク・ボヨンである。

また、冬季五輪を題材した映画もいくつかあった。代表的なのは2009年に公開された『国家代表!?』だろう。スキー・ジャンプを題材した同作は、2016年8月にパート2が公開されている。

『国家代表2』で取り上げられたのは女子アイスホッケー。2003年に日本の青森県で行われたアジア冬季大会に挑んだ韓国女子アイスホッケーチームをモチーフにした、笑って泣けるスポ根映画なのだが、主人公は北朝鮮から脱北した女子選手だった。

実際にも脱北選手が韓国女子アイスホッケー代表として活躍しており、映画は彼女の半生もヒントにして作れられた。

カーリング・ドラマの主人公は男性?

それだけにカーリングを題材にした映画やドラマが作られるのなら、平昌を沸かせた“チーム・キム”がモチーフになるだろうと思っていたが、『渇くことないカーリング部』で主人公に抜擢されたのは、人気俳優イ・ミノ。男性なのだ。

伝え聞こえるシノプシスによると、イ・ミノが演じるのは「優れたカーリング選手でありながら、交通事故で母を亡くし目標を喪失して放浪していたが、監督に出会って、ふたたびカーリングと向き合う人物」だという。

つまり、女子ではなく、男子カーリングを題材にしたドラマになりそうだが、田舎の高校のカーリング部の友情と成長の物語でもあるという。

実際にも韓国女子代表チームは5人中4人が同じ義城女子中学・高校出身。初めはキム・ウンジョンとキム・ヨンミが趣味で始め、一人ずつ仲間を増やしていったというが、そんな女子代表の歩みがどこまでストーリーに反映されるか、楽しみでもある。彼女たちが先月開設したSNSにも、多くの応援コメントが寄せられている。

(参考記事:“メガネ先輩”の美しきオフショットも。韓国カー娘が公式SNSを開設してファンから反響)

特に“メガネ先輩”のよう個性的なキャラクターはドラマには必須で、ファンたちも期待している。

韓国で“メガネ先輩の人気は相変わらずで彼女がかけたものと同じモデルのメガネは、平昌五輪以降、売上が前年同時期比30%増加したという。その反響を受け、同モデルを制作したショップ「ファンタムオプティカル」は、女子代表チームにメガネとサングラスを永久に無料提供することも決めたらしい。

最近はキム・ウンジョンのメガネ姿を真似る女性も多く、今後はますます“メガネ女子”に注目が集まりそうな気配だ。

(参考記事:メガネをかけても超絶かわいい!! 人気アイドルに女優、女子アナまで。韓国“メガネ美人BEST5”)

平昌五輪が閉幕して2か月が過ぎても、ドラマ化や関連商品がヒットしている韓国のカーリング熱。どんなドラマに仕上がるか、今から非常に楽しみだ。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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