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ボクサー体型に変貌の那須川天心 いよいよ今夜デビュー戦

木村悠元ボクシング世界チャンピオン
写真提供全て FUKUDA NAOKI

4月8日東京・有明アリーナでキックボクシングの神童と呼ばれた那須川天心(24=帝拳)が、ついにプロデビューする。

計量での肉体

前日に行われた計量では、スーパーバンタム級リミットちょうどの55.3kgで、一発でクリアした。キックボクシング時代では、58キロ前後を主戦場としていたため、そこから3キロほど体重を落としたことになる。

体の線が細くなった印象で贅肉が削ぎ落とされボクサーらしい体になっていた。体重を落とすと、パワーは落ちるがスピードやキレは増す。天心はカウンターで倒すタイプなので、よりスピードが上がる。一瞬の隙をついたパンチのタイミングも合わせやすくなるだろう。

キックの時より階級を下げたのは、世界を見据えての選択だろう。天心が主戦場としていくスーパーバンタム級は、選手層も厚く日本人選手も多く活躍する階級だ。

異例の公開スパーリング

試合1週間前には、後楽園ホールで異例の公開スパーリングを行った。スパーリングでは、同じ帝拳ジムの日本バンタム級11位の福井勝也と行った。

フットワークのリズムや戦い方などボクシング仕様になっている。試合時間が短いキックの時と比べて、戦うテンポもゆっくりになったように感じた。

3分3ラウンドで戦うキックボクシンに比べて、今回のデビュー戦では、3分6ラウンドと試合時間が倍になる。そのためリズムの取り方や攻撃を仕掛けるタイミングなども変わってくる。

スパーリングでは、打ち終わりにカウンターも見せた。パンチの当て感は一級品である。また、時折見せたサイドステップなどは、世界3階級王者のワシル・ロマチェンコを彷彿とさせた。

想像以上の注目度

今回は日本上位ランカーの与那覇勇気手(真正)との試合となる。与那覇にとっても天心のデビュー戦の相手とあってかなりの注目を集めた。

与那覇は「試合の反響があるのは那須川選手のおかげ。那須川選手に感謝している。彼が魅せようとすればするだけ倒しやすくなる。スピードは速いがそれ以外は自分の方が上回っている。彼のすべてを奪う」と自信を見せた。

天心よりボクシングキャリアは上で強敵だ。格上の日本ランカー相手にどんなパフォーマンスを見せるかに注目が集まる。

天心がボクシングに転向し、想像以上に注目が集まっている。デビュー戦でここまで話題になっているのは過去に例を見ないほどだ。それほど期待値が高まっている証拠だろう。

キックの世界で数々の伝説を残してきた天心の注目のデビュー戦まであと僅か。試合は『Prime Video Presents Live Boxing 4』として、独占ライブ配信される。

元ボクシング世界チャンピオン

第35代WBC世界ライトフライ級チャンピオン(商社マンボクサー) 商社に勤めながらの二刀流で世界チャンピオンになった異色のボクサー。NHKにて3度特集が組まれ商社マンボクサーとして注目を集める。2016年に現役引退を表明。引退後に株式会社ReStartを設立。解説やコラム執筆、講演活動や社員研修、ダイエット事業、コメンテーターなど自身の経験を活かし多方面で活動中。2019年から新しいジムのコンセプト【オンラインジム】をオープン!ボクシング好きの方は公式サイトより

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