災害時に「おかしも」は守ったらダメ!?保育士が教える「子どもに教えたい命を守れるの避難の話」
こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、子育てや育児に関する情報の発信を行っている現役の保育士です。
皆さんは保育園や学校の避難訓練で使われる「おかしも」という合言葉をご存知でしょうか?
これは災害時に「押さない・駆けない・喋らない・戻らない」で避難するということで、これらの頭文字をとって「おかしも」と呼ばれています。
それでは、最近使われるようになった「おはしもち」は何の頭文字をとった合言葉でしょうか?
正解は「押さない・走らない・喋らない・戻らない」に「近寄らない」を加えたものです。
「近寄らない」は火災や切れた電線など、危ないものには近づかないという意味でよく使われます。
そんな合言葉ですが、実は「こんなものを守っていてはいけない」といった意見もあるのをご存知でしょうか。
保育園や学校で教える教訓の危険な落とし穴についてご紹介していきたいと思います。
※動画は2分03秒です。
「おかしも」は守るべき?
そんな学校や保育園で使われている避難時の合言葉ですが、これらは本番の合言葉ではなく、避難訓練のための合言葉だという意見もあるのです。
一体なぜ「おかしも」の合言葉が危険を招く可能性があるのでしょうか?
例えば、火災の状況によっては走って逃げないと助からないようなこともあると思います。
また、津波が押し寄せてきていると分かれば、全力で高台を目指す必要がありますね。
他にも、地震による停電でアナウンスができないこともよくあるため、「職員室前の廊下はロッカーが倒れて通れないぞ!」とか、「給食室から火が出た!」のように、大声で叫ばないといけないような場面が本番ではいくらでもあると思います。
このように、実際に災害が起きた時は「おかしも」のルールを守らない方が良い場面も意外と多いものです。
一方で、保育園や学校のように数百人が集団で過ごす場においては、「押さない・かけない・喋らない・戻らない」といった言葉を日頃から頭に染み込ませておかないと、本番が来た時にとんでもないパニックが起こるのは無視できません。
しかし、そうは言ってもルールばかり押し付けてしまうことで、子どもたちが思考停止状態になってしまうのも事実なのです。
日々子どもたちに伝えたいこと
それでは、災害時の避難について私たちは子どもにどのように伝えていけば良いのでしょうか?
それは「おかしも」の合言葉が、保育園や学校で先生の指示に従ってみんなで避難する時のルールであるということです。
つまり、集団で避難する際にはルール守ることが基本ですが、そうでない場合には「地震の時の避難の仕方」「津波からの避難方法」などといったように、その時々の状況に応じて適切に避難する方法を伝えておくことが大切でしょう。
いずれにしても、常に「子どもが自分の力で自分たちの身を守る」という視点を第一に、日頃から子どもたちには災害についてしっかりと伝えてほしいと思います。
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