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悠仁さまが直面する「3つの選択肢」 どんな大学生活を望まれるのか?

つげのり子放送作家、ノンフィクション作家(テーマ:皇室)
秋篠宮さまと長男の悠仁さま(写真:毎日新聞社/アフロ)

今週水曜、秋篠宮ご夫妻の長男・悠仁さまが、推薦入試で筑波大学の生命環境学群生物学類に合格されたというニュースが流れた。悠仁さまが進学される大学を巡っては世の中の関心事となり、さまざまな大学名があがったが、これでひとまず軟着陸したというところだろう。

ただ、まだ気になる課題もある。例えば入学後の生活基盤はどこに置かれるのかという点だ。

現時点での情報によれば、赤坂御用地の秋篠宮邸から筑波大学まで通学するというのだが、果たしてこの選択がベストなのだろうか。

余計なお世話であることは重々承知の上で、悠仁さまが充実したキャンパスライフを過ごされる最善の方法について考えてみた。

◆東京からお車での通学

赤坂御用地から筑波大学までは、高速道路を利用した場合、順調に進めば約1時間半で到着する。しかし、高速道路はどんな不測の事態が起きるのか分からない。突然の悪天候、事故、車線減少をともなう工事……などなど渋滞は、もはや日常茶飯事だ。もしかしたら講義に遅刻するなどという場合も有り得る。

しかも、悠仁さまの車の前後は、警備の車がぴったり寄り添うかもしれない。その車列が筑波大学の構内に、毎朝、なだれ込んでくるのである。

一般学生の中には、物珍しさに歓迎する人もいるだろうが、逆に反発を覚えてしまう可能性も否定できない。

悠仁さまにとって、全国各地から入学する個性豊かな学生たちと交流し、視野を広げる大きな機会となるだけに、入学したその日から、一般学生との間に溝ができないように配慮すべきではないだろうか。

◆つくば市内に借家の可能性は?

大学の近郊、あるいはつくば市内に借家を借りるという手もある。ただし、その場合、セキュリティの面でかなり厳重に行う必要がある。もちろん悠仁さまの居室だけでなく、皇宮警察など警備する複数の人々の部屋も必要となるため、広めの3LDK以上が理想だ。

さらに敷地も広く門扉から玄関までのアプローチも距離があり、侵入者を容易に本邸に近づけない構造がベストだ。当然だが、門の横には地元警察の警官が詰めるポリスボックスも作られるだろう。

そういった条件を諸々考えれば、できれば政府や自治体が所有する官庁系の公舎が良いと思われるが、理想的なものがそう簡単に見つかるわけはない。

では民間のマンションはどうかというと、警備関係者と共同生活をするという前提であれば、ないこともないだろう。

ただ住人感情を意識して、四六時中気を遣うような窮屈な生活を、悠仁さまが強いられるようであれば、本末転倒だ。

◆自由闊達な寮生活

かつて上皇さまは、学習院高等科3年の時に学習院目白清明寮に入り、月曜から金曜まで週5日を過ごされていた。寮生活では朝は7時に起床し、7時半に朝食をとるというルールがあった。上皇さまは他の学生たちと共同生活を送り、学習院大学に進学後も寮生活を続けられた。

その理由は、当時、教育係であった小泉信三氏が、制約の多い環境にある皇太子に、学生時代の一時期だけでも若い友人らとともに、自立した開放的な寄宿舎生活を送って頂きたいと考え、寮生活を推奨したことが「学習院大学史料館紀要22号」に記されている。

学生時代は、たくさんの同世代の友達を作り、胸襟を開いて本音で話し合い、さまざまなことを学べる貴重な時期でもある。かけがえのない友人を得て、社会にいろいろな考えを持つ人たちがいることを知ることもできる。

そうした経験は、これから公務を行っていく上で、相手を慮り、国民に思いを致す上で役立つに違いないと、小泉信三氏は考えていたのだろう。

筑波大学のホームページを見たところ、学生宿舎は大学構内に合計67棟あり、約3800室の部屋があるようだ。

悠仁さまのお部屋を挟む形で皇宮警察が住み込み、警備に細心の注意を払うことで条件的に可能になるのではないだろうか。そうすれば寮内での学友たちとのコンパにも参加しやすく、研究に没頭して遅くなっても問題ないはずだ。

◆大学進学を成長の糧に

一般的に、成長する過程においては、親元を離れて生活することは、子供の自立心を育む大きなきっかけとなると言われている。

ましてや、悠仁さまは41年ぶりに皇室にお生まれになった男児であり、生まれながらに将来、天皇となることが決まっているお立場だ。

等身大の大学生として、全国から集まった同世代の若者たちと、ともに笑い、ともに議論をし、ともに涙を流すご体験は、将来の大きな糧となっていくに違いない。

放送作家、ノンフィクション作家(テーマ:皇室)

2001年の愛子内親王ご誕生以来、皇室番組に携わり、テレビ東京・BSテレ東で放送中の「皇室の窓」で構成を担当。皇室研究をライフワークとしている。西武文理大学非常勤講師。日本放送作家協会、日本脚本家連盟、日本メディア学会会員。著書に『天皇家250年の血脈』(KADOKAWA)、『素顔の美智子さま』『素顔の雅子さま』『佳子さまの素顔』(河出書房新社)、『女帝のいた時代』(自由国民社)、構成に『天皇陛下のプロポーズ』(小学館、著者・織田和雄)などがある。

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