本格的にあちこちの教育施設で夏休みが始まり、新幹線などの公共交通機関の予約状況もめまぐるしく変化してくるシーズンになりましたね。感染症対策など気になる方もいらっしゃるかと思いますが、それでも帰省や旅行の予定は変更せずという方が殆どかと思います。

さて、帰省先のお土産は自分用に職場用、お友達用など用途はさまざまかと思います。

私の地元、青森県には「超」がつくほど全国的にも有名且つ人気といっても過言ではないローカルパンがあります。

その名も「イギリストースト」

1932年創業、青森県民のお腹を満たしてきた食パンや菓子パン、和洋菓子を作っていらっしゃる「工藤パン」さんから販売されているイギリストーストを、この度お煎餅にアレンジなさった「マルカワ渋皮せんべい」さん。

地元企業同士がコラボして完成したおせんべい、「イギリストースト風せんべい」をご紹介。

そもそもイギリストーストと申しますのは、かつて青森県むつ市にて山形食パンにバターと砂糖をぬったパンが日常的に食べられており（少しでも栄養価のあるものを、というきっかけもあったのかもしれませんね）、そこからヒントを得て研究と改良を日々重ねて誕生した菓子パン。

おせんべいと申しましてもお米ではなく小麦粉生地となっており、開封するとマーガリンとお砂糖のあまーい香りが…同じ小麦粉といえども、ラスクとはまた異なります。

型抜きされたような生地には格子模様が両面に刻まれており、その表面にはたっぷりのグラニュー糖が…！パンは中に塗られていますが、こちらは表面に。油脂が染みた生地なので加熱後すぐに塗したのでしょうね。

確かにじゃりじゃり食感が妙に癖になるといいますか、ここまでくると慣れ親しんだ身としては懐かしさをも覚えます。小麦粉が食パン、そして焼き色が醸し出す香ばしさがパンの耳を演出しているようで、目を閉じると確かにイギリストースト風のなんともいえない背徳感と温もりある甘味が…若干塩気も効いています。

これは油断していると、あっという間に５枚入りの一袋を完食してしまいます。それほど軽やかで後味にくどさもありません。

百貨店やご進物にも大人気の南部せんべいを作っていらっしゃるマルカワ渋川せんべいさんのユニークな郷土愛、これはパン好きな友人へのお土産にしてみようかしら。なんて。

最後までご覧いただきありがとうございました。

柳谷ナオ