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PS5 Pro(仮)は9月に発表、11月に発売?対応ソフトの準備も着々と進んでいるとの噂

多根清史アニメライター/ゲームライター
(写真:つのだよしお/アフロ)

最近はPlayStation 5の強化型、通称「PS5 Pro」の噂はめっきり静かとなっていました。とはいえ、それは嵐の前の静けさみたいな状態でしょう。今年3月に事情通のYouTubeチャンネルが公開した「内部文書」はニセモノだと疑う向きもあったものの、「著作権者の申し立てがあったため」削除されたことで、かえって信ぴょう性が増しています。

今後のスケジュールはどうなるのかと言えば、「9月に東京ゲームショウで発表、11月に発売」という具体的な見通しを著名ゲーム業界インサイダーが主張しています。

ゲーム業界メディアInsider GamingのTom Henderson氏は、ソニーはPS5 Proの開発を進めており、2024年内に発売すると報告しています

改めて話題にしたのは、「PS5 Proは9月に発表される可能性が高い?」と聞かれた同氏が「年内に発売されるならね!」と答えたことで、逆に2025年にずれ込む、あるいは発売中止になるかもとの憶測が広まったためです。

ゲーム開発者はPS5 Proに対応するとの申請はCertOps(Playstationのゲームやアプリの認証プロセスを管理できるアプリ)を通じて7月30日まで提出でき、この日付は18ヶ月前に確定していたそうです。別のゲーム業界関係者であるTez2氏も、ほぼ1年半前から「PS5 Pro開発キットの配布が始まった」と述べていたこともあり、一応の整合性は取れています。

さらに、9月15日以降に発売されるPS5用ゲームは、PS5 Proへの対応が義務づけられるとのこと。必ずしもPS5 Proが翌16日に発売されることを意味していませんが、年末までにリリースされる可能性が高まったとは示しているようです。

もっとも、「PS5 Proへの対応」とは、必ずしもPS5 Pro独自の機能を使った高速なフレームレートや高解像度のサポートを含むわけではないでしょう。

PS5 Pro上では「通常モデルで固定リフレッシュレートで動くゲームの解像度を向上」や「レイトレーシング効果の追加」などを満たしたゲームには「PS5 Pro Enhanced」ラベルが付与される。裏返せば、全ゲームがそうなるとは限らない……との噂は、以前もお伝えした通りです。PS5 Proへの対応とは、あくまで「新ハード上でも問題なく動く」程度でしょう。

PS5パッケージから「8K」を消したのもPS5 Proへの布石か

写真:ロイター/アフロ

さて、肝心のPS5 Proの発表時期について。今回のレポートによれば、「9月に発表されたPlayStation 4 Proのマーケティング発表と軌を一にする可能性が高い」とされています。

やはりPS4の強化型モデルであり、中世代機(次世代機までの中継ぎ)だったPS4 Proは2016年9月に発表され、11月に発売されていました。PS5の場合は2019年4月に「PS5の後継機」、10月に正式名称を明かし、翌年11月に発売と小刻みに情報を出していましたが、中世代機をそこまで引っ張ることもないでしょう。

水面下では「強化型PS5」の発売準備を進めているのではないか?との状況証拠は他にもあります。その1つは、2020年のPS5発売以来、ずっとパッケージにあった「8K」ロゴが、今年初めにひっそり取り除かれていたことです。

PlayStation公式ブログでも「PS5は発売当初から8Kディスプレイに対応」と謳われているものの、対応ゲームもコンテンツも、それ以前に8K表示を可能にするシステムソフトウェア・アップデートさえ出ていません。前もって有名無実な8Kラベルを消しておくことで、PS5 Proの強みをアピールするつもりではないかとの憶測もあります

ソニーは9月の東京ゲームショウ(TGS)2024に出展する予定であり、実に4年ぶりのことです。ちょうどリーク情報とタイミングが合っており、この場でPS5 Proを発表するのではないかーーHenderson氏はそう推測しています。

が、ソニーはゲーム情報番組「State of Play」を年に何回か配信しており、2019年と2022年、2023年には9月に行ったこともありました。まず、そちらで全世界になんらかの発信をしてから、TGSで“実物”を披露する展開となれば、凄まじい盛り上がりとなるのかもしれません。

アニメライター/ゲームライター

京都大学法学部大学院修士課程卒。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。現在はGadget GateやGet Navi Web、TechnoEdgeで記事を執筆中。

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